暮しの手帖とわたしを読んで
暮しの手帖とわたしを読んだ。
朝ドラの元になった大橋鎮子(旧字)さんの本である。
戦後に雑誌を作ったというだけの話かと思いきや、そうではなく深い物語だった。
あるものをうまく活用して素敵に生活するコツとか、季節を楽しむエッセイとか、ドレスメイキングとか。
物が無くても素敵に生きられるような、生活を楽しむコツが掲載されている。
新聞に広告を出したら、現金為替(古の同人活動者ならご存知かと)が山のように送られてきて困った話や、売れるとなったら途端に真似をされて30種類以上の類似雑誌が登場したとかそんな話も読めたが、一番響いたのは
日々のささやかな暮らしを大切に生きる人たちだらけならば、もう二度と戦争は起こらないだろう。という意味の言葉だった。
個人が満たされれば、他を陥れたり苦しめたり戦ったりしなくても、生きていけるのだという理念が感じられ、本当に素晴らしいと思った。
今は戦前の再来などと言われている。
悲しい苦しい時代を繰り返さないためにも、生活を見直す必要があるのではないか?そんな感想を得ることが出来た。
今この時に必要な本かもしれない。読めて良かった。