しげお

宝塚宙組推し活中の中年男性サラリーマン。宝塚は日本の宝。最後に愛は勝つ。

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  • 百呟草〜どうしようもない呟き〜

    気がつくと百もの呟きになりました

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【短編小説】「最後の手紙」

最後の手紙 【第1幕】 或る、春の日 或る、春の日 木埜誠也 著 1  気ぜわしい春が来た。春は出会いと別れが交錯する。入学式、卒業式、入社式。薄ピンク色の桜がセレモニーに華を添えている。しかしながら今年の祝典は、昨年から続くコロナ禍の影響で、時間も規模も縮小されていることが多いようだ。私が勤める会社でも今年度の入社式はオンラインで実施された。  会社では政府の「働き方改革」の大号令のもと、在宅勤務が推奨されている。「新しい働き方」を歓迎する社員、戸惑っている社員と様

    • 百もの呟き

      数十センチ四方のガラス面を 1タップするたび 1スクロールするたび 人々は分裂し 白痴化していく 私は百もの呟きでこんなことを 言いたかったのだろう ふと願う スマホというモンスターの出現が 悪い夢であらんことを さて、気づくとこれで百 どうしようもない百もの呟きを 徒然と連ねたら あら疲れた さて、寝るとしよう

      • 昭和九十九年の夏

        性別を答えたくないと回答すること 猛暑の中マスクを口にあてがうこと 全裸のポスターを選挙告示に使うこと 法律に触れなけりゃ みんな大好き「多様性」だ そんなことを思い浮かべ 同時に「常識」と 暑い空気の中でそっと呟いてみる 今年の夏は 昭和九十九年の夏

        • 共通するものは

          インパール作戦 大阪国際万博 袴田事件 共通するものは 意地と悲劇

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        • 百呟草〜どうしようもない呟き〜
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          1年生になったら

          1年生になったら 1年生になったら LINEで友達百人できるかな 百人でグループ作りたいな 富士山の上でメッセージを パックン パックン パックンと 入学おめでとう

          1年生になったら

          シンジルコトナカレ

          今から数十年前の1966年 丙午(ひのえうま)と呼ばれる年がある。 「その年に産まれた女性は気性が激しい」 とかなんだかわからぬ迷信を、当時はまだ信じる人も多く、出生数が前年比で大幅に割り込んだ年だ。 現代は行き過ぎたデジタル社会。 そして崖っぷちの少子高齢社会。 再来年、2026年。 60年毎に繰り返されるこの厄介な丙午が来ようとも デジタルネイティブノワカモノヨ メイシンヲシンジルコトナカレ

          シンジルコトナカレ

          完全なる日々

          邦題は「完全なる日々」とでも名付けるのだろうか。そんなニホン映画を観た。 映画前の数分間、いつもの映画予告ではなく、何やら準国営企業の宣伝広告だ。 俺は非日常を味わいに来てるんだが? まあ、いいわ。 映画ではずいぶんと政治的な臭いがする、綺麗で洒落たトイレが次々と紹介され、昭和感満載の主人公が黙々と清掃する。 そんな綺麗なトイレなら俺も掃除夫になりたいわ。 まあ、いいわ。 映画も終わりエンドロール。日本人の俳優名がローマ字であり、途中で読むのを諦めたが、気付くと

          完全なる日々

          名曲「駅」

          「見覚えのあるレインコート」 そんな印象的なラインから、切ない女心が描かれる、名曲「駅」 若い頃を少し過ぎた男女の、哀愁的で叙情的な世界観が、心情豊かに表現されている 後半、クライマックスの場面 「ひとつ隣の車輌に乗り、うつむく横顔見ていたら、思わず涙こぼれてきそう」 隣の車輌に乗った彼女の手のひらと、俯く彼の手のひらにはまだ何もなく、駅や電車では、物憂げな男と女が何気に視線を配りあっていた、あの頃 かつての駅や電車には、そうした情緒が確かに存在し、素敵なドラマが

          名曲「駅」

          欲は同じ

          不明瞭な政治資金 一体何に使ったって? そんなの簡単 旺盛な、食欲、物欲、性欲 いつの世も 欲は同じ

          交わることなき

          国際色豊かに、様々な人種が闊歩する安い国、ニッポン ろくに日本語を学習することなく、ここは我が国とばかりに闊歩する、白、黒、黄色 手のひらの中では、自国の言葉で、巧みにサービスが案内されている 究極のコミニュケーション社会 無言の交わることなき国際社会

          交わることなき

          眼鏡ザル

          かつては看護師の笑顔に救われた かつては介護士の笑顔に救われた そんな患者や高齢者も多かったろう 昨年春、金策集団の中から選ばれた この国の首領は無責任に言った。 「マスク着用は、個人の自由です」 「マスク着用は、組織の判断です」 つまり、外せるものなら外してみろよ、と。 その結果、看護師、介護士、その他大勢の屁垂れが、自身の顔を、人生の半分を白い布で隠すはめになった あの眼鏡ザルのせいで

          誰のせいでもない

          誰のせいでもない 三密回避、マスク、消毒液。 だって、コロナを抑えたかったもの 誰のせいでもない スマホ、テレワーク、メタバース。 だって、便利にしたかったもの 「間引きされた社会」だと 俺が嘆いても仕方ない。 この世界を愉快に過ごす人は大勢だ 俺の知る世界が変わったのだ。 ただ、それだけのことだ

          誰のせいでもない

          みんなで貰えば

          赤信号 みんなで渡れば怖くない 裏金も みんなで貰えば怖くない モラルを失くしたこの国は 霜月からのクリスマスに無我夢中 ああ、この国ってやつは

          みんなで貰えば

          一瞥もない空間

          無口な通勤電車 一瞥もない空間 それなら、と思い切って 窓ガラスに向けて百面相をする 悲しい顔、怒った顔 とんでもない変顔 一瞥もない空間は それでも続いていたが 斜め上の防犯カメラが そっとこちらを向いていた

          一瞥もない空間

          なんでもかんでも

          夢の製造現場にも この世の中に漂っている 奇妙なガスが入り込んだようだ それはそうなのだ 彼女らとて、リアルな現実を 生きているわけだから ただ、組織には自浄作用がある 大人の組織は自浄するのである だからもう、タタキ族さんらよ 無責任な正義感は気持ちの中に そっと閉まっておいてくれ なんでもかんでも 文字にすんじゃねえよ

          なんでもかんでも

          創作、という名のもとに

          東京渋谷 精鋭のデザイナー連中が 17つもの公共トイレを創作した 誰もが快適に それが日本のおもてなし そう謳うデザイナーの「公共」に ホームレスの方々への眼差しはない 排除アートという グロテスクなコンセプトアート さり気なく 創作、という名のもとに

          創作、という名のもとに