お伊勢参り
宗教にこだわりはないのですが
子どもの頃から、神社で遊ぶのが好きだった。ひんやりした境内。田舎の古い朽ちたような建物でも、何だか不思議な力が宿っているように思えた。
お寺や教会も大好きだ。複雑な装飾や、伝統の技法を目の当たりにすると、時間を忘れてしまう。建物の大小は関係ない。とにかく、オーラを感じるのだ。
家は仏教だが、自宅に神棚はあるし、お地蔵様も祀っている。自分自身はカトリック系高校、プロテスタント系大学に進学した。宗教にこだわりがあるわけではないが、それらが持つ荘厳さには、素直に感動する。
巡りが好きです
転勤職だったので、住んだ場所にある神社にはできるだけ挨拶に行くようにしていた。また、旅行に行くと、必ずと言っていいほど神社仏閣、教会巡りをする。京都や奈良はもちろん、関東に行けば、浦安に向かう家族と離れ、独りで、明治神宮や泉岳寺に参る。日光東照宮では「息を呑む」体験をした。祖父ゆかりの佐賀祐徳稲荷神社には、毎年必ず訪れるし、山口にある元乃隅神社の鳥居の美しさは圧巻だった。全国各地の神社や寺院、教会からパワーをもらえるのが楽しみで、これからも続けていきたい。
どうしても行ってみたい場所
そうなると、国内ではどうしても行ってみたい場所があと二つ。自分の中で勝手に「聖地」化していて、いつかは行ってみたい(行かなくてはならない)場所だ。
かくして、平成最後の日に一つを決行した。平成31年4月30日の早朝、9時間車を飛ばして降り立ったのは島根県。出雲大社だ。元号が変わるという歴史的な日に、これまでのお礼と、これから訪れる未来に対して、決意を伝えておかなければならない。大しめ縄に迎えられ、「二礼四拍手一礼」の作法に則り、参拝が叶った。
残るはあの場所
いよいよ残るは一つ。伊勢神宮。「お伊勢参り」だ。伊勢には、人生で一度も足を踏み入れたことがない。仕事上の知り合いが三重に一人だけいて、伊勢うどんを送ってもらったことはあるのだが、現地に降り立ったことがないのだ。退職して時間ができると思っていたが、今の仕事はシフト制で、決まった日の休みがない。妻とも休みが合わない。しばらくは無理か…っと諦めかけていた今月末、シフトの消化で、奇跡的に4連休が取れた。行くしかあるまい。車も新車になったタイミング。G⭕️⭕️gle先生によれば、高速でも11時間弱。60overの体に鞭打って、いざチャレンジ!