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【読書感想文】ときどき旅に出るカフェ

こちらの小説は、世界のスイーツを出すカフェの店主が、日常の謎を様々な視点から解決するお話です。

窮屈な生活を強いられている今。

「なんか毎日つまんないな。」
「旅がしたい!そんで美味しいものをたらふく食べた〜い!」

という想いに駆られることはありませんか?

わたしは毎年海外旅行をしていたので、遠くに行きたくていてもたってもいられない時があります。

そんなわたしの「旅行したい欲」を満たして癒してくれたのがこのお話です。

世界の珍しいスイーツの味を想像しながら読むのがおすすめです。


↓以下感想(ほんのりネタバレあります)↓

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旅の醍醐味ってなんでしょうか?

綺麗な景色を見て、美味しいもの食べ、思いっきり遊べること?

もちろんそれもあると思いますが、それだけではないはず。

私が考える旅の醍醐味は、

「凝り固まった自分の考え方や価値観をぶっ壊して、新しい自分になること」

だと思っています。

普段行かない場所を訪れると、その土地の文化に触れたり、初めて味わう料理を食べたり、人種の違う人たちと触れ合ったり様々な新しい体験をしますよね。

そのため、

「えっ?トイレにペーパーを流しちゃいけないの!?」
「えっ?公衆トイレって有料なの!?」
「えっ?便座ないんだけど……!?」

……なんてカルチャーショックを受ける場面に立ち会うことも。

(なんかトイレのことばっかりになりましたが我慢しているわけではありません)

そういう新しい体験を通して、自分にとっての当たり前は当たり前ではなかったということに気付かされます。

「旅」ってそういう大切なことを思い起こさせてくれる、一番手っ取り早い方法なんじゃないかなと思います。

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本作に出てくるカフェ店主は月末になると店を閉めて旅に出かけます。

そして海外の珍しいメニューを見つけてはカフェでお客さんたちに提供しています。

お客さんたちは口にしたことのないメニューに初めは驚きますが、段々とその素晴らしさに気付いていきます。

自ら旅に出なくても、店主のおかげで新しい体験をカフェで味わうことができてしまうんです。

そして、「日常の中で湧き出てくる悩みって、ちょっと見方を変えるだけで簡単に解決できるんだよ」ってことを教えてくれます。

同じ場所にず〜っといて変わらない毎日を過ごしていると、頭が凝り固まってしまって中々新しい発想って生まれなくなってしまいます。

だからこそ色々な方面から物事を考えるために、非日常的な体験ってたまには必要なんだと思います。

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心が疲れたときや、毎日を過ごしているな〜と思った時に読みたい1冊。

この本を読み終えた後には、旅から帰ってきた時のように新しい自分になっているかもしれません。


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