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「マヌケな引用符」を使っちゃダメ!絶対

ビジネスに使えるデザインの話

今回の話は、企業の広告やパンフレットなどのアウトプットを英語でする際に有効な知識です。


欧文のルール

日本人は知らない欧文(主に英語)のルールというものがあります。これは英語の授業でも教えてくれません。それゆえか翻訳者からの原稿にも、このルールに則っていないものがすごく多くあります。

知っておくと何かとアドバンテージになるので少しずつご紹介していきます。ご紹介した欧文のルールはこちらのマガジンにストックしていきます。



欧米人も間違えるし、翻訳者にも、学者にも間違える人の多い「マヌケな引用符」

間違える人が多いのに、プロのデザイナーが使っちゃっていると「失格」とみなされるのが、この「マヌケな引用符」。TDC(Type Design Competition)というコンテストでは、「クリアすべき最低限の条件」ともされています(※1)。

マヌケな引用符は、英語では“Dumb quotes”と言われています。こういうのがマヌケな引用符です。

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これ、絶対ダメなやつなんです。これをデザイナーがやっていたら、口は悪いですが、3流です。少しも欧文組版や欧文ルール、欧文書体について勉強していないはずです。なぜなら欧文について勉強しようしたらすぐに目にする「やっちゃだめ例」なんです。

ただし翻訳者さんや大学の研究者さんたちからの原稿には、よくあるんです。

この文字、本来、どこにも使うところないんです。正式な欧文としては。出自は、タイプライターの時代に、キーを減らすために2種類になる引用符を1つで済ませようとしたのではないかと言われています。翻訳者さんらに御用が多いのは、使い分けなくて済むからかもしれません。


本来の引用符の入力の仕方はこちら。

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アポストロフィだろうが、引用符だろうが、まっすぐなやつはダメ!

と覚えているだけでいいかもです。とはいえ、サンセリフ(日本人がいわゆる「ゴシック体」と言うところの文字、詳しくは下記の記事を参照ください)では、前後の引用符が同じになるものも多いんです。今まで使っていた書体はサンセリフですが、Gill Sansという書体でしたが、こちらはFrutigerという書体です。

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同じやないかい!となりますが、少なくともまっすぐではありません。あ、サンセリフについての詳しい記事はこちらです。


すごく小さなことですが、プロと3流をばっちり分けてしまう

プロにもレベルはいろいろありますが、3流とプロをはっきりわけるのは、基礎知識です。たかがの引用符なんですが、マヌケな引用符(世間では「マヌケ引用符」と呼んでいます。わたしはどうもマヌケを形容詞にしたくて「マヌケな引用符」と呼んでしまいます)を使ったたとたんに(見落としでなかく、知らないで)、先にも述べましたが、

欧文について勉強をしていない

ということがばっちり明らかになってしまうんです。そしてこれ、デザイナーの格の話に終始せず、それを世に出す側(おもにクライアント)の格に影響を及ぼしてしまうんです。正しいかわかりませんが、わかりやすい喩えで言えば、海外の企業が日本語に翻訳してリリースしたものが「ツ」と「シ」を間違えているようなものです。

スポーツに最適!

スポーシに最適!

と表記しているようなものです。たぶん。


企業が海外の方に向けて制作物を作るなら必須のこと

もし海外に向けてリリースするデザインなら欧文ルールについて詳しいデザイン会社(弊社がそうですが!)に依頼するか、欧文の校閲や編集を入れるのがベターです。貴社が、誇りをもって世界に発信する商品やサービスのプレスリリースやデザインであるときに、欧文のルールを知らないことで、ガクッとレベルを下げてしまうほどもったいないことはないでしょう。商品やサービスの本質ではないところで格を下げてしまい、しかもそれに気づかないことなります。


まとめ

欧文のルールなんて、細かいことを言ったらきりがありません。今回のマヌケな引用符なんて英語圏の人でも間違えるものです。日本人が間違えても仕方がないといえばそうです。しかしたかがこれくらいの知識ひとつで、格が下がるのは避けたいものです。

そして格を下げないで済むための基本的なルールは、10個くらい覚えればまあまあ大丈夫です。そもそも本来それはデザイナーに任せれば良いことです。ただデザイナーや制作会社が、欧文のルールを知っているのか、どうかさえ分かればいいので、そんなに大変なことではありません。そのあたりの知識をだいたい抑えたら、欧文のルールシリーズを一度終えたいと思っています。


参照

※1 小林章『欧文書体』


こちらの小林章さんのブログの記事の一文を例として引用しました。


こちらのウェブサイトの例も拝借しちゃいました。



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