Uターン起業への道のり〜③創業塾を裏活用しよう〜
社会人になり、十数年離れていた地元。
帰ってきてからは「人脈なし」「スキルもなし」だった僕の、決して美しくはないUターン起業への道のりを振り返りたいと思います。
だいぶ空きましたが、前回のエピソードはこちら。
今回は「営業活動」についてお話していきます。
最初に活用したのが、地元の自治体が開催している創業塾です。本来の使い方とは違うかもしれませんが、独立当初の方はぜひ営業活動の場としても活用してみてください。
※ゴリゴリ営業する場所では決してないので節度を守って。
さて、起業当初、人脈もない・なりたてのフリーランスで信用もない自分にとって、真正面からの営業は困難を極めるのではないか? という気持ちでいっぱいでした。(のちにそれは「考え方次第」だと気づきましたが)
「今の自分でも必要としてくれる人に出会うためには?」
と思案していた頃、おりしも募集があったのが創業塾です。創業塾では、税金や労務やマーケティングなどなど、創業に関する基礎知識を学ぶことができます。
ここに通うような人は、みながみな独立前後で似たようなステージの人間ばかりです。
「勉強したい」という表側の欲求と同時に、「自分を知ってもらいたい」「横のつながりがほしい」という裏側の欲求もあるのではないかと考えました。
要は、出会いの場として使おう、と。本来の活用方法とは違いますが、結果的にこれは功を奏しました。
時はコロナ真っ只中です。通常なら参加者の方々とグループを組むワークセッション形式らしいのですが、その年はソーシャルディスタンスを取るために座学のみ。
「せっかく真近くに、自分と同じようなステージの人がいるのに接触の機会が作れない」
アテが外れた! と思っていたら、最終日だけ参加者同士で事業計画を発表しあう回ということだったので、毎回長丁場でしたが通い続けました。
そして迎えた最後の発表日。
案の定、お越しになっている皆さんは横のつながりをほしがっていたようです。年齢層はバラバラ。僕が参加したグループには、若い方もいれば、50代、60代のシニアの方もいました。
ここで名刺交換をした方々に、お礼のメールを送ってアポイントを取り付けました。「売り込みに行きます」というのではもちろんなく、「お仕事や経歴に興味を持ったのでお話を聞かせてください」と。
ちなみにそれからずいぶん経ったあと、当時同じグループにいた人から「仕事のご依頼です。内容はかくかくしかじかで〜」と、かなりぶしつけなお願いをされたので無視しました。
普通、「近況はいかがですか?」とか「久々にお茶でもしませんか?」などではなかろうか。
話は戻りまして、創業塾で同じグループにいた60代の男性の方とお会いする段取りがつきました。この方はアパレル起業を予定されており、ちょうどWeb・宣伝周りに弱いということで僕の話も聞きたいとおっしゃってくれたんですね。
詳細ははしょりますが、それから1〜2回、お相手のオフィスに遊びに行くうちに「じゃあ、ちょっと仕事手伝ってもらおうかな」というお話になり、見事ご成約。
独立して初めての、営業の成功体験。このクライアントさんとは、年齢はだいぶ離れていますが今も仲良くさせていただいています。僕が感謝してもしきれないほど感謝している方の1人です。
創業塾は起業の同期とも呼べる人たちと出会える貴重な場です。のちのち同じような出会いの場を求めても、なかなかないと思います。
「営業活動」というと聞こえが悪いかもしれませんが、起業という似たような境遇にあって少なくとも関係性をつくりやすいのは確かです。
もしかしたらビジネスパートナーと出会う場としても活用できるかもしれません。
創業塾は、都道府県の自治体が開催している場合もあれば地元の市単位で開催されている場合もあります。僕の地元の香川県だと、県が主催する「かがわ創業塾」もあれば高松市が主催する「たかまつ創業塾」もあります。
地元以外の市でも複数開催されていました。
こういった場から人脈が広がっていき、「人の困りごとに触れる」機会が増えていきます。困りごとの解決が仕事。起業したてで自分の認知活動に困っているなら、あなたも活用してみてはいかがでしょうか?
■発信者・大鹿のプロフィール
起業家さんや経営者さんの『才能を100%引き出すこと』『才能を発揮できるあり方を見つけること』が活動理念です。
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