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#377 世代間ギャップが生まれる構成要素
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織作りやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。
今日は「世代間ギャップが生じる構成要素」のお話
えっとですね。今日は「世代間ギャップが生じる構成要素」というお話をしてみたいと思います。
『Z世代・さとり世代の上司になったら読む本』を出してから、世代間ギャップに関する講演の依頼を多くいただいています。
以前にもお話ししたかと思うんですが、「世代間ギャップ」というと、どちらかといえば「コミュニケーションの問題」だと捉えられるケースが多いですよね。
世代には、若い世代やベテラン世代など、いろんな世代の人たちがいますが、「この世代の特徴はこうだ。だから、こういう接し方をしよう」みたいな情報を求められるケースがとても多いんです。
一方で、最近、「世代間ギャップって、単にコミュニケーションの問題なのかな?」っていう感じがしてるんですよね。本来は「さまざまな要素が絡み合って、問題が起こっているんじゃないか?」と、以前から頭の中に、なんとなくあったんですよね。
そこで、世代間ギャップの問題が、どんな構成要素で起こっているのか? を、図にしたいな~って、前から思っていたんです。今日は、世代間ギャップの構成要素を図にしたものをお見せしたいと思います。
世代間ギャップが生じるの構成要素
一般的に、世代間ギャップというと、先ほどお話ししたように「コミュニケーションの問題」だと捉えられるケースが多いです。
ですが、世代間ギャップの問題について、「何が欠けているのか?」を考えてみた時に、もちろん、コミュニケーションの問題もあるんでしょうけど、いくつか要素があると思うんですよね。
![](https://assets.st-note.com/img/1713437384440-99rtcGL8tA.png?width=1200)
1つ目は「心理的安全性の欠如」。もう1つが「キャリア安全性の欠如」。これらについては、ほかの情報でも取り上げられている内容です。
でも、世代間ギャップについて、いろんな方々と話をしているときに、この他にもまだ、あるような気がしたんですよね。言い方を変えると「心理的安全性と、キャリア安全性が確保されたら、問題は解決するのかな?」って。
で、「他に足りていないのは、何かな?」って思ったら、「多様性の欠如」なんじゃないか? と思ったんですよね。
もっとも、多様性という言葉自体が、大雑把にまるっとくくれてしまう言葉なので、「多様性の欠如」という言葉が適切なのかはわかりません。
加えて、多様性の欠如は、心理的安全性やキャリア安全性にも多分に関わってくるので、この3つが横並びでいいのかは、もう少し考えたいところです。
でも、少なからず、世代間ギャップが生じる理由には、この「3つの欠如があるな~」って思ったんですよね。
3つの欠如を構成する要素
では、心理的安全性、キャリア安全性、多様性が構成される、それぞれの要素は何か? を考えてみます。
心理的安全性の構成要素
1つ目の心理的安全性は「コミュニケーション」だなって思ったんですよね。
キャリア安全性の構成要素
2つ目のキャリア安全性はいくつかあって、1つはキャリア教育がされていない問題があるなって思ったんですよ。
ここでいうキャリア教育とは、「わたしは、将来この職場にいても大丈夫だ」と思えるような教育。それは、たとえば、「自分の強みは〇〇だ」「特徴は〇〇だ」といった教育的な観点。
もう1つは、働き方の文脈です。「複業のような形で働く」とかね。複業に限らず、他にもあると思います。「プロボノのような形で働く」とか。このように、自分自身の将来を考えた時に、「このキャリアでも大丈夫だ」と思えるためには、組織でキャリア教育に関わるものも、あるよな~と思ったんですよね。
あと、キャリア安全性の欠如に影響を与えているものとして、組織の問題だけではなくて、予測不可能な「社会の問題」もあるな~と思うんですよね。
ただ、社会の部分は、僕らにはコントロールができないので、「そういう状況があるな」というぐらいでいいんじゃないかと思います。
多様性の構成要素
最後に「多様性の欠如」なんですけど、多様性の欠如は、価値観の問題になりますね。価値観が作られる要素には、もちろん、個々人の特徴もありますが、それぞれの時代の影響っていうのもありますよね。
世代間ギャップを縮める上でコントロール可能なもの
この中で、コントロール可能なのは、「どうやって関わるか」というコミュニケーションの部分と、自分の強みを見つけるようなキャリア教育。あとは、時代によって異なる価値観を理解し、おたがいを知ること。このあたりは、コントロール可能ではないかと思います。
予測不可能な社会というのは、そもそも予測が不可能なので、コントロールしようがありません。
このように、一括りで「世代間ギャップ」と言っても、コミュニケーションの部分やキャリアの教育の部分など、いろいろありますよね。将来のキャリアが不安なのに「俺たちの時代は……」って言われても困ってしまう、というか。
もっとも、それはコミュニケーションの問題でもあるかもしれませんが、それでも、もし、キャリアの不安がない、つまり、キャリア教育で埋められる場合があるとしたら、そういうアプローチもあるのではないかと思います。
あとは、価値観の部分ですよね。ここは、キャリア教育というのは「お互いを知る」という部分だと思います。
このように、一言で「世代間ギャップ」と言っても、実は、いくつかの構成要素があるんじゃないかな~と思います。構成要素が複雑に絡み合っているだけに、世代間ギャップは「これをすれば、解決できる」という類のものではないんじゃないか? と。
なので、コミュニケーションの方法を知ったり、価値観を知ったり、教育で解決したり。いろんな関わり方があるんじゃないかと思っています。
この図は、今日のところの図で、もうちょっとわかりやすくできそうな気もしますが、とりあえず、今日のところはこんな感じでまとめてみました。
サイボウズ式に記事を寄稿しました
最後に……
実は、僕が働いているサイボウズの「サイボウズ式」というオウンドメディアで、4/16に多様性をアピールするほど、冷める社員。『エイジダイバーシティ』が当事者意識を育むカギ」という記事を公開しました。
この記事では、世代間ギャップや多様性についてお話しながら、最近、現場で起こっていることについて書いてみました。もしご興味があれば、ぜひ、お読みいただければと思います。
じゃあ今日の話はこれで終わりにします。じゃあね、バイバ~イ!