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【保護活動は儲けてはいけないのか?】保護猫活動のビジネス化を考える①

シリーズで保護活動のビジネス化の検討を重ねていきます。
初回はそもそも儲けていいの?という点について持論を書いていきます


■まず結論

儲けて良いかは別として、発揮したスキルや価値提供に対して、相応の対価は支払われてしかるべきと考える

なぜ、そう考えるのか。
まず、すごく簡単に保護活動の概要を説明しようと思う。(そんなもんじゃないとのご意見あるかもですが、すごく簡潔に保護活動を知らない方向けに)

そして、その活動に必要だと感じる(少なくとも私が見てきて実感した)スキルを話したあとで、前述の結論に至った経緯を書く。

■そもそも保護活動とは?

・野良猫の例
現状では大きく2つのゴールがある

  1. TNR活動で地域猫として野良猫を見守る

  2. 里親を見つけてイエネコとして余生を過ごさせる

全然、ゴールではないんですが、あえてここは便宜上、ゴールと書かせてもらいます。
この2つの活動内容について、ものすごくざっくり、以下で解説します。


1.TNR活動で地域猫として野良猫を見守る

●流れは以下のとおりです。
・野良猫を捕獲、保護する
・避妊去勢手術する
・捕獲した地域もしくは安全な地域に還す
・地域のエサやりさんや、保護団体さんが様子を見ながら猫に余生をすごしてもらいます。

2.里親を見つけてイエネコとして余生を過ごさせる
●流れは以下のとおりです。
・野良猫を捕獲、保護する
・避妊去勢手術する
・一時預かりのお家で人馴れや病気の治療やワクチン接種
・ずっとのお家になる里親さんを募集する
・里親希望の方のお宅で、トライアル
・正式譲渡契約
・ずっとお家でイエネコとして幸せに過ごす

書ききれない細かなタスクもたくさんありますが、今回は保護活動の簡単なイメージをしてもらいたいので、割愛させていただきます。

■保護活動に必要なスキルやお金

前述の保護活動に必要なスキルを考察してみる。
そうすると保護活動には、非常に高いレベルのビジネススキルが求められるのがわかると思います。

・必要なスキル

・聞き込みなどによる調査
・コミュニケーションスキル
・地域の方の了承を得る卓越した交渉能力
・猫ちゃんの捕獲スキル
・ホントに譲渡して良い里親さんか、短時間で人を見極めるスキル、洞察力
・譲渡する覚悟を決める意思決定力
・どの家にどの猫ちゃんが合うかを見極める判断力
・預かりボランティアさんを束ねるマネジメント能力
・譲渡会などイベント企画力
・里親募集などのマーケティング力
・資金調達スキル

・お金

・捕獲器に仕掛けるご飯代など
・移動交通費
・避妊去勢手術代
・地域猫、預かり中の食事代
・譲渡会などの運営費

■皆さんの給料は何に対して支払われる?


・保護活動家は高給取りでもおかしくない?

皆さんは普段、何に対して、お給料を貰って(支給して)いるでしょうか?

保有能力と発揮能力そして成果に対してという形が多いのではないでしょうか?

その点で見ると、保護活動に対しては一般企業の管理職級の報酬は支払われてしかるべきと考えられないだろうか?

この原資は、寄付やクラファン、補助金でなりたって賄われる事がほとんど。
そうなると、良心や人の目、そもそも資金が潤沢でなく、報酬として魅力的な生業ではないのは想像に難くない。

■だからこそのビジネス化が必要

私は、この本来、支払われるべきである報酬の原資をビジネスが生み出す利益から賄えるようにならないかと考えている。

ビジネスにおける売上は価値提供の結果であるはずだが、「保護活動はボランティア的でなくてはならない」という風潮や同調圧力がそれを許さないという一面は残念ながら存在する。

弱者を救うという点では、医者や弁護士と変わらない仕事のはずなのに、一方は高い報酬で高級車に乗ることが当然とされ、一方は高級車に乗ろうものなら悪者扱いされる。

正しい価値提供をしていれば、公明正大に利益を追求することは持続可能性の観点でも非常に重要である。

すなわち多くの人が納得するビジネスモデルを作り上げ、正当な報酬が支払われるようになれば、関わる人が増え、保護活動がより持続可能になっていくのではと考えている。

そのビジネスモデルの可能性については、また別の機会に。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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