自分のトリセツ「朝の黄金習慣について」
前回の記事「自己肯定感を高める方法」で、わたしたちの自己肯定感とは、状況によって高まったり、低まったりするという特徴を持っており、人は自己肯定感が高い状態であれば、比較的、楽観的に物事に取り組むことができるようになるということについて触れました。
そして、自己肯定感を高く維持するために、「習慣」というものを活用すると良いということについても話をさせて頂きました。
ただし、ここで言う「習慣」とは、皆さんが想像するような苦しさを伴うものである必要は全くありません。
毎日、無理せずに続けられる範囲のことで構いません。
わたしがクライアントの方に提案している「朝の黄金習慣」は、あらゆる活動の土台となる基礎であり、意志力を磨くための反復に他なりません。
ここでの「意志力」とは、、脳の実行機能(未来を考えたり、計画を立てたり、明確な目標を設定する)に関する能力のことで、その瞬間、快適さだけを求めてしまう動物的な脳を制御する力のことを指しています。
「脳の3層構造」という理論によると、わたしたちの脳は、次のような3つの特徴を同時に併せ持っているとされています。
1.爬虫類の脳:生命維持のための本能を司る脳で、心拍・呼吸・摂食・飲水・体温調節・性行動などを扱っています。
2.哺乳類の脳:衝動的な感情を司る脳で、喜び・愛情・怒り・恐怖・嫌悪などの情動を扱っています。
3.人間の脳:論理的で未来的な思考を司る脳で、知能・記憶・言語・創造・論理などの目的意識を扱っています。
先に触れた「意志力」は、脳の3層構造における、人間の脳の働きと密接に関わっており、人間の脳の働きを活性化していくための方法として、「習慣」というものを活用していこうという試みが、「朝の黄金習慣」になるのです。
「朝の黄金習慣」は、以下に示す5つの構成要素によって成り立ちます。
1.起:約束した時間に起きる
2.水:コップ1杯の水を飲む
3.志:アファメーションやインカンテーションを行う
4.動:何かしらのエクササイズを行う
5.静:瞑想を行う
ここでアファメーションやインカンテーションと言う言葉を初めて耳にする方もいるかと思いますので、世界一のコーチと呼ばれる、アンソニー・ロビンズ氏のインカンテーションの動画を共有させて頂きます。
この動画では、少し引いてしまうぐらいの圧倒的なインカンテーションが披露されていますが、初めのうちは、自分がやりやすい範囲で取り組んでいくと良いでしょう。
ちなみに、アファメーションとインカンテーションの違いは、言葉の発生のほかに「身体の動き」を伴うかどうかになっています。
身体の動きを伴ったインカンテーションの方が、より早く、マインドを自分の望む状態へと変えていくことができるはずです。
先に挙げた「朝の黄金習慣」の5つの項目に取り組んでいくことによって、あなたは確実に自らが持つ「意志の力」を育むことができるようになっていきます。
しかも、心身共に、より健やかに、より活動的になっていくことをお約束します。
但し、ここで最も大切にして欲しいのは、この5つの朝の習慣を完璧にこなすのではなく、自分が立てた約束を守ることを大切にしていってほしいのです。
ですから、もしも慌ただしい朝が事前に分かっているようであれば、5つの項目すべてをやることにこだわる必要はありません。
ここで最も大切なのは、「自分が自分にした約束を守る」というこであり、それを継続していくことによって、それを積み重ねていく過程において、自分の価値に関する感覚=「自己肯定感」が少しずつ育まれていきます。
朝の慌ただしい時間だからこそ効果抜群な、自分を高める習慣を身につけることに、是非ともチャレンジしてみてください。
次回の記事では、自分との約束を守ることの重要性や、それが出来なかったときの対処法についてふれていきます。