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  • 医師のための読書不案内

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    なにしろ不案内なもので

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#0 はじめに

こちらは、私にとってインパクトの大きかった本を紹介するnoteです。 書影の出典は版元ドットコムです。 その他の画像の出典はpixabayです。 よろしくどうぞ。

    • #154 政治的に無価値なキミたちへ|大田 比路

      肺炎で自宅療養中に読んだ。 衆院選前にとある書店のSNSで紹介されていたのがきっかけ。 本書は早稲田大学の政治入門講義が書籍化されたものだ。 日本の教育は労働者教育ばかりで市民教育がなされていないという指摘がグッと来た。 次は「分断」をテーマに選書しよっと。

      • #153 金利が上がっても、住宅ローンは「変動」で借りなさい|塩澤 崇

        はたらくクルマ目当てに住宅展示場に初めて行ったらマイホーム欲上昇。 ただ知識がないと営業の口車に乗せられて終了だなという感想を持ち帰ってきたので、勢いそのままに関連本を漁り始めた。 「ローン」という言葉にネガティブなイメージしかなかったが、本書をよんでこれまでの考えが一新された。 なるべく長期で組んでひと月あたりの返済額を抑え、その分を投資に回すこと。 繰り上げ返済は(少なくとも資産切り崩しフェーズまで)行わないこと。 ネット銀行中心に複数社検討し「変動」で組むこと。 など

        • #152 ケアの倫理とエンパワメント|小川 公代

          肺炎になった。 さいわい軽症ですんだが結構しんどかった。 倦怠感が強く横になっていた方が楽という状態が5日間以上。 ということで今回は床に伏しながら思い出したこちら。 読んだのは2年以上前で例によって読書メモを手がかりに思い出してみる。 小川公代は英文学研究者で上智大学外国語学部英語学科教授。 著者を存じ上げず看護系の内容かと思ったら全然ちがった。 様々な文学作品を参照しつつ、ケアの意味を探る論考が展開される。 第一章は、ヴァージニア・ウルフと〈男らしさ〉。 ウルフは、患者

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        #0 はじめに

        • #154 政治的に無価値なキミたちへ|大田 比路

        • #153 金利が上がっても、住宅ローンは「変動」で借りなさい|塩澤 崇

        • #152 ケアの倫理とエンパワメント|小川 公代

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        記事

          #151 がん疼痛緩和の薬がわかる本 第4版|余宮 きのみ

          聴いた。 もっと「役に立たない」読書をしたいけど優先順位がどうしても下がってしまう。 ということで今日はとても役に立った本。 単著で第4版まで改定されている本はなかなかない。 想定読者層も広く、これは「圧倒的支持」されるわという感想。 とりあえず処方セットを改定しよう。 とにかくアセスメントしましょう、まだまだできることありますよ! というメッセージ性のこもったこちらも良書。

          #151 がん疼痛緩和の薬がわかる本 第4版|余宮 きのみ

          #150 税金で買った本|ずいの・系山 冏

          今回からヘッダー画像は生成AIに頼んでみる。 久しぶりに漫画。 早瀬丸さんが白井さんに語ったシーン。 これは名言。 自分の「正しさ」で凝り固まらないように、 今日も今日とて税金で買った本を読む。

          #150 税金で買った本|ずいの・系山 冏

          #149 僕らはそれに抵抗できない|アダム・オルター

          最近聞き始めた「ほんのれんラジオ」で紹介されていたので斜め読み。 最近幼児とメディアの接触について考えていたので、「健全なスクリーン使用の3条件」という部分が目に止まった。 スクリーンで見ているものを現実の世界の体験に結びつけてとらえるよう、親が子どもをうながしていくこと。スクリーンと現実を橋渡しする「転移学習」であれば学びが深まる。 受動的な視聴よりも能動的な関与があること。コンテンツを一方的に浴びるのではなく、見ながら動作をしたり、何かを暗記したり、判断したり、親と

          #149 僕らはそれに抵抗できない|アダム・オルター

          #148 家族は他人、じゃあどうする?|竹端 寛

          42歳で父になった福祉社会学者が、娘と妻との対話から「ケアとは何か」を考えるエッセイ。 「枠組み外しの旅」の読書メモ発掘と同じタイミングで、他人の本棚から発見したので読んでみた。 なにかの専門家が育児と自分の専門領域を関連付けて論じるている本は新たな発見が多い。 頭ではわかっちゃいるけど……という話が共感する。 「子育ては親の育ち直し」というサブタイトルが言いえて妙だ。 自分の当たり前だと思っていた価値観が揺さぶられ、アンラーニングしていくような感覚なのかもしれない。

          #148 家族は他人、じゃあどうする?|竹端 寛

          #147 枠組み外しの旅 「個性化」が変える福祉社会|竹端 寛

          学会のシンポジウムに登壇していたのを目撃し、なんか聞いたことあるような名前だなと思って読書メモを検索したらヒットした。 どういう経緯で本書を手に取ったのかは思い出せない。 著者は兵庫県立大学環境人間学部教授。 専門は福祉社会学、社会福祉学。 HPの自己紹介には「現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業」とある。 対話とはどういう意味なのか。 対話とはどうあるべきなのか。 われわれはこの権力構造に自覚的であ

