一周回って面白い!今こそリメイクすべき傑作!「地獄堂霊界通信」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(399日目)
「地獄堂霊界通信」(1996)
那須博之監督
◆あらすじ
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上院町で有名な悪ガキ三人組、“てつし”、“椎名”、“リョーチン”。彼らは同級生の拝を助けるために浜田がたむろする廃ビルに乗り込んだことをきっかけに人間界を脅かす妖怪たちとの戦いに巻き込まれることになる。地獄堂のオヤジから託された呪札、経典、数珠、そして持ち前のパワーと正義で死神たちに立ち向かう。
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原作は香月日輪氏による子供向け小説「地獄堂霊界通信」で1994年からポプラ社にて出版されました。
その後、96年にはOVA、実写化(今作)もされ、2010年からはみもり先生によってgood!アフタヌーンにて漫画化されました。同年12月からは小説も装丁などをリニューアルして出版。こちらのイラストもみもり先生が担当しております。
原作者の香月先生が残念ながら2014年に逝去されたため、第3シリーズは実現しなかったものの、みもり先生による漫画は2023年10月に最新刊が発売されました。
96年に発売されたアニメ版のVHSですが、当時6歳だった私は新宿の高島屋のビデオ売り場で15分泣き喚き駄々をこねた結果、孫に激甘だった祖父に買ってもらいました。
その節は本当にごめんなさい。
ちなみに今作の監督を務めたのは「デビルマン」、「ビーバップハイスクール」等で御馴染みのレジェンド那須博之氏です。
ジャケ写の“超こわい。”という文言は忘れてください。
これはあくまで
一生懸命な子どもたちを温かい目で見て微笑ましく思う映画です。
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アマゾンプライムでは300円でレンタルできます。
冒頭から那須博之節が炸裂しており、アウトレイジさながらのシーンが続きます。
最高ですね!
こういうのって大人になった今だからこそ一周回って楽しめるんだと思います。
こんな感じの香ばしいシーンが最後の最後まで続きます(笑)
ストーリー自体はもう少しあっさりしていても良かった気がします。我々ファンのために、あの話も!あのキャラも!と詰め込んでいるためか展開が多過ぎて疲れてしまいました。特にイヌガミ(霊獣)の日向と月代は登場が唐突過ぎて消化不良でした。もう少し一つ一つの事象をじっくり見せて欲しかったです。
余談ですが
てつしが浜田の子分に牛乳をぶっかけられても次のカットではまったく汚れていなかったり、走りさる浜田の子分たちが何か(身につけていた装飾品?)を落としているのにそのシーンをそのままOKテイクにしてしまう那須監督の器の大きさを昨今の映画界、ひいては我々現代人は学ぶべきなのかもしれません。
死神は中肉中背の人間型です。このシンプルなシルエットが逆に強キャラ感があって怖いです。
巨大顔Verも攻撃の仕方が飲み込むか舌を動かすぐらいしかありませんがインパクトがあって良かったです。
見た目は良いんですけど攻撃方法がこれです。
黒数珠をマシンガンのように口から吐き出すんですけどこれはダサいですね。強キャラが口をすぼめる所見たくないです。格闘シーンでは蹴りなども繰り出しますが子どもたちへの配慮なのか動きがめちゃくちゃヌルいです。
そもそも見所のひとつでもある戦闘シーンは動きが全てゆっくりなので迫力はあまりないです。もちろん子どもたちメインなので仕方がないです。
試しにそういうアクションや格闘のシーンだけ1.5倍速で見てみたら非常にテンポが良くてより面白くなりました。
あとエンディングも必見です。
メインの子どもたちが歌って踊るインド映画のようなエンディングで非常に面白いです。滑舌が死んでるし、歌詞も出てこないので何を言っているのかは半分以上分かりませんが一生懸命やっているので応援したくなります。
原作は30年以上愛され続けるロングセラーで本当に面白いですし、今リメイクしたら絶対ヒットする作品だと思います。地獄堂の親父役や死神役で鈴之助さんが再び出演とかそんな熱い展開を期待しています。
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