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藤村靖之 著「月3万円ビジネス」2011年9月2日

 おはようございます。自称「月3万の女」神垣です。

 今、やっぱり「ローカル」だと思うんですよね。

 

 最近の関心事は
 ローカル、つまり、地方です。

 広島は東京志向が強く
 地元で成功した企業の多くは、すぐに
 東京へ進出。
 本社もさっさと東京へ移していく傾向が強いです。

 でも、私が知る限り
 地元に根を下ろし、
 「東京が主戦場」ではなく
 「東京もステージの一つ」というスタンスで
 仕事をしている会社の方が
 しぶとく、強い、気がします。
 特に、中小企業は。

 「東京にはビジネスチャンスがある」
 「東京で仕事の幅が広がった」
 というのはよく聞く話。

 実際、そうだと思うし
 それを否定するつもりはないのですが

 東京で、似たような会社や人の中で
 10社のうちの1社(10人のうちの1人)になるより
 地元のダントツ1社(第一人者)になる方が
 私は分がいいと思ってしまうのです。

 そんなローカル志向の私が
 「ローカルで何ができるか」を
 考えさせられた本が
 「月3万円ビジネス」です。

 サブタイトルは
 「非電化・ローカル化・分かち合いで 愉しく稼ぐ方法」。

 本書には
 「『奪い合いのビジネス』ではなく『分かち合いのビジネス』を」
 という言葉が出てきます。

 東京というところは、奪い合い、競争するのが前提の地。
 仕事を分かち合うなんて発想は生まれにくい所です。

 だから、勝負したければ、東京へ行けばいい。
 でも、勝ち進んでいった先に、何があるのだろう。
 この先細りの日本で…ということも脳裏をよぎります。

 一方、地方は、「分かち合い」ができる場、モノ、機会
 というのが、いくらでも転がっています。

 そこに目を付け、どのようにビジネスとして転がしていくか。
 そのヒントが本書には詰まっています。

 
 私は、新米が出回る季節に
 貯蔵していた実家の米を、
 広島の友人知人に売り歩いた経験があるのですが

 こうして「自分で売った経験」があると
 本書に書かれていることからビンビン
 インスピレーションを与えられます。

 「売る」というのは、難しいことではなく
 モノと機会があって、買ってくれそうな人が想定できれば
 成り立つもの。

 私はライターが本業ですが
 数年前のある日、実家の母から
 「米が余っとるんじゃが、新米が出る前に売ってくれん?」
 と言われたのがきっかっけで
 広島の友人知人にメールで呼びかけ
 15人ほどに10キロ2000円で売り歩いたところ
 一日で完売。
 
 なんちゃって米屋になって
 親にはもちろん、売った友人知人にも喜ばれた経験があります。

 売りは「精米したての無農薬のお米」。

 農業高校卒の父がこだわりが強い人で、しかも研究熱心なもので
 私は子どものころから普通に
 父が育てた米を食べて大きくなりました。
 小粒だけど、無農薬でおいしいんです。

 新米の出回る時期に、貯蔵していたお米が残るので
 それを売るためのセールスポイントとして
 新米じゃないけど「精米したて」をアピールし
 米屋よろしく、買い手の自宅や家の近所まで配達しました。

 私も調子に乗って、酒屋の前掛けして軽四で
 「米屋のおばちゃん」状態で配達したので
 友人たちにはその姿が結構ウケて
 私自身も面白かったんですよね。
 まさに、愉しく稼げたわけです。

 あ~、でも、もっと早くこの本を読んでいたら
 あんな工夫やこんな仕掛けができたのに…
 と思いました。

 本書にある「月3万円ビジネス」は
 月3万以上稼げても、月3万しか稼がないようにすること
 を提唱しています。

 ここがミソで、
 月6万稼げるのなら、仲間を一人増やして
 二人で3万ずつ稼ぐようにする、という発想。

 この「独占」より「仲間とシェア」するというのが
 「月3万円ビジネス」のポイントなのだと思います。

 それもフランチャイズのような形ではなく
 人と人のつながり、関係性を重視した「シェア」。

 協調性のない私には
 少々ハードルが高いのですが
 この手法なら、チャレンジしたいなと
 思ってしまいました。


 ネットが浸透し、
 会ったこともない相手とも「お友達」になれる時代に

 “顔の見える相手”、“会ったことのある相手”と
 仕事をする、つながりを持つ
 という基本的なことの大切さを思い起こさせてくれた一冊。

 地方を主戦場にして、進むべき道のヒントが
 本書にはあります!


 藤村靖之 著「月3万円ビジネス」

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「月3万」と限定することで
できることがたくさんあるんですよね。

#読書の秋2021   #読書感想文

(VOL.1561 2011年9月2日配信 メールマガジン あとがきより)


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