          #147 枠組み外しの旅 「個性化」が変える福祉社会|竹端 寛

          #146 総合診療・家庭医療のエッセンス 第2版|加藤 光樹

          初版から12年ぶりの全面改訂。 「卓ジェネ」と発売時期が重なり、スルーされているかもしれないが、専門研修のおともに「卓ジェネ」とともに推したい。 「7章 “癒し”と患者-医師関係」と「8章 医師の多彩な立ち位置を拓く ― 客観的な第三者から注意深い当事者へ ―」は研修時代には勉強していなかった内容で自分のOSがアップデートされた感じ。 医師の立ち振る舞いが患者の物語に与える影響は大きく、その共同編集者であるという視座が新たに得られた。 最近B氏がプライマリ・ケアの醍醐味

          #146 総合診療・家庭医療のエッセンス 第2版|加藤 光樹

          #145 「卓越したジェネラリスト診療」入門|藤沼 康樹

          完全に出遅れたけど通読。 これは完全にスルメ本だ。 付箋でベタベタにならなかったのは、「55歳からの家庭医療」を愛読してきたのと、割と最近の講演を何度か拝聴していたからだろうか。 自分の診療を省察するお供として何度も読み返したい。 さてこのベストアルバムから特に気に入った曲をはっておこう。 今日も待ち時間に脅されながらの外来になってしまった。 EGPへの道のりは長い。

          #145 「卓越したジェネラリスト診療」入門|藤沼 康樹

          #144 病気であって病気じゃない|尾久 守侑

          久しぶりに尾久先生の著作を拝読。 やはり尾久先生の文章は自分の好みだ。 何度も一人で笑ってしまった。 「偽物論」と似たような読後感といったらいいだろうか。 いやもうずいぶん前だったし内容もほとんど覚えていないのでただの読んだアピールかもしれないというかただの読んだアピールだ。 DiseaseとIllnessの両面からアプローチせよというのが本書のメッセージだと受け取った。 このあたりにはハッとさせられた。 次は『器質か心因か』(積読)だな。

          #144 病気であって病気じゃない|尾久 守侑

          #143 成長を支援するということ|リチャード・ボヤツィス

          今年度は専攻医との一対一の振り返りに関わっている。 (そういえば1 on 1というフレーズは界隈では聞かないな。) ポジティブな点をより多く振り返ってもらうこと、感情面を深堀ること、短時間でもこまめに実施すること、過去の振り返りもすぐに参照できるようにすることなど工夫している。 これまでの経験から継ぎ接ぎしたようなこれらの工夫が理論的な裏付けとして支持されており安心した。 学習者の成長、行動変容にかかわれることは喜ばしいこと。 より質の高い振り返りができるように振り返りの振り

          #143 成長を支援するということ|リチャード・ボヤツィス

          #142 セルフケアの道具箱|伊藤 絵美

          最近はポッドキャストの後で聞くリストが底をつきてしまい、もっぱら安斎さんのVoicyを聞いている。聞き取りやすくて関心領域にマッチしていて捗る。 そこで紹介されていた本のことを書こうとしたが、もうこのnoteに書いてあった。 記憶力はこんなものだ。 ということで今回はこちら。 2,3年前の読書ノートを読み返してみた。 日々のログがかなり雑になっていることに気がつく。 感情が揺さぶられたときやストレスを感じたときは丁寧な振り返りが必要。 それを繰り返さないと自分のネガティブ

          #142 セルフケアの道具箱|伊藤 絵美

          #141 緩和ケア・コミュニケーションのエビデンス|森田 達也

          ゆる言語学ラジオの読書論の会がよかった。 読書メモをとる、他人に説明することで知識の定着を図る、全部読もうとしない。 自分も実践していることが多くてちょっとニヤける。 水野さんの影響でやたら版元に意識が向くようになってしまった。 さて今回は安定の医学書院より森田先生の著作。 緩和ケアにまつわるコミュニケーションを扱っている。 リフレーミングの話なんだが緩和ケアに限らず参考になることは多い。 先日まさにこの種の悩みを相談してきた後輩に本書を紹介。 自分の読書メモを見返そうと

          #141 緩和ケア・コミュニケーションのエビデンス|森田 達也

          #140 働くということ|勅使河原 真衣

          初作は挫折してしまったがこちらは読了。 社会の前提を疑い切り崩していく論の運びが痛快。 「能力」ではなく「機能」で考える。 「選ぶ」「分ける」対象は相手ではなく自分のモードである。 組織がうまく機能するにはという視点で働くと自分自身の満足度も高くなるのではないかなと。 最新刊も楽しみだ。 関連本をただただ貼っておこう。 筑摩書房 客観性の落とし穴 / 村上 靖彦 著筑摩書房のウェブサイト。新刊案内、書籍検索、各種の連載エッセイ、主催イベントや文学賞の案内。www.c

          #140 働くということ|勅使河原 真衣