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1歳2か月 立った!


 娘が1歳2か月になった。

 この1か月は、1歳を過ぎるとこんなこともできるようになるのか...と、驚くことが多かった。具体的に何かができるようになった、というより、ふと言葉が通じていることが分かったり、変な音がしたときに顔を見合わせて笑い合えたり、私が怒ることをわざとしたり、そういう些細な人間らしい瞬間に成長を感じた。

 クリスマスの少し前。

 私の手をつかんで、いつものようにヨイショと立ち上がると、両手で握っていた私の手をそうろっと自分から離した。そして、ほんの1秒ほどの間、一人で立った。「ええっー! 立った!? ひとりで立てたん?!」と私は大騒ぎ。本人も嬉しくて仕方がないという様子でギャハハッと笑った。私の胸に倒れ込むと、また手を取って、立ち上がる。次は、もう手を離す前から笑いが止まらなくて、手を離すけど、笑いすぎてバランスを崩し、すぐに尻もちをつく。これを繰り返していくうちに、1秒が2秒になり、2秒が3秒になり、数日で立ったまま拍手できるようになった。

 子供が初めて立つときって、周りで見ている大人がヤンヤヤンヤと喜ぶもので、子供自身は、うっかり立てたってぐらいの反応なのかなと思っていた。けど実際は、本人がものすごく嬉しそうだった。そうか、一人で立てるとこんなにも嬉しいのか。娘が何か新しく出来るようになったことで、私と娘が同じテンションで喜び合えたことって初めてだ。嬉しそうな娘を見て私も嬉しくて、何度も何度も、すごいすごい!とヨシヨシした。

 児童館へ行くと、娘が好きなママさんの前で、おもむろに立ち上がる。ママさんが「〇〇ちゃん立ってる!すごいすごーい!!」と大喜びしてくれると、もう嬉しくて嬉しくて、何度も何度も立っては、チラチラといろんなママさんに視線を送っていたのがおかしかった。

 去年のクリスマスイブの朝、もうすぐ2か月になる娘が初めて自分からニッコリと笑ったのを覚えている。今年のクリスマスプレゼントは、娘が初めて立てたことだ。

 一人で立つだけで1年かかるなんて、人間の子の成長はなんて遅いんだと思っていた。でも実際に子供を育ててみると、その成長はこちらの心が追いつかないほど早くて目まぐるしい。寝返りを打つとか、立つとか歩くとか、そういう、目立った成長は、実際の子供の成長のほんの一部で、日々の小さな変化や進化を数えていると、あっという間に一年が経っていたのだ。

 そして年末、娘と私が同時にコロナ感染。40度近い高熱の中で具合の悪い子を看病するという、地獄のような日々を過ごした。寒気と、頭痛と、猛烈な喉の痛みと戦いながら、鼻水がとめどなく垂れる鼻にティッシュを詰めて、表裏逆に履いたパジャマのまま、2022年が終わっていく。間違いなく、娘が産まれてから一番大変な1週間だった。

 この1週間で悲しいほど筋肉が落ちてしまったので、2023年の目標はまず筋肉を取り戻すこと。

▷その他もろもろ覚書

・両手にスプーンを持って、食べるフリはいっちょまえ。たまに自分で食べられることも増えた。同時に、食べさせられることが嫌いになってしまい、ますます食は細くなってゆく...
・イチゴとミカンが好き。イチゴを手づかみで食べたあと、しばらくして小さな手のひらの匂いを嗅ぐと、かわいい匂いがする。イチゴを食べたあとの甘酸っぱい吐息もかわいくて、クンクンしちゃう
・座っている私の膝の上に、ヨイショとまたがっておっちん
・「コ!コ!」と言いながら、欲しいものを指差す
・食事中、机や指が汚れたら、すぐにティッシュを要求
・「もうすぐお父さん帰ってくるよ」と言うと、玄関を見ながら拍手。お父さんに抱っこを要求することが増えた
・「おむすびころりん」などの、長めの絵本も好きになってきた
・そろそろ片付けようと思っていたプーさんメリーが再ブーム。自分で選曲して、音楽に合わせて体を揺らしてノリノリ。ハッピーバースデーの歌が好き。
・ベビーサインを始めて、「食べる」「もっと」などができるようになった

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