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医師のための読書不案内

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なにしろ不案内なもので
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2024年9月の記事一覧

#146 総合診療・家庭医療のエッセンス 第2版|加藤 光樹

初版から12年ぶりの全面改訂。 「卓ジェネ」と発売時期が重なり、スルーされているかもしれないが、専門研修のおともに「卓ジェネ」とともに推したい。 「7章 “癒し”と患者-医師関係」と「8章 医師の多彩な立ち位置を拓く ― 客観的な第三者から注意深い当事者へ ―」は研修時代には勉強していなかった内容で自分のOSがアップデートされた感じ。 医師の立ち振る舞いが患者の物語に与える影響は大きく、その共同編集者であるという視座が新たに得られた。 最近B氏がプライマリ・ケアの醍醐味

#145 「卓越したジェネラリスト診療」入門|藤沼 康樹

完全に出遅れたけど通読。 これは完全にスルメ本だ。 付箋でベタベタにならなかったのは、「55歳からの家庭医療」を愛読してきたのと、割と最近の講演を何度か拝聴していたからだろうか。 自分の診療を省察するお供として何度も読み返したい。 さてこのベストアルバムから特に気に入った曲をはっておこう。 今日も待ち時間に脅されながらの外来になってしまった。 EGPへの道のりは長い。

#144 病気であって病気じゃない|尾久 守侑

久しぶりに尾久先生の著作を拝読。 やはり尾久先生の文章は自分の好みだ。 何度も一人で笑ってしまった。 「偽物論」と似たような読後感といったらいいだろうか。 いやもうずいぶん前だったし内容もほとんど覚えていないのでただの読んだアピールかもしれないというかただの読んだアピールだ。 DiseaseとIllnessの両面からアプローチせよというのが本書のメッセージだと受け取った。 このあたりにはハッとさせられた。 次は『器質か心因か』(積読)だな。