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来月公開の話題作「THIS MAN」の完成披露上映会に潜入!(ネタバレなしです)「THIS MAN」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(524日目)

「THIS MAN」(2024)
天野友二朗監督

◆あらすじ
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とある田舎町で連続変死事件が発生した。被害者は全員、眉のつながった奇妙な風貌の男を夢の中で見ていたという。夢に出てくる男は「あの男」と呼ばれ、人々を恐怖に陥れていた。「あの男」の被害が拡大していくなか、夫や娘と幸せに暮らしていた女性・八坂華の身にも危険が迫る。やがて華は、究極の選択を突きつけられる。(映画.comより引用)
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公式サイト↓

本日は新宿ピカデリーにて開催された
「THIS MAN」完成披露上映会に行って参りました!!

関係者だけでなく私のような一般のお客様も入ることができる上映会があるだなんて本当にありがたいです。正直前々からずっと楽しみにしていた作品ですし、完成披露上映会なんて人生初なのでかなりテンションが上がっていました。

まずは感想の前にこの映画の題材となっている“THIS MAN”について簡単に解説していきたいと思います。

◇ディスマンとは

2000年代に話題となったインターネットミームの一つです。

ことの発端は2006年、とある女性患者が夢で“ある男”(以下“This Man”)を見続けると精神科医に相談し、医師はその患者の証言から下記のような似顔絵を作成しました。

この絵を最初に描いたのはニューヨークの著名な精神科医だそうですが、具体的な名前などは明らかにされていません。(公式サイトより引用)

その数日後、たまたまその絵を見た患者が自分の夢の中でも“This Man”を見たことがあると証言。当然二人共、“This Man”とは会ったこともないと言う。そしてその後、その医師が同業者にこの絵を送ってみたところ、彼らの患者たちも“This Man”を夢の中で見た経験があると証言した。

そして2000人を超える世界中の人々の夢に“This Man”が現れていることが判明。

現実では決して姿を表さない謎の人物“This Man”とは何者なのか?

絶妙に不気味な顔の“This Man”はインターネット上を中心に一躍有名となり、中には自身が“This Man”だと名乗る謎のインド人導師が現れたりと常に話題に事欠きませんでした。

当時、ThisMan.orgにおいては下記のような説が提示されていました。
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•This Manはカール・ユングの学説であり、無関係の人々が共通で見るという無意識の元型イメージの1つである。

•This Manは神が顕現した存在である。

•企業が人々に精神的な条件付けを施してThis Manの夢を見せている。

•単にThis Manを見た人の話を聞いた人がその夢を見ただけである。

•夢の中で人の顔を覚えるのは困難であるため、自分が見た夢を思い出そうとしてThis Manの似顔絵を思い浮かべてしまう。(“This Man”Wikipediaより引用)
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しかし!

この“This Man”騒動は呆気ない形で幕を閉じます。

なんと、イタリア人のマーケティング専門家アンドレア•ナテッラ氏による創作であることが判明するのです。

“This Man”が話題になった時、当時のいわゆる特定厨的な人達がThis Man.orgをホストする企業がguerrigliamarketing.itというゲリラマーケティング以外の何物でもなさそうなウェブサイトもホストしていることを発見。
更にはナテッラ氏自身がフェイク広告の事業を行っていることなども発覚し、2010年にナテッラ氏が“This Man”が全て虚偽であることを発表しました。

ナテッラ氏が“This Man”を広めることで何をプロモーションするつもりだったのかは明らかにされていません。今なら確実に炎上するような案件ですから当然といえば当然ですが。

一説にはブライアン・ベルティノ氏が監督•脚本を務めた映画「ストレンジャーズ/戦慄の訪問者」(2008)の宣伝や、同氏による監督•脚本の“This Man”を題材とした映画のプロモーションかと言われていますが、こちらに関しては2010年以降情報が発表されていないため、頓挫したかまたはほとぼりが冷めるのを待っているのかもしれません。

詳しくは是非Wikipediaからどうぞ↓

全国公開は6月7日からなので今回はネタバレをしっかり回避した上で、色々と感想を書いていきたいと思います。

映画.comより引用

誰がこんな展開を予想できたでしょうか。

本当に凄いんですよ!

あのネットミーム“This Man”からこんな重厚な人間ドラマが生み出されるとは思ってもいませんでした。映像も音も台詞も一秒たりとも見落としたくないという気持ちで最後の最後までスクリーンに釘付けにされてしまいました。めちゃくちゃ面白かったです!

主人公の八坂華と夫の義男
(映画.comより引用)

極上のホラーであるとともに、そこに存在する一人ひとりの生活、社会、交友関係、葛藤、すべてを描いているんです。なのに決して主張が強すぎるわけでもなく、情報過多になることもなく、ちょうど良い塩梅で凝縮された濃密な90分でした。

登場人物の描き方がすごく独特で、リアルなのにどこか歪というか虚構のようにも感じられるんです。

華の妹の玲
映画.comより引用

そして『これは最初から最後まで夢なんじゃないか?』と錯覚してしまうとともに、『夢であってくれ!』と願わずにはいられない程の絶望が待ち受けています!

なぜこんなえげつない作品を作れるのでしょうか!

公式サイトに寄せられた有村昆さんのコメントにもあるように天野監督は日本のアリ・アスターになりうる存在だと思います。

映画.comより引用

服の配色にもこだわりというかメッセージ性が感じられますし、食事シーンはジブリを彷彿とさせるくらいに美味しそうに食べるんです。

そして、ホラー映画好きなら誰もが唸るあんな展開やこんな展開のオンパレードで、もし自宅で鑑賞してたら何度も巻き戻していたと思います(笑)

渡辺哲さんと般若さんの共演は激アツです!
(映画.comより引用)

何を書いてもネタバレになってしまいそうで、本当にもどかしいです…

「THIS MAN」見た?みたいな感じで早く感想を語り合いたいです。全国公開が始まったらもう一度見に行って改めて諸々追記していきたいと思います!!

素晴らしい時間をありがとうございました!

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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