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お菓子を通して地元の文化を発信する。

―お菓子ほど、その土地の文化を色濃く表しているものはないと思っています。と同時に、地元では当たり前でも、県外ではほとんど知られていないものの代表格も、またお菓子。お菓子のよさはメディアの力では発信しきれません! そこで暮らす人、一人ひとりの発信の方が、知らしめる力があるのですよ。

実は、9月までお菓子の問屋で働いておりました。今年になってからは在宅ワークだったのですが、去年の暮れに香川へUターンする前は、東京の会社で。

会社に通っていた頃は展示室があって、常時4,000点だったかな。それくらいのお菓子が展示されていました。北海道から沖縄まで、津々浦々の地方銘菓たちがずらりと。いつ見ても壮観でした。たぶん日本中探しても、お菓子というものをあれほど目にできる場所はない。

そこで、1つひとつ覚えるわけです。営業マンは。どの県にはどんな代表的なお菓子があって、東と西でどういうものに売れ筋の違いがあって、などなどを。

僕はコンビニや100円ショップを担当していたので、あまりマニアックなものを扱うことはなかったのですが、それでも触ったり食べたりしていると、不思議と覚えてくるんですよね。「この県にはこんなメーカーがあって〜」ということを。

ただ! だだ今思えば悔しいのは、四国のお菓子はほんっっとーに知られていなかった。九州も同様なんですが、海を超えて本州に運ばれるものは、物流コストや配送のリードタイムが必要以上にかかります。なので、出荷する方と取り扱う側のギャップから、なかなか本州に並ばない。

香川県に戻ってきて驚きました。「志満秀のえびせんべい」「瓦せんべい」「名物かまど」などなどはもちろん小さな頃から知っていますが、日本一面積の小さい香川県でも、いまだに知らないお菓子や菓子メーカーさんがゴロゴロあって。

和三盆の干菓子もオシャレだし、最近は和三盆スイーツもバラエティに富んでいます。JR高松駅前の四国ショップ88さんなんかに行くと、いろんな通好みのお菓子があって、見ているだけで楽しいですね。

そうそう。さぬき市にある禾(のぎ)さんの「おこめケット」などは、営業マン時代、たまに健康食品系のチェーンで売ってたなあ。パッケージがオシャレだし、3大アレルゲンを使わないというテーマ性がハッキリあって、営業マンとしても提案しやすかったのです。


とはいえ冒頭でも書きましたが、地方の食品の魅力は、メディアでは発信しきれません。なにしろ菓子屋だった僕が、情報不足を感じていたくらいですからね。

食品の業界はまだまだアナログなので(苦笑)、小売側が新しいものを知る機会は、問屋の提案か展示会を通してがほとんど。単に知らないだけ。

「ちゃんと知らない」から、物流コストがかかって割高なのを見て「高い」と一蹴されてしまいます。もう辞めたのでいいますけど、結局、流通食品は「安かろう悪かろう」になってしまうので。。

だからこそ、その土地で暮らす人が、その土地のお菓子の良さを発信していくことに価値があると思っています。

そう、今ではSNSという、強力なツールがあるわけですから。

小売も問屋もやっているのは一人の人間ですから、個人と個人の情報の発信受信によって、もっともっと気づきがあるはずなんですよね。

(実際に、結果の出せるバイヤーというのはそういうことをやっています)

僕たち一人ひとりの発信が、その土地の文化を色濃く残すお菓子の良さを、知らしめることになるのです。

と、ここまで書いて、なんだかんだ自分もお菓子が好きなんだなあと振り返るきっかけになりました。香川県のお菓子関係者のみなさま、なにかお手伝いできることがあればください(笑)。


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