塩野谷 明美

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4・4医院が軌道に乗るまでとその後

 医院を立ち上げる、軌道に乗せるための手法は色々とあります。そして、軌道に乗ったからといっておしまいではありません。そこから維持・成長していくには、日々進歩していかなければなりません。なかでもマーケティングは、どこまで行っても終わりがありません。マーケティングで成功したことを、ここでは簡単にご説明します。 2020年の新患プロジェクト  あさひ歯科には、月に70人ほどの新患が来てくれます。しかし、何もしないでただ新患を待っているだけだと、月の数は増えたり減ったりして安定しま

    • 4・3医院改装 チェア3台から5台、7台へと増設

       開業4年ほどで、医院を広くしました。35坪ほどだったのを、54坪に広げました。もともとテナントの建物にスケルトンがあり、使われていない状態だったのが幸いでした。拡張するとなると、通常は移転が選択肢になりますが、それには物件探しや引っ越しのみならず、様々な機関や取引先への住所変更、印刷物の住所変更など、やらなければならないことが倍増してしまいます。その点、そのままの場所で拡張できるというのは、かなりのメリットでした。また、単なる改装ではなく「増設」ですので、その必要性やタイミ

      • 4・2医院と私の将来を

         さて、医院が軌道に乗ってからその後の話題に入ります。そのまま闇雲に頑張っていた時期もあるのですが、次第に「将来像」が必要だと考えるようになりました。  私は当初、細く長く続けていかれればという、漠然としたイメージを持っていました。しかし、イメージ通りに行かない出来事が多々起こり、山あり谷ありの人生を進む中で、だんだんビジョンが変わっていきました。今の私の目標は下記の3つです。  ①年間医業収入2億円規模の継続②院長の週休3日③院長不在でも診療、教育、学習が自動で回る

        • 4・1開業の方法についての提案

           私は2009年10月に、千葉県四街道市にて居抜き開業をしました。もともとチェア3台プラス院長室というレイアウトの医院で、1階が内科、2階が歯科で、今もそれは変わりません。なんと、その内装外装を全部そのままに「引き継ぐ」という形で、家賃を払えば良いという条件で入らせていただきました。そのため、設備投資が必要なく、さしあたりの運転資金だけをかくほしてスタートすることができました。つまり、この時点で金融機関からの借り入れがゼロで、リスクを最小限に抑えた開業をすることができました。

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        • 女性歯科医師キャリアプランの道案内
          2本

        記事

          3・続けて働いていける環境を考える

          私は勤務医の時、夜8時まで診療して、そのあとに「紙」カルテを記入し、40分ほどかけて自宅に帰っていました。帰宅するのは平均すると夜10時、とても忙しい日などは11時になることもありました。午前の診療は10時からで、朝礼などもありませんでしたので、朝はゆっくりできたのが幸いでした。ただ、受付さん、助手さん、歯科衛生士さんも、カルテ記入こそありませんが、片付けをして仕事を追われるのは夜8時30分から9時です。早番の人でも7時でした。歯科医院の一般的な勤務時間も同様かと思います。私

          3・続けて働いていける環境を考える

          2・女性が働くということ

           ご存知の通り、歯学部では、マーケティングやマネージメントを勉強しません。私も、特に勉強をしないままに医院をスタートさせました。そのために、なんの手段も知らなかったので、軌道に乗せるのにとても苦労しました。勤務医時代には自然に?患者さんが集まる医院だったので、ちゃんとやっていればそういうものだろうと思っていました。今であれば、開業が実際に厳しいことも理解出来るので、そんな無謀なことをする先生はいないと思います。開業して胃が痛くなるようなスタートをするようなことは、やり方によっ

          2・女性が働くということ

          1はじめに

          2015年ごろでしたでしょうか。歯科医師過剰とそれに伴う歯学部定員割れが一般のニュースになりました。歯科医師過剰自体は、私が学生の頃から言われていたのですが、まだ歯科医師の中での危機感だけだったと思います。それがいよいよテレビのニュースになり始め、さらに歯科医師のワーキングプアなども話題になりました。志あって歯科医師になり、第一線で活躍している若い先生方がワーキングプアになることは避けなければならないという思いが込み上がり、私に何か出来ることはないかとずっと考えていました。し