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ものづくりの“中身”の部分に注力するコンテンツプランナー募集。一緒に働く「浦川さん」ってどんな人?
クライアントの姿をいろんな角度から眺め、話をとことん聴き、「どうしたらその魅力が伝わるだろうか?」「どうすれば面白くなるだろうか?」と考えて、クライアント自身も知らなかった“らしさ”をアウトプットする。シフトブレインの「ブランディング」という仕事に対し、長年いろんな案件をご一緒してきたライターの私が持っているイメージです。
多様なご依頼が増えるなか、新しい風を吹き込んでくれる人材を求めて、シフトブレインはいま「コンテンツプランナー」を募集しています。
それって、どんな仕事なんでしょう。それから、応募者が入社後にペアを組むことになる先輩プランナーの浦川さんはどんな人で、どんなことを考えながら働いているんでしょう。そんなことを、この記事では紐解いていきます。
(取材・文:菅原さくら)
より「ものづくり」に注力してくれる人に出会いたい
ーーまずは、シフトブレイン初の呼称となる「コンテンツプランナー」を募集することになった背景を教えてください。
シフトブレインはいま、いろんなお客さんからブランディングのご依頼をいただいています。以前はWebサイトが中心の発注が多かったけれど、いまはミッション・ビジョン・バリューの策定から携わったり、ロゴやムービー、冊子の制作を担当したりと、納品するものはさまざま。いろんな表現方法でそのブランドの“らしさ”――もっといえば、その“姿”や“声”を具現化しているんです。中長期的な関わりのなかでお客さんのことを深く知り、最適なものを一緒につくらせていただく……といったお仕事が増えてきています。
そうした変化に伴って、幅広いコンテンツの“中身の部分”によりフォーカスできる人材が必要になってきたのが、今回「コンテンツプランナー」を募集した背景です。
――でも、シフトブレインにもともと在籍している「プランナー」さんたちも、コンテンツの“中身の部分”をちゃんとつくってきていましたよね?
そうですね。ただ、もともといるプランナーの僕やジョンさんは、言葉を扱うコピーライティングのほうに軸足があるんです。ブランディングの案件において、企業の“姿”を描き出すのがデザインやモーションといったビジュアルだとすれば、もともといたプランナーの僕らは、どんなことをどんな声色や声量でいうか? といった“性格”や“声”の部分を担ってきたんじゃないかと思います。
新たに募集しているコンテンツプランナーは、そういう“声”をつくる段階から僕らと思考や思想を共有しつつ、どのタイミングで何を言うのが適切なのか、どんな性格でどういう伝え方をするのかを一緒に考える人。イマジネーションとクリエイティブの両輪をまわして、ものをつくっていくことに、より注力できるような人を想像しています。
肉まんをつくるとしたら、中身の肉だねをこねてくれるような人……かな? 僕らは最初に方向性を定義する言葉に軸を置きがちだから、そのあと「こういうことやったら面白いんじゃない?」って、具体的な案をたくさん思いつく人がいいですね。あと、じつは「プランナー」で募集をかけてもなかなか応募がなくて……(笑)。
――幅が広くて面白そうな仕事だけど、なんでもやれすぎるから、逆にハードルが高く見えちゃったのかもしれないですね。
かもしれません。だから、今回はちょっと領域を絞った感じで募集したら、ありがたいことにたくさんのご応募をいただいてます。僕とジョンさんは20代から友達で、もはや熟年夫婦のような関係になってきているので(笑)、そこに新しい風を吹き込み、シフトブレインの次世代を担ってくれる人に入ってきてほしいです。
――そんな求人紹介noteの作成にあたり、どうして私に声をかけてくれたんでしょうか?
最初は、僕かジョンが自分で記事を書こうと思っていたんです。でも主語が自分だと、自分語りで終わってしまいそうな気がする。だったら、いろんな仕事でお世話になってきて、「中間文集」プロジェクトでシフトブレインの社員全員とじっくり話したこともあるさくらさんにインタビューしてもらうのがいいと思ったんです。きっと、第三者的な視線もまじえて、伝わる記事をつくってくれるだろうと。
あと、僕らが普段どんな人たちといっしょに仕事をしているか、その関係性みたいなものも見えるといいなと思いました。新しいコンテンツプランナーの方が入社したあとも、さくらさんみたいな外部の方々とパートナーシップを結びながらものづくりをしていくと思うので。
――光栄です!
