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lisa500ml
「お前達の前途が、どうぞ、多難でありますように……」2021年4月9日
おはようございます。自称「探す女」神垣です。
CDしかありませんでした・・・
愛読する「週刊文春」の連載に「家の履歴書」があります。
著名人が自身の住まいの変遷と、それにまつわるエピソードを
語る内容なのですが
2021年4月1日号のこの連載に登場していた
女優の檀ふみさんの言葉が印象的だったので、引用します。
『娘達への手紙』と題するエッセイに、父はこう書いています。
<お前達の前途が、どうぞ、多難でありますように……。
多難であればあるほど、実りは大きい>。
本当は自分自身をフルに使って、自分の人生を壮大な物語にする
ことを父は望んだのだと思います。
ふみさんの父は、「火宅の人」で知られる直木賞作家の壇一雄
(「火宅の人」は映画化もされていて、一雄の母親役をふみさんが
演じていたはず)。
「お前達の前途が、どうぞ、多難でありますように……」
という一文を読んだとき、
なんと厳しく、なんと愛情深い一文かと感じ入りました。
わが子には難無き人生を願うのが親の心情でしょうが
多くの難を乗り越えることの尊さを、敢えて願う
壇一雄という人に魅力を感じます
(父親にそんなことを言われた娘は、
たまったものではないでしょうが)。
出典の「娘達への手紙」を探しましたが、
amazonでは見あたりませんでした。
新潮社のCDブックに所収されているようですので
紹介します。
檀一雄 著 、檀ふみ 朗読
無難であること、無難を選ぶ人生より
難から立ち上がる強さ、したたかさ、しなやかさを
わたしも持ちたいと思うし、
自分の娘達にもそうあってほしいと願います。
とはいえ、娘達には
わたしが十分、難ありな存在でしょうが……
#最近の学び
(2021年4月9日 VOL.3766配信 メールマガジン あとがきより)
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