公平客観中立はウソ
報道機関の切り取り、極端な偏向、誠実そうなアナウンサーのコメントによる印象操作は多くの人たちが認識している一方で、NHKなどのテレビ局のニュース、報道の類を信じて疑わない人もまだまだ多いようです。
30年以上も続いている偏向、切り取り、印象操作
大手のメディアによる報道に違和感を持ったのは湾岸戦争のときですが、このときは特にCNNの偏向報道が話題になっていました。
これを見ると、メディアはまったくの嘘や、ありもしないデタラメを報道したわけではなく、あくまでも「視聴者に間違ったイメージをいだかせ」ることに腐心した、ということであり、そのやり方は「ハイテク兵器による戦争のクリーンな面」を強調することだった、とされています。
しかしながら、例えばまったく銃を写さない、などの切り取りが行われていたとても、視聴者は気づきませんし、受け取る印象は大きく違います。
私たちはこのような編集がずっと以前から行われていたことを覚えておく必要があるでしょう。
話題になった捏造事件
大手メディアのジャーナリストによる常習的な記事の捏造、盗用が発覚して、大きく取り上げられることになった事件が2003,2004年に続けて起こります。ジェイソン・ブレア事件(2003年)、ジャック・ケリーの捏造事件(2004年)です。
こうしたニュース、報道の捏造が続く状況はメディアの集中によるものとして、「民主主義にとって毒薬」と、メディア論などで知られるロバート ・マクチェスニ ーは述べています。
映画になった捏造事件
ジャーナリストによるニュースの捏造事件(実話)を映画化した「ニュースの天才」という作品があります。これはスティーブン・グラスという当時若手のスター記者の起こした捏造事件です。
戦争、紛争のニュース
現在も続くロシアとウクライナの戦争、ハマスの攻撃に対して反撃するかたちでガザを攻撃し続けるイスラエル軍の様子などを私たちは日々、テレビなどで目にしています。
激しい砲撃の映像には恐怖を感じますし、幼い子どもたちが傷つけば悲しみや、怒りといった「感情」を揺さぶられます。
メディアはこのように、私たちの「感情」に強く訴えるシナリオ、演出を非常に巧に操ります。
感情的になっているときに冷静な判断はできません。もしも「怖いな」とか「ひどいな」と思う気持ちが強くなったらテレビは消すべきなのです。
そして、これはイラク戦争のときの従軍取材によって可能になったという指摘があります。
詐欺師は虚実を巧みに織り交ぜて使う
大手のメディアは多くの場合、嘘、でたらめ、根拠のないでっち上げだけはなく、事実やあたかも信用できそうな情報を織り交ぜながら巧妙に出来事や事件の印象をコントロールします。
一流の詐欺師はほとんど嘘をつきません。みんなが知っていることから話し始め、相手に賛同して共感を得る術も持っています。
テレビのニュース番組はアナウンサー、コメンテーターがカメラ目線で語り、ちょっと気の利いた流暢な話術や、番組の合間に流れる音楽なども最高の演出になります。
それは、話し方や姿勢、目線にいたるまで日々、トレーニングを積んでいる一流の詐欺師が照明を浴びながら舞台に上がって喋るのを私たちは見ている、ということになるのかもしれません。
アナウンサーには自覚はないのかもしれないですが。。
追記 湾岸戦争への引き金となった15歳の少女の演技と報道
補足 ナイラ証言