「声」を引き出し、形にする仕事って面白い
――今回採用される方は入社後、浦川さんとペアを組んでお仕事をしていくことになるんですね。
そうです。ジョンさんに比べると僕のほうがWebに限らず、ミッション・ビジョン・バリューや冊子、物語といった、いろんなコンテンツをつくっているからだと思います。
――ではここから、浦川さんがどんなふうに仕事をしているかを聞いてみたいです。まず、シフトブレインでプランナーとして働くことは、何が面白いですか?
僕は、プランナーってプロジェクトの旗振り役だと思っているんです。お客さんの声をよく聴き、まだお客さん自身ですら気づいていない真意をいっしょに探り当てて、その方向性を言葉や絵に描く。それから、具体的なコンテンツづくりをはじめます。そんな仕事をするときに、シフトブレインではいろんな地方のいろんな企業のいろんなプロジェクトに関われて、いろんな人の声が聞ける。それが本当に面白いです。そういう出会いって、個人ではなかなかつくれないじゃないですか。コロナ禍を経て多くの人が働き方や生き方の多様性を探求しているなか、仕事を通じて幅広いケースを感じられるのがすごくいいなと思っています。
僕は究極をいうと「人間賛歌」がつくりたいんです。「人はすばらしいものである」とか「生きててよかった」とか思えるようなものをつくりたいし、讃えたい。そのためにも人間のことを知りたいし、人間って何なんだろうって考え続けたいんですね。シフトブレインでは、仕事を通じてそういう探求ができます。
――ここ最近では、どんなプロジェクトが印象的でしたか?
どんなプロジェクトもがっつりやるぶんお客さんと仲良くなるから、どれも印象的なんですけど……しいて言えば、株式会社Tooが運営するMacのLCMサービス『UTORITO(ユトリト)』のネーミングやロゴ、キャッチコピーなどを制作したのはすごく楽しかったです。これ、お客さんもいっしょにワークショップをして、ネーミングを考えていったんですよ。参加してくれたのは、営業や広報、バックオフィスの方、倉庫で働いている方など、普段クリエイティブを考える仕事をしているわけではない人たちばかり。でも、最終的に決まった「UTORITO」というネーミングの原案は、そのワークショップから出てきたんです。
普段は僕が考えた言葉を提案し、採用していただくのが基本の流れなので、自分の考えていない案が採用されるのは僕にとっても初めての経験でした。これはとてもいい貢献ができたなと思いましたね。
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――浦川さんが案を出したわけではないのに、貢献できたと思ったのは、なぜでしょう。
僕の仕事は、お客さんの声を引き出すことなんです。だから、僕が最終的な言葉を書いていなくても、プロジェクトを進めていくなかでちゃんとその声が引き出されていれば、それでいい。「お客さんのなかから生まれた言葉が一番いい」というのは、すごく幸せなことだなぁと思いました。
それに、原案を出したのはお客さんですが、そこに至るまでのプロセスは僕らの手でじっくり進めています。いろんな角度からの質問を用意して丁寧にヒアリングし、一回目のワークショップでブランドの強みを整理する。次に、僕がミッション・ビジョン・バリューのコピーをつくる。そして、そのコピーを手がかりにまたワークショップを開き、サービスのネーミングを練ったんです。だからお客さんも「ネーミング前のさまざまなプロセスがあったおかげで、考えが整理できました」と言ってくれました。
こんなふうに、ものづくりの過程で社内のワークショップを入れると、プロジェクトがぐっと楽しくなるんですよ。社員のみなさんにとっても自分ごとになるからか、最後にものが出来上がったとき、担当者だけでなく現場全体が喜んでくれる。それって、インナーブランディングにもいい影響を与えてくれているんじゃないかなって思います。もちろん、そういうアクションとは別に、自分自身のコピーの精度を高めていく努力も必要なんですが。
――昨年の浦川さんはコピーライターの登竜門と呼ばれる「宣伝会議賞」に応募され、協賛企業賞を受賞されていますね。これも、自分の技術を高める動きの一環ですか?
