あわや詩朋&横須賀しおん

詩人、エッセイスト、ときどき作詞家。「本から生まれたエッセイの本」「24色のエッセイ」(みらいパブリッシング)共著。「子どものための少年詩集2022」共著。越日文化交流フェスティバルイメージソングCD「Cảm ơn ありがとう」補作詞。「いつだってアイはあのころのまま」著者。

あわや詩朋&横須賀しおん

詩人、エッセイスト、ときどき作詞家。「本から生まれたエッセイの本」「24色のエッセイ」(みらいパブリッシング)共著。「子どものための少年詩集2022」共著。越日文化交流フェスティバルイメージソングCD「Cảm ơn ありがとう」補作詞。「いつだってアイはあのころのまま」著者。

最近の記事

【リブリオポエム】しがない世界

▼2024年10月 ふみサロ課題本『詩と死をむすぶもの』詩人と医師の往復書簡  谷川俊太郎 徳永進(朝日新聞出版・朝日文庫) ▼ポエム(ダダ詩) 「しがない世界」※ 夢から覚めたら 琵琶湖が無かった 当然だ しがない世界だったのだから 一番広い湖は 霞ヶ浦 その次はサロマ湖だよと ○○直哉は言った レイクの方が 好きなんですよ だって  シーがない世界ですから (城崎にて) さ行は「さすせそ」と書き た行を「たちってと」と書く事に もはや なんの疑問も感じなかった 浦安に

    • 【リブリオエッセイ】10歳(テンサイ)の記憶

      ▼2024年9月 ふみサロ課題本 『科学がつきとめた「運のいい人」』  中野信子(サンマーク出版) ▼本文 「10歳(テンサイ)の記憶」  運のいい人は、周りの目を気にしていない。運のいい人は、世界の中心に自分を据えている。私は運がいい。私が10歳(テンサイ)の時に、こんな事があった。  小学校5年生の時に級長を決める選挙があった。結果は、私に一番たくさんの票が入り、私が級長に選ばれてしまった。黒板には私の苗字の横に並ぶ、たくさんの「正」の字。その瞬間、私はなんと「級

      • 【リブリオエッセイ】筆名を変えると人生が変わる(実はこうだった〜しおんの起源)

        ▼2024年8月 ふみサロ課題本「本を出そう、本を出そう、出したらどうなった?」  城村典子(みらいパブリッシング) ▼本文  筆名を変えると人生が変わる(しおんの起源)  中学時代に大好きだった曲があった。沢田聖子の「シオン」という曲である。どうして、この曲が好きだったのか? 改めて聴き返してみた。歌詞の内容が中学時代の心情と見事に重なり合っていたのが原因だった。大学時代に大好きだった曲があった。松岡直也の「シオンウェルカム」という曲である。何故、この曲が好きだった

        • 【リブリオエッセイ】パラレル・ライター(複・文筆家)の勧め

          ▼2024年7月 ふみサロ課題本「成功する複業」後藤勇人 ▼本文パラレル・ライター(複・文筆家)の勧め  今、私の周りでパラレルライターが増えている。パラレルライターとは複数のジャンルを並行して書き続けている人の事を指す造語である。当初は脳の切り替えが大変だと思っていたが、この問題はネット検索を活用する事により、一気に解消する事が可能になった。  昔は「俳句するなら俳句一本に絞れ!」という考えが主流だったような気がします。句会に出られるレベルぐらいになるまでは、歳時記を

          【リブリオエッセイ】”天性”の答え

          ▼2024年6月 ふみサロ課題本「ハイパフォーマー思考」増子裕介、増村岳史   ディスカヴァー・トウェンティーワン ▼本文 ”天性”の答え  自身がプレイヤーとして最大限に楽しめる場所は何処か? 今でこそ私は物書きを楽しみながら生きているが、そもそも私は文学部卒では無いし、職業も流通業界の店長のキャリアが圧倒的に長い。40代半ば過ぎまでは音楽業界、出版業界とも全く無縁であった。しかし、離婚を機に決意を固めて行動を開始して以降は、小さなご縁を幾つか頂き、細々と現在に至ってい

