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覚えるだけで強くなる~手筋⑥桂頭の銀~

こんにちは。
今回は桂頭の銀について考えてみます。

まずは、桂頭の銀とはどういう手筋なのか。
下の図をご覧ください。

桂頭の銀

相手の桂馬の頭に銀を打ちます。
受けの手として活用されます。
桂馬は2箇所に利きがある駒ですが、銀1枚でその両方を受けることができます。
「桂頭の銀定跡なり」なんて言葉もあるくらい、良い手になりやすいです。

使い方のコツ
①相手の桂馬の攻めに対して受ける時、迷ったらとりあえず「桂頭の銀」を打つべし
→この手筋はとにかく悪い手になりづらいです。受けに迷ったらこれを活用すべきです。銀を打った後は、自分から銀桂交換を挑むことができるようにもなります。銀より桂馬が欲しいときにも有効です。

②こちらの戦力がダウンすることに注意
→当然持ち駒の銀を受けに使うことになるので、こちらの攻めが細くなります。いざ自分が攻めようと思った時に、「あ、そういえば銀もう使っちゃった…」なんてことにならないように注意が必要です。当たり前のことなんですが、対局中は意外とうっかりしがちです。特に攻めと守りを両方考えている局面で起こりがちです。

③桂馬の高跳び歩の餌食、も検討する。
→これは桂馬の頭に銀ではなく歩を打ちに行く指し方です。別の記事で紹介するつもりですが、場合によっては相手の桂馬を歩で取りに行くほうがお得になる場合があります。ただし、相手の桂馬の利きを受けてはないので、攻めつぶされないか注意が必要です。

参考局面

あいてが2四桂と打ってきた局面です。
3六桂と跳ばれると一気に寄ってしまいそうな局面です。
こんな時に桂頭の銀を活用してください。
2五銀です。
ちなみに4六馬と引きつけて受ける手も良さそうですが、逆に馬を攻められる恐れがあるので2五銀のほうが良さそうです。また、タイミングをみて自分から2四銀と取る手も発生しています。穴熊は2三の歩が浮き上がると、駒を打ち込むスペースができるので攻めやすくなります。なので2五銀は攻めと守りの両方を見た手ということになりますね。このような複数の狙いがある手は好手になりやすいので覚えておきたい手筋です。
余談ですが、この局面AI解析すると2六金が最善と出ました(2五銀は次善手)。これはなかなか読めないですね。。。厳密には相手からの3三桂が銀に当たるのであらかじめ避けている2六金のほうが勝るということでしょう。ただ、2五銀でも優勢です。3三桂には次こそ2四銀と食いちぎって攻め合い勝ちできます。初めのうちは形を覚えて部分的な定跡のように身につけておくと勝率が上がると思っています。なので今回は2五銀を正解とします。

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