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小説

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#note書き初め

無と存在の地平線

──怪奇なる事象は、突然に起こる。

ある日、それは起こった。

僕は、僕でないモノになった。

──思考する魂と体は、バラバラになり、その魂は〝外のモノ〝になった。伽藍堂の器には、新たなる心〝内なるモノ〝が入った。

それは、今までと真逆の様なモノ、別の思考が始まった。

──新たなる〝内なるモノ〝が、生まれた瞬間であった。

〝外のモノ〝と〝内なるモノ〝は、肉体の記憶の概念によって繋がっていた

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『朱塗りの間』

今日は、嫌なバイト…いや手伝いか、お小遣いを貰える訳ではないが、ただ手伝いをするために人里離れた田舎へと足を向けていた。

自分は大学生で、今は夏休みである。

「お前、暇だろ?」と言われ、否定出来ない自分が悩ましくもあった。
そして呼ばれたのは同じサークルの奴の家である。厳密にいうと彼の祖父母の家で、古民家を好む彼は、その家で民宿を始めたいと思っているようで、片付けを手伝って欲しいと頼まれたので

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