          【リブリオエッセイ】”天性”の答え

          【Kindle新刊販売開始しました!】

          Kindle電子書籍「うみにゆきたい/縄文の子」完成しました! (パソコンでも読めますが、スマホ推奨です)      ダウンロードリンクは以下https://www.amazon.co.jp/dp/B0D5MD8CTR 「Kindle unlimited」対象作品。 著者名は「あわや詩朋」で出版しています!      Q:「うみにゆきたい/縄文の子」とは、どんな本か? サブタイトルは「阿波詩歌文芸図鑑」となっており、あわや詩朋(横須賀しおん)がこれまでに書いてきた詩、エッ

          【Kindle新刊販売開始しました!】

          【リブリオエッセイ】人生最期の究極の自己実現とは何か?

          ▼2024年5月 ふみサロ課題本 「なぜ人だけが老いるのか」小林武彦 講談社現代新書 ▼本文 人生最期の究極の自己実現とは何か?  20代。恋愛に対する憧れの感情が、まだまだ旺盛だった頃、私には彼女はできなかった。好意を伝えて、それが成就した回数はゼロ。この頃に抱いていた恋愛の上手くいかないモヤモヤした感情を、ひたすら書くことによって癒したいという想いが形になっていったのが、そもそもの私にとっての、詩作活動の始まりだった。  30代。私は人並みの幸せに憧れていた。詩

          【リブリオエッセイ】人生最期の究極の自己実現とは何か?

          【リブリオエッセイ】古代史をアップデートする方法

          ▼2024年4月 ふみサロ課題本 「世界をアップデートする方法」篠原 信 集英社 ▼本文  古代史をアップデートする方法  古代史の知識がアップデートできるカンタンな方法。それは、阿波の古代史について学ぶ事である。邪馬台国(ヤマタイコク)論争(邪馬台国の所在地に関する議論)は、既に詰んでいる。読み方が間違っているだけの話。「邪馬台」の正しい読みは「ヤマト」。「台」が曲者で、難しい漢字なので「台」に置き換えられてしまった事が原因で、迷宮入りしてしまっているに過ぎないのであ

          【リブリオエッセイ】古代史をアップデートする方法

          【リブリオエッセイ】満ちて逝く

          ▼2024年3月 ふみサロ課題本 「猫鳴り」沼田まほかる 双葉文庫 ▼本文      満ちて逝く  2023年1月、父が亡くなった。享年88歳。亡くなる1ヶ月ぐらい前から脳死に近い状態になっていた。このまま延命治療を続けても意識が戻る可能性はゼロに等しい。そう医師から告げられた時に、家族が選んだ選択肢は安楽死だった。やがて静かに息を引き取った父。お通夜に遺体と一夜を共にした妹によると、父は棺の中で、これ以上に無いほど安らかな笑顔で微笑んでいたそうだ。私は無念のあまり、凝

          【リブリオエッセイ】満ちて逝く

          【リブリオエッセイ】ファミリーヒストリー

          ▼2024年2月 ふみサロ課題本 「先祖探偵」新川帆立 ハルキ文庫 ▼本文  (私の本名の)ファミリー・ヒストリー         (注:横須賀はペンネームに付き、本名ではありません)  私の本家は、宮家がルーツである。徳島県に多く見られる姓だが、地名や神社に残っており、奈良時代から存在していた。戦国時代に織田信長との戦いに敗れて以降、阿波では地方豪族として隠れ住んでいたが、男系は途切れず、現在の本家は大阪に移り住んでいると言う。  私は数ある分家の一つに過ぎない

