我が子の「こんにちは」でこの世の優しさに気づいた話
閲覧ありがとうございます。(感謝の土下座)
5児の母 shiiimoです。
ここ最近、急に夏みをおびてきたと感じる。
今朝も早くから強い日差しが部屋に差し込み、
朝の訪れが早まったことを知らせてきた。
双子の兄は、寝起きが良すぎる。
「みんな~!朝だよ~~!!!」
とさわやかさ爆発な起床をかます。
時刻は5時23分だった。
「「勘弁してくれ……」」
昨夜は私の仕事復帰後のルーティンを何度も夫婦でシミュレーションしながら飲みすぎたせいで、二日酔いの父母は悶えていた。(なぜ赤ワインがぶ飲みしながらやったのか)
「じゃあ、兄くんは先にいってるよ~~~ん」
そうして、大声を出すだけ出して、
双子兄はとことこ階段を降りていく。
ひとりきりのリビングに降り立つことは
彼にはとくに問題ない様子だ。
またやって来る眠りの波にのまれながら
「本当に、階段をおりる音が『とことこ』と鳴ってて、かわい……」
とshiiimoは思っていた……。(起きろ)
誰にでも「こんにちは」しちゃう双子兄
現在、我が家には5人の子どもたちがいる。
現時点で上から、8歳、7歳、4歳、4歳、1歳。
双子はもうすぐ、5歳をむかえる。
「保育園、今日はお休みしたかったよお~~」
「はやくお迎えにしてよ~~」
だらだらとYoutubeをながめながら
食パンをぎゅうと握りしめて双子は今朝も訴えていた。
職場復帰に向けて、保育園に週5で通うペースには慣れてほしいところだが、なかなか難しい。
たしかに週5って忙しいよね。わかるよ。
気持ちはわかりつつも、ここは今後のため手荒な手段をとる……。
「ふ、仕方ない。これは長女と次女には秘密だが……」
shiiimoは最終兵器「チュッパチャップス」を冷蔵庫の奥から取り出す。
「ええ~~!! だいすき!! おいしいやつ!!」
「ママだいすき!! さいこ~!」
そうしていそいそと準備を(やっと)進める双子。
現金なやつらめ。
そう思っていても、かわいいぜ……。。へへっ
(そして直後になにやら違うことで双子がふざけはじめて出遅れて、はよしろ食べちまうぞ!!!!と怒っちゃうまでがセット)
我が家の近所では3棟の分譲住宅の建設が進んでいる。
土台や電気工事も終わり、着々と我が家に似たような戸建てが建っていく。
毎朝、狭い路地に入ってくる大きなトラック。
現場の人たちがあっちこっちと行き来して忙しなく働いている。
「こんにちは~~~!」
新しい木材の匂いの中で、
双子兄が今日もご挨拶をする。
「こんにちは! いってらっしゃい!」
さっそくこの現場で日焼けをしたのか、
浅黒い肌のいかつめのお兄さんは、
忙しく手を動かしながら、即座にそう返事をしてくれた。
言ってはなんだが、
見た目に反してものすごく明るい返事で少しshiiimoは驚いた。
「ねえ~~~~!! うちの前にね、カラスの〇んちがあったんだよ!! それでね……」
返事が返ってきて気をよくした双子兄。
彼の話がまたも始まってしまうので、
どうも~~~と言いながら手を引いてその場を後にした。
お邪魔して申し訳ない、と思いつつも
あんな風に返事してくれるんだあ……と、
何か胸にじんわりとくるものがあった。
我が家の次女は自閉症スペクトラムとADHD。愛の手帳も持っている。
そんな彼女を見てきているからかもしれないが、
感覚として、双子兄もADHDないし自閉症など、なにかしらがあるのだろうな、と思う。
会う人々に「こんにちは」するし
自分の話をなんでもかんでも話したりするし
じっと話を聞く場面でも動いてしまうし
たった今怒られたことをマジの2秒後にしてしまう。
他にもあげればきりがない。確信めいた感覚もある。
保育園在籍中に、次女と同じようなステップを踏む必要があるだろうな、となんとなく覚悟はしている。
でも、たしかに苦労や心配は多いものの
