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【リブリオポエム】しがない世界

▼2024年10月 ふみサロ課題本

『詩と死をむすぶもの』詩人と医師の往復書簡
 谷川俊太郎 徳永進(朝日新聞出版・朝日文庫)

▼ポエム(ダダ詩)

 「しがない世界」


夢から覚めたら 琵琶湖が無かった
当然だ しがない世界だったのだから
一番広い湖は 霞ヶ浦
その次はサロマ湖だよと ○○直哉は言った
レイクの方が 好きなんですよ だって 
シーがない世界ですから (城崎にて)

さ行は「さすせそ」と書き
た行を「たちってと」と書く事に
もはや なんの疑問も感じなかった
浦安にあるのは ディズニーランドのみ
葉巻を買おうにも 葉巻はなく
音楽はドレミファソラド ABDE.etc

歯がない 総入れ歯の婆さん
師がない 生徒だけの中学校
9ー5に 正解のない数学
その時 詩人は世界の中心で
哀を叫ぶことしかできなかった!
しがない世界じゃ詩が書けないじゃないか!

すべてが 夢の世界での出来事だった
しかし 世界が琵琶湖を 取り戻した瞬間
しがない世界は 夢の世界に別れを告げた
しは全て セクシーであるべきだと叫んだ
しんじろーは 翌日死んだ しかし 詩人は 
死は存在しないと語った 量子化学の世界で

夢から覚めたらやっぱり しんじろーは 
死んではいなかった 俺をしんじろー 俺は
俳句は苦手だけど ジョークなら自信がある
やっぱりしがない詩人だから しんじろーは
シーっと お静かに そろそろエッセイなど
書いてみては? いつの間にか眠りに落ちて
(※ 最初に戻る 繰り返し)

▼今回の作品の執筆意図

今月のコンセプトは、ユーモア、洒落

▶︎ふみサロ継続の法則(あくまでも自論、持論です。)
一 自分史の中に書きたいエピソードがある時は、
  ガチでそのエピソードを取り上げて、ガチ・エッセイを書く。
一 自分史の中に書きたいエピソードがない時は、
  実験的な作品を書く。か、
  その時、自分が一番書きたい内容・エピソードで書き、
  課題本との関連は、後付けで、こじ付ける。
一 読み終わった後の、心の声に従う。

  大切な事は、「書きたいものを、書けばいい!」

▶︎今月は、課題本P81 「消えようとするとき」 俊太郎
     〜より、

 このページにある『「しがない」暮らし』という表現から
 想像したインスピレーションで「ダダ詩(※)」を書きました。
 書くのにかかった所要時間は、約1時間弱。
 今回は課題としての提出という事もあり、書き終わった後、
 しばらく寝かせて推敲し、細部の表現を幾つか修正しました。
 ただし、全体の世界観は、書き終わった直後から変わっていません。

 エッセイの場合は、先に起承転結を考えてから書き始めますが、
 詩の場合は、先にプロットを考えてから書くような事はしません。
 一連目が二連目を連れてくる。二連目が三連目を連れてくる。
 その先が思い付かなくなるまで書き続けて、想像が途切れたら、
 その作品はそこで終了です。
 よって、詩の場合、その長さは作品によってバラバラになります。

作者注)Q:「ダダ詩」とは何か?
    A:↓ 以下のような作品です。
    例えば詩人、高橋新吉の「断言はダダイスト」という作品

▼ポエム・クイズ

【第1問】
Q:日本の47都道府県のうち、消えた県とは何県ですか?
【第2問】
Q:4行目の○○に漢字が入ると小説家の名前になります。
  その小説家の名前を答えてください。
【第3問】
Q:8行目「たちってと」で、
  「つ」が小文字になっているのは何故ですか?


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