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ラスト10分で投げっぱなしの急展開を放り込む!でも熊が可愛いので許せます。「ベアリー 悪熊のぬいぐるみ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(417日目)

「ベアリー 悪熊のぬいぐるみ」(2021)
アレクサンダー•T•ウォン監督

◆あらすじ
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夫婦生活がうまく行かず離婚してしまったクロエは精神的に落ち込み、自堕落な生活を送る。そんなクロエを心配した友人のサムはベアリーという名の巨大なテディベアをプレゼントする。徐々に元気を取り戻したクロエはマッチングアプリで新しい恋人を探すなどアクティブに行動するようになる。しかしそれからというもの彼女の周りで知人たちが次々と殺されるようになり、警察は当然の如くクロエを疑いはじめる。
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“可愛らしいアニメーションのOPからの激しい濡れ場と高速ピストン”という情緒を完全に無視した始まり方に惹かれました。

メンヘラ巨大テディベアが主人公に近づくヤツらを片っ端から血祭りにあげる

というおバカな設定が非常に面白く、ベアリーは動くと中に人が入っているのが丸わかりの安っぽい作りではありますが、嫉妬に狂ってベッドを叩きながら悶える姿はどこか可愛らしかったです。
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「I love you beary much」を「君をクマなく愛してる」
と訳すあたりに非常にセンスを感じます。

チェーンソーや包丁を振り回したり、猛ダッシュで車を追いかける姿は無機質な姿も相まって怖いけどどこか滑稽で面白かったです。

ジャケ写の作りも安っぽくて、めちゃくちゃつまらなそうな劇団のチラシみたいですね。

グロ描写はかなり低クオリティで、血飛沫にいたっては雑なCGがうつるだけという有り様です。

後づけ合成の血飛沫は初めてみました。

女性キャストは揃いも揃って厚化粧のオバサンばかりなのもいただけませんでしたが、ストーリー自体はベアリーのインパクトのお陰もあってかなり楽しめました。

気づけばクロエとスティーブンの恋模様を応援している自分がいました。

殺人テディベアの脅威を描くB級ホラーのまま終われば良かったんですけど、ラスト10分で謎の急展開が始まります。

直前の流れをざっくりまとめると

◆ベアリーに襲われたクロエとスティーブン(クロエと良い感じになったおじさん)が車で逃走するも途中でエンストしてしまい足止めを食らう。すると車に潜んでいたフードの女がショットガンを持って登場。

このフードの女も序盤から数回映り込みますが結局のところベアリーの前の持ち主ということ以外は何も分かりません。

ここまではまだ理解できます。問題はその後です。

3人で猟師小屋に逃げ込んだ後のフードの女のセリフが意味不明過ぎます。

「この猟師小屋はMKウルトラ計画の実験場だった」
「奴らは政府のハエみたいに身を隠す」
「ヤツはスパイとして作られたの」
「“君をクマなく愛してる”という魔法の言葉で命を得た」
「レプティリアンと同じくらい狂暴」
「新たな支配種となる」

MKウルトラ計画?、レプティリアン?、新たな支配種?

もうパニックです…

チャプターを2つほど飛ばしたのではないかと焦るくらいに知らない情報が頻出します。
あと数分で本編が終わるのに大丈夫?と心配になりました。
そして案の定何一つ回収せずに終わるので「だったらこんな変な急展開いれるなよ」と突っ込みたくなりますがあまりにぶっ飛び過ぎてるので逆に面白かったです。

無能刑事コンビのクラークとシーホーン
何にもしてないし、何にも見てないくせにベアリーの犯行を認め、燃えカスになったベアリーに拳銃をありったけぶっ放します。一番ヤバいです。

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