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偉い人に「イットみたいな映画を低予算で撮れ」と言われたのではないかと勘繰ってしまう…「それ それがやって来たら•••」【ホラー映画を毎日観る人】(383日目)

「それ それがやって来たら•••」(2018)
沖田光監督

◆あらすじ
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小林絢香は親友のすみれに付き添い、小学生6人を連れて山奥のキャンプ場を訪れる。楽しいひと時を過ごす一行。しかし山中で記憶喪失の少女“はるか”を発見、そして暗闇から聞こえる口笛の音色、子どもたちを襲う狂気のピエロ。それら全てが繋がるとき絢香は恐ろしい過去を思い出してしまう。
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「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」のパロディというか人気に便乗した作品なのはタイトルやジャケ写から見て一目瞭然です。

元SKE48の平松可奈子さんや椎名ひかりさん、かもめんたるの岩崎う大さん、いしだ壱成さんなどキャストは非常に魅力的でしたが内容は中々に“アレ”でした。

監督や脚本家の方は本当にこれを作りたかったんでしょうか?

偉い人から「ピエロがトラウマ級に怖くてさ、そのピエロに子どもたちが勇気を出して立ち向かうジュブナイル要素もあるイットっていうホラー映画みたいなの作れる?低予算で!」と言われて仕方なく撮ったのではないかとすら思ってしまいました。

いしだ壱成さん演じるピエロ

そもそも上映時間が60分なので登場人物の関係性もほとんど描き切れていませんし、ピエロとみさきの犯行理由も薄く感じてしまいました。
夜のシーンはほぼほぼ真っ暗で何も見えないし、数名の子役は爪痕を残すべく過剰な演技で悪目立ちしています。
イジメを苦に自殺したコウイチのことでコウイチの父親から詰られる響たちのシーンをしつこいくらいに使い回していた割には物語の大筋には何ら関係がなく、ミスリードとしては大味過ぎて残念でした。(父親役の岩崎う大さんを何度も見られるのはとても良かったです。)

行方不明の子を全員バラバラで探す危機感の無さ、子供が山で行方不明になったにも関わらず警察が一人しか来ないというリアリティの無さも本当に嫌でした。

絢香(右):平松可奈子さん
すみれ(左):椎名ひかりさん

平松可奈子さんと椎名ひかりさんの存在感やルックスの良さ、いしだ壱成さん演じるピエロの残虐性や狂気、子供を失った父親を演じるう大さんの熱演など良い所もたくさんあるだけに中々に勿体ない作品だったなという印象です。

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