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姿勢を保つ呼吸筋

今回は、人間が四足歩行から二足歩行へ変化したことによる姿勢の特性の変化、また呼吸との関わりについて筋肉の観点から。


進化の過程で作業に手を使うことを選び、二足歩行となった人間。
四足歩行時と比較し地面への接地面は当然少なくなりました。

重心も上方に位置することになったので構造的には不安定性が高まり、力学的には前方への脆弱性が高まりました。

ただこの前方への脆弱性に対しては、脊柱に付着する抗重力筋(脊柱起立筋・腹筋群・腸腰筋、大臀筋、下肢の筋肉群)が協調的に機能し後方へ重心を引き寄せることで、補う働きを持つこととなりました。

また、抗重力筋の中でも呼気を深める際に機能する腹横筋、腹直筋、内外腹斜筋は胸郭を構成する肋骨にも接続しています。
胸郭は肺を取り囲むように肋骨と脊柱と胸骨から構成されています。
このため、これらに付着する筋肉の機能性は『姿勢』『呼吸』のパフォーマンスと直結します。


呼気を深めると言えば『腹式呼吸』。

その際には上記の腹筋群のほか、前述した多裂筋、横隔膜や骨盤底筋の働きも影響が強く、これらは『インナーユニット』として腹腔を構成します。

インナーユニット


腹圧は横隔膜の収縮により高まりますが、圧力を逃さぬようにしているのはその他の上記3つの筋肉の働きです。


深い呼吸により腹圧を高めることは、脊柱の安定性を高め良好な姿勢を作ることにもつながるのですね。


最後まで読んでいただき有難うございます。

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