謎が謎のまま終わる。冒頭の人喰い洗濯機がピークかも…「パイプライン 潜むモノ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(420日目)
「パイプライン 潜むモノ」(2020)
エミリー•アギラール監督
◆あらすじ
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卒業を控えたニコールとクリスