脳に酸素を カパラバティ呼吸法
作業療法士のshihoです。
梅雨が明け、連日の猛暑。
いかがお過ごしでしょうか。
今回は、溶けてしまいそうな暑さからシャキッと奮い立たせてくれる清々しいカパラバティ呼吸法のご紹介。
サンスクリット語では
『カパラ』=頭蓋
『バティ』=輝く
という意味があるそうです。
全身に取り入れた酸素の20%を消費するといわれる、『脳』の酸素濃度を高めることで『頭をクリアに=脳機能の活性化』が期待できる呼吸法です。
カパラバティ呼吸法の効果
・脳への酸素供給が多く得られ頭がスッキリ・リフレッシュ
・鼻詰まりの改善(軽めのもの)
・老廃物の排出 血液の浄化
・胃腸機能改善
・横隔膜の筋力増強・横隔膜を分離して使うトレーニング
カパラバティ呼吸法とバストリカ呼吸法との違い
・バストリカ呼吸法は吸う息・吐く息共に、鋭く速く行いますが、カパラバティ呼吸は吐く息のみ鋭く速く行い、吸う息は受動的に行います。
・バストリカ呼吸法の方がより体内に熱を生み出す呼吸法となります。このため、冬場の全身を温める目的では、バストリカ呼吸法が適しているかもしれません。
・エアコンの冷気などで夏場は内臓が冷えてしまいがちです。夏場の隠れ冷え性には、適度に胃腸を活性化し、暑さで朦朧とした頭を活性化してくれるカパラバティ呼吸法が適しているかもしれません。
行うタイミング
・朝の時間帯や、覚醒状態を上げたい時。
注意事項
・食後は避けて行いましょう。
・呼気の空気圧が鼓膜を痛めてしまう可能性があるので、鼻詰まりが酷い時はゆっくりペースで行えて、耳へ圧のかかりにくいナディショーダナ呼吸法を行うことや、鼻うがいで鼻腔の通りを改善した後に行うことをおすすめします。
・高血圧や心臓疾患のある方は主治医にご相談のうえで行いましょう。
準備
・まず鼻を噛みましょう。
・あぐらで座り、骨盤を起こし(坐骨の下にクッションなどを置いても大丈夫なので、力まず骨盤を起こせることを優先します)首・肩の力を抜いて顎を軽く引き、背骨を床面に対し垂直方向に伸ばす姿勢を整えます。
・基本の姿勢は保ちつつ、横隔膜以外は働かせない・力まないことを呼吸法実施中を通して意識しましょう。
カパラバティ呼吸法のやり方
片鼻20回ずつ→両鼻20回ずつといった感じで行い、慣れてきたら徐々に回数を増やして行っても良いでしょう。
片鼻Ver.
①右手の親指で右鼻を押さえます。
②左鼻からゆっくり吸ってから軽く一気に吐きます。その際、おへその指3本下側にある『丹田』を強く収縮させるように。1秒間に1回呼吸を行うくらいのペースで。
③勝手に次の息が入ってくるイメージで左鼻から吸い20回程度左鼻から同様に呼吸を繰り返します。
④20回程度繰り返したら、一度大きく吸って6秒程度息を止めます(首・肩力まないように)。その際、肛門・会陰を上方に引き上げるように引き締めます。その後、姿勢は保ったまま一気に息を吐き(肛門・会陰も緩める)、全身に酸素が行き渡ることをイメージしてリラックスします。
⑤右手の薬指で左鼻を押さえ、右鼻からゆっくり吸って一気に吐く呼吸を20回程度繰り返した後に④へ。
両鼻Ver.
①両鼻からゆっくり吸って両鼻から一気に吐きます。
②20回程度繰り返した後、大きく両鼻から吸って6秒程度息を止めてから姿勢を保ったまま一気に吐いてリラックス。
いかがだったでしょうか。
暑い1日をスッキリとスタートして、夏をやわらかに乗り切れますように。
カパラバティ呼吸法の最後に行う息止め(クンバカ)には、過呼吸状態を調和してくれる働きがあります。
適切に行うことでリラックス効果を大幅に高めてくれるので、無理のない範囲で是非行ってみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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