その事実に対して大きいショックというものはない。
次女の方で発覚した際にもそうだった。
「ふむ、やっぱり、そうだったか……」
そんな『腑に落ちた』という感情だった。
まあ今は、それはさておき。
その後も。
信号で会った近所のママ友に
「こんにちは!! みてみて~~!! チュッパチャプス!!」
すれ違う工事現場の誘導員さんに
「こんにちは~~。なにしてるの?」
エレベーターが一緒になった強面のサラリーマンに
「こんにちは! ボタンおすね!! どれおす!?」
我が子ながら。
すごいよなあ……と思う。
これは彼の特性でもあるので、我慢できない部分でもあり
今後はうまく修正はしていかないといけないものでもある。
ただ、今は好きにさせている。
もちろん、全員から「こんにちは」が返ってくるわけでもない。
今朝、近所のマンション前を掃除している清掃員のおばさまには
「こんにちは~~!」
は届くことがなかった。おそらく聞こえてもいなかった様子。
「……こんにちは~~!!」
しかしこんにちはの返事がなくても、彼はめげずに3回くらいは繰り返す。
諦めない……だと……!?(ゴクリ)
その場では結局「こんにちは」が返ってくることはなかった。
しかし、そこで引きずることもなく
「あっ弟くん!! 信号が青だよ♪」
と彼は双子の弟の手を引く。
気にしない……だって……!?(ゴクリ)(もういい)
次女もそうだが
双子兄も周りのことをいい意味で気にしないので
さっぱりと気持ちを切り替えるのがうまい。
もともと興味がどんどんうつっていくので、
すぐ忘れてしまうのかもしれない。
でもこのマインド。大人にこそ必要だわ、と毎回感心する。
双子兄の「こんにちは」にたいする世間の反応
そして、今朝は彼の「こんにちは」にふと、気づかされた。
彼が声をかけるほとんどの人が「こんにちは」と言葉で。
あるいは慈しみの笑顔で、返してくれるのだ。
「こんにちは。とってもいい子ね~~」
「あはは、おじちゃんに言ってくれた? こんにちは。ありがとう」
「双子ちゃんなのね、かわいいね~」
「挨拶、えらいね~」
彼をここに連れていなかったら。
おそらく目も合わせなかった人たち。
見た目の印象だけで判断してむしろ敬遠すらしていたかもしれない人たちが
笑って子どもたちを見つめてくれる。
ちなみに、そこで他の子も全員連れてたりなんてすると
「5人…!? お母さん、えらいわね……!!」
と、高確率でほめてもらえたりもする。(母歓喜)
TVをつければ、子どもに関する悲しいニュースが目に嫌でも入ってくる。
だからshiiimoはニュースを見るのが苦手だ。
世の中の冷たさや残酷さばかりが目について
子どもの将来にも悲観的になってしまう。
この世で子どもを生かして大人にするって
こんなにもハードモード?と考えてしまう。
けれど、実際に彼らと歩いてみると
世の中の生の温かさに触れることができる。
世の中、いい人もたくさんいるのか……。
そんな希望が湧く。
「あなたが思っている以上に、この世はこわいし
いろんな人もいるし、気をつけるべきなんだよ」
その言葉は、いつか伝えなくてはいけない。
伝えることもあるけれど、2秒後にはきっと彼は忘れているだろう。
でもせめて、今は。
世の中の人はみんな、やさしくて、
挨拶をすればみんなが笑ってくれる。
そう信じている彼と、
もう少し手をつないで歩いてみようと思う。
きっとやさしい人に出会えるから。
そんなきれいごと言って
また今日の帰り道。
shiiimoは怒っちゃうだろうね。
ごめんな双子兄。
でもかわいいんだよな、こんちくしょうめ。
貴重なお時間いただいての閲覧、ありがとうございます。
お疲れ様でした。
また明日もみなさん、笑顔で。
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