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ヨガにおける呼吸の位置付け(ヨーガ・スートラの八支則より)

こんにちは。作業療法士のshihoです。

#1〜5まで呼吸法をお伝えしてきましたが、一旦休憩(まだありますよ〜)。
今回は、古典的なヨガにおける呼吸法の位置付けについてざっくりと触れてみようと思います。

 今から4千年程前に説かれたインドの経典であるヨーガ・スートラは、現代もヨガの土台として幅広く学ばれています。


その中では、
「ヨーガとは、心の働きを止滅することである」 
 Yogas Chitta Vritti Nirodhah.

とされています。


穏やかな水面のような心


何故、心の働きを止滅させるかというと・・・

ズバリ。

幸福な人生を送るため(自分とも周囲とも調和のとれた状態を『幸福』として)

といって良いのではないでしょうか。

私たちは日々、『心の働き』から反応を起こしています。

『心の働き』には煩悩性(苦痛に満ちたもの)非煩悩性(苦痛なきもの)があり、苦痛なきものは良いのですが、苦痛に満ちたものは自分を苦しめてしまいます。
時に、そのような苦痛が心身に不調をきたす原因になってしまうことも。

また自身が苦痛に満ちた状態でいると、周囲との不調和も生じやすい。

話がどこまでも脱線してしまいそうなので、煩悩についてはまたの機会に触れるとして・・・


心身に不調をきたすことなく幸福な人生を送るために。

ヨーガ・スートラでは、八支則という8ステップの方法を用いて心を整えましょうとされています。

アーサナも呼吸法も瞑想も、この中のひとつの方法なのですが、一つ一つざっくり触れると・・・

八支則とは・・・

ヤマ(禁戒):5つの『しない』心がけ。
ニヤマ(勧戒):5つの『すべき』心がけ。
アーサナ(座法・体操・肉体操作・姿勢):あくまで瞑想を深めていくため・安定して座れる体を作るためのもので、肉体の調整。
プラナヤマ(気の操作・呼吸法):気の調整。各種の呼吸法。
プラティヤハラ(感覚の制御・フォーカス):肉体感覚を高めること。五感に対する反応を客観視し、反応を選択できるようにすること。
ダーラナ(凝念=ぎょうねん):ひとつの対象物に集中することにより他のことを忘れること。
ディヤーナ(禅那=ぜんな 無心):無心の状態となること。無念無想。
サマディ(悟り 三味=さんまい):自我がなくなり、心の奥深くの愛に目覚める💓究極の至福状態。

参考文献:『インテグラル・ヨーガ』 著 スワミ・サッチダーナンダ



アーサナも呼吸法も瞑想も日々の暮らしの心がけも、全ては心を整えて体を整えて、幸福に満ちた人生を送るための手段なのですね。



このように私がこちらでお伝えさせてもらっている呼吸法は、ヨガの中のひとつのステップ・手段として捉えて実践していただけると嬉しいし、私も、反芻しながら取り組み続けたいと思っています。



自分の復習も込めて、今回は『八支則』について触れてみました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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