そうですね。「書くことをもうちょっと勉強しなきゃな」とか「チャレンジしてみたい」って気持ちが強くなってきて、学生時代ぶりに応募しました。賞は競争だから結果がわかりやすいし、Web限定ではない賞を獲得したら「シフトブレインにもコピーを書ける人がいるよ」と広報できて、会社のためにも自分のためにもなるなと思ったんです。
応募のルールとして決めたのは「数撃ちゃ当たる方式でいっぱい提出することはしない」ということ。いったん200案くらいつくったなかから「これならいけるだろう」と厳選した案を提出しました。学生のころよりは選定眼も磨かれてきたはずだから、それがちゃんと機能しているかのチェックも含めて。昔は箸にも棒にもひっかからなかったけど、ちゃんと入賞できて、成長しましたね。
人の悩みを聞いて、解決策を提示するのが好き
――プランナーの仕事をすることで、人生の広がりや学びを得ることはありますか?
ありますあります。ここ数年は「プランナー視点で課題を解決する」みたいな感覚が、公私の垣根を超えて強くなったような気がしますね。「こういうものはこうやってつくると面白いんだ」とか「この考え方を全然違う場面で使えたりしないかな」とかって、気づいたら考えてる。
たとえば、小学校に入学したばかりの子どもに「友達ができないんだよ」と言われたときに「じゃあさ、みんなで楽しめる一発ギャグをつくろうよ」って提案したんです。で、世の中の芸人さんがどんなギャグをやっているか、子どもの好みに合わせてリサーチしたら、どうやら「音」の面白いギャグが受けることがわかった。そこから「グーチョキパーで何つくろう?」という歌をベースに「右手がグーで、左手がパーで、ヘリコプター♪を壊すゴリラ♪」って、最後にかならずゴリラが出てくる……っていうネタを考えたんですね。それを息子が学童でやったら大ウケして、友達ができた。これは、僕が持っているプランナーの技術を、息子の「友達をつくりたい」という課題に転用したものだと思っています。
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……でもまぁ、ジョンさんにはよく「おせっかいおじさん」って言われるんですけど。
――「おせっかいおじさん」?
人が悩んでるって聞くと、気になっちゃうんですよ。何に悩んでいるかを聞いて「こうしたらどう?」って解決策を提案したくなる。……というとすごく親切な人みたいに聞こえるかもしれないけど、ただ「そういう悩みがあるんだ」「共感できるなぁ」とか感じて、何かしら自分なりの考えを言えれば、それで気が済むというか……。
――ちょっと野次馬的な感じなんですかね。
そうかもしれないです、野次馬(笑)。でも、悩みを聞いてすぐにアイディアが出せなかったときは、そのあとしばらく「あれはどうすればいいんだろうなぁ」とかって一人で考えてたりします。
――それも浦川さんらしさですね。そんな浦川さんといっしょに働くコンテンツプランナーさん、ずばりどんな人がよさそうですか?
コンテンツづくりの経験が豊富な人はもちろんうれしいけれど、「やったことないけど絶対チャレンジしたいし絶対楽しめます!」って人も素敵ですよね。“楽しめる”ってことは努力にもその先のスキルにもつながってくるから、やっぱり強い。お客さんの声を聞いて形にしていくことを楽しめる、案を出すことを楽しめる……そんな人に出会えたらめっちゃいいなって思っています。あと、僕はいろんなものを観察したり耳を澄ましたり体験したりすることが好きだから、それに付き合ってくれる人だとなおうれしいです。
――入ってきてくれた方には、何をお渡しできそうでしょうか?
幅広いアウトプットを体験できること、でしょうか。ミッション・ビジョン・バリューの設計からコピーライティング、そのほかいろんなコンテンツづくりのすべてに、個人が一気通貫で携われる会社ってあんまりないと思うんです。だから、シフトブレインで働くと「何がきてもつくれるな」と思えるようになるはず。
ただ、僕はそういう幅広さでここまできちゃったから、「記事を作るのがすごく得意」とか「動画でずっとやってきました」みたいに自分の掘るものが決まっている人には、反対にその“深さ”を教えてほしいです。その深く掘った先にできるものを一緒に見てみたい。……と、いろいろお話しましたが、こわくないからみんなに応募してきてほしいです。
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