相葉さんの優しさは全てを丸く収める「“それ”がいる森」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(427日目)
「“それ”がいる森」(2022)
中田秀夫監督
◆あらすじ
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田舎町でひとり農家を営む田中淳一は、 元妻・爽子と東京で暮らす小学生の息子の一也が、突然ひとりで訪ねて来たのをきっかけに、しばらく一緒に暮らすことになる。 ちょうどその頃から、近くの森では不可解な怪奇現象が立て続けに発生し、淳一が住む町でも、住民の不審死や失踪事件が相次いでいた。 そんな矢先、淳一と一也も偶然得体の知れない“それ”を目撃してしまう。 「 “それ”の正体とはいったい!?」 淳一は一也の担任教師の絵里とともに、怪奇現象に巻き込まれていくが、それは未知なる恐怖の始まりにすぎなかった──。
(公式より引用)
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公式サイト↓
ファミリー層や子供をターゲットにしたSFホラーかなと思って見ていましたが後半の怒涛のえげつない展開からのこれ以上ないハッピーエンドという落差で情緒がバグりました。
さすが中田秀夫監督です!
生ぬるい作品なんて撮りません。
ちなみに脚本を担当しているブラジリィー・アン・山田さんは同じ中田秀夫監督作品だと亀梨和也さん主演の「事故物件 怖い間取り」を、清水崇監督作品だと滝沢秀明さん主演の「こどもつかい」の脚本も担当しており、ホラー作品との相性が非常に良い印象です。個人的には「トリハダ 劇場版」が一番好きです。
最近アマゾンプライムやNetflixでの配信も始まった話題作で、U-NEXT、FOD、TELASAなどでも引き続き配信中です。
前半は主に子役たちのほのぼのパートで少し間延びしている印象でした。特に「サッカーのシーンってそんなに必要?」と思ってしまいました。「あの子役はサッカー得意だからサッカーシーンねじ込め!」というどこかからの圧力でもあったんでしょうか?
秘密基地でのやり取りはクライマックスでの伏線になるので重要ですけど流石に分かりやす過ぎる伏線のように感じました。でもあのぽっちゃりくんは可愛らしくて作品の大事な癒やしポジションでした。
作品の肝となる“それ”の正体が中盤くらいからがっつり分かってしまうのでもう少し勿体ぶっても良かったんじゃないでしょうか。こんなあっさり出してしまうのかと逆に驚きました。
デザインはシンプルながらもその凶暴性と捕食シーンのクオリティの高さでインパクト大でした。
弱点はかなり意外というかぶっ飛んでいますが理由がちゃんとしているので納得させられます。過去の事件の生き残り児玉(小日向文世さん)の存在も非常に効果的だったと思います。
ちなみにですけど「マーズ・アタック!」の火星人の弱点がウェスタンソング「インディアン・ラブ・コール」の周波数というのが一番イカれてますよね。
最終的に子どもは3人捕食され、大勢の大人が犠牲となります。にも関わらず最後はびっくりするくらいに何事も無かったような平和な終わり方で、今までの出来事は全て夢だったのか?と錯覚してしまいます。
これはおそらくですけど
主演•相葉雅紀さんのお人柄と優しさが平和で牧歌的な世界観をキープしたのではないでしょうか。
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もしよかったら覗いてやってください。
渋谷裕輝 公式HP↓