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嫌われる勇気 2014年6月13日

 自称「2勝28敗の女」神垣です。

 役に立たない「クギ」より

 目立つ「トゲ」であれ

 とこの人は書いています・・・


 先日、AKB48総選挙のテレビ中継を見ていて
 「この仕組みって、やっぱりすごいよな」
 と改めて感心していました。

 そこには演出も仕掛けもない
 「投票によって選ばれる」という
 現実の結果だけがあります。

 次々に順位が発表され
 泣く子、笑う子、悔しがる子
 どの女の子たちも自分の言葉で
 ファンに語りかける……

 そのアピール力(りょく)に
 自分の世代にはないものを
 ひしひしと感じました。

 そして、そんな仕組みを作った
 秋元康という人の頭の中を知りたくて
 手に取った本が
 「企画脳」という文庫。

 数年前に買っていたのですが
 AKB48総選挙を見て、
 「会いに行けるアイドル」というコンセプトで
 AKB48というプロジェクトを立ち上げた
 秋元康氏のことが気になり、読んでみたくなりました。

 オーディションで選ばれた女の子たちが
 秋葉原の専用劇場で毎日ステージを行いながら
 全国区デビューを目指す、

 というAKB48の“仕組み”は
 賛否両論あろうかと思いますが

 これまでにない新しい発想から生まれたものであることは
 間違いありません。

 では、そんな画期的な企画や発想は
 どうしたら身につけることができるのか……
 本書に次の9章に分けて述べられています。

  第1章 企画・発想力をつける基礎体力術
  第2章 抜群の切れ味を生む発想・企画術
  第3章 「引き出し」と「裏切り」の企画術
  第4章 相手に「YES」と言わせるプレゼンテーション術
  第5章 感性と知性を磨きあげる勉強術
  第6章 知的生活のための情報整理術
  第7章 発想・企画のセンスを磨く恋愛術
  第8章 信頼と人脈を広げる「つきあい」術
  第9章 ツキを味方にする企画・発想術


 わたしが一番興味をひかれたのが
 第7章の「発想・企画のセンスを磨く恋愛術」。

  すべての分野で勝ちつづけることはできないし、
  誰からも好かれる八方美人であり続けることもできない。
  嫌われたくないと思っている間は、
  絶対に好かれることはないのだ。
  人間関係にも『全勝優勝はない』のである。

秋元 康 著「企画脳 」(PHP文庫)

  嫌われてもいいのだ。
  嫌われるということは、
  個性がなんらかの形で放出されているということである。

  その個性を嫌いな人がいるということは、
  反対に好きだと言ってくれる人が必ずいるということである。

  恋愛も仕事も、どれだけ自分というものを持ちながら、
  嫌われる勇気を持っているかということだ。
  そこから、人間関係も恋愛も、新しい扉が開くのである。

秋元 康 著「企画脳 」(PHP文庫)

 好きだなぁ、こういう考え。

  周りに30人いたら、2勝28敗でもかまわない。
  その2人が誰よりも味方であってくれたら、それでいい。

秋元 康 著「企画脳 」(PHP文庫)

 と本書にあるのですが、まったく同感。

 ただ、わたしのように
 味方だと思っていた2人(夫含む)から
 「え? 誰があんたの味方だと言ったっけ?」と
 言われ、愕然とすることもあるわけですが……。

 さておき。

 誰からも好かれるように振る舞って
 疲れてしまったり

 人と足並み揃えることを気にして
 ふと気づくと自分らしさが見当たらなかったり

 そんな諸症状を抱える方には
 効用がある1冊。

 物事を額面通りに受け止めて
 応用するのが苦手、
 プラスアルファの発想の仕方が分からない!
 という自覚がある人にも効くと思います。

秋元 康 著「企画脳 」(PHP文庫)

(VOL.2199 2014年6月13日  配信 メールマガジン あとがきより)


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