          【リブリオエッセイ】ファミリーヒストリー

          【リブリオエッセイ】空耳?!イングリッシュ

          ▼2024年1月 ふみサロ課題本 「カタカナ英会話」甲斐ナオミ 株式会社Gakken ▼本文     空耳?!イングリッシュ  一番手っ取り早く何かを習得できる方法って何だろう?  それは、人一倍強い動機と好奇心を持つ事ではないだろうか……  言葉に対する興味が強かった子供の頃の私にとって、ゴダイゴの登場は衝撃的だった。小学5年生の時に始まったTVドラマ「西遊記」の、アチョーッで始まる「♪モンキー・マジック」は、脳内で勝手にカタカナ変換して、何度も歌った初めての英

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          【リブリオエッセイ】神社が変えた私の人生

          ▼2023年12月 ふみサロ課題本 「成功している人は、なぜ神社に行くのか?」八木龍平 サンマーク出版 ▼本文     神社が変えた私の人生  ずっと神様の存在は信じていた。心の中にいるのが神様だと信じていたからである。子供の頃、神社は遊び場の一つだった。成人してからは観光地と同じように捉えるようになり、おみくじを引くのを楽しみにしながら御参りをしていた。しかし、それでは何かが足りなかったのかもしれない。いろんな事が、あと少しというところで不思議と上手くいかなくなって

          【リブリオエッセイ】神社が変えた私の人生

          【リブリオエッセイ】詩の言葉はすべてを癒す~後藤○○の遺した言葉~

          ▼2023年11月 ふみサロ課題本 「壁の乗り越え方」さとうりゅうとう みらいパブリッシング ▼本文     詩の言葉はすべてを癒す~後藤○○の遺した言葉~  人生最大の与えられたギフト。それは26歳の時、会社の仕事からの帰宅途中に起こしてしまった人身事故かもしれない。私はシートベルトをしていた為、内出血だけで済んだが、お相手の方はシートベルトをしていなかった為、顔面から流血しており、フロントガラス越しに忌まわしい映像を見てしまった。しばらくの間、トラウマになった。もし

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          【リブリオエッセイ】騙しSNSの牙 

          ▼2023年10月 ふみサロ課題本 「騙し絵の牙」塩田武士 角川文庫  ▼本文   騙しSNSの牙  まだパソコン通信が主流だった頃、映画好きの集まるチャットに参加していた。メンバーは互いにハンドルネームで呼びあい、プロフィールは投稿から想像するしかなかった。暫くして私の推しは、”コン太”さんになった。”コン太”さん=男性で、めっちゃ自分と波長の会う人だと完全に思い込んでいた。しかし、オフ会で会ってみたところ、”コン太”さん=女性で、びっくりした事があった。投稿を遡ってみ

          【リブリオエッセイ】騙しSNSの牙 

          【私的リブリオエッセイ論】 エッセイにはアレを書け!

          ▼2023年9月ふみサロ課題本 「パン屋ではおにぎりを売れ 柿内尚文」かんき出版  ▼本文 エッセイにはアレを書け!  終わりよければすべてよし……と、乗っけから”終わり”という言葉で始めてみる。駄作が一編もないと評されている小説家の三島由紀夫は、小説を書き始める時、まず一番最初に決めるのが、結びの1行だったと言われている。その作品で訴えたい世界観を明確に確定させてから、全てがそのフィナーレに向かって進んでいくように書き上げていくというのである。なるほど、確かにこのよ

          【私的リブリオエッセイ論】 エッセイにはアレを書け!

          【リブリオエッセイ】 動作は世代で途絶える。詩と物語は世代を超える。

          ▼2023年8月ふみサロ課題本 「絶滅危惧動作図鑑 藪本晶子」祥伝社  ▼本文  むかしむかし、私がまだ子どもだった頃、実家は居間と納屋とに分かれていた。納屋では祖父が杵を振りかざし、祖母が石臼の餅米を捏ねて、お正月用の丸餅を作るのが年末の恒例行事だった。しかし、両親は、これを継がなかった。全自動餅つき機を購入して以降、いつの間にか、杵も臼も処分されていた。  今は亡き父の仕事は、左官(建物の壁を塗る職人)だった。要領よくコテを動かし、漆喰の壁を完成させていく。建築現場

          【リブリオエッセイ】 動作は世代で途絶える。詩と物語は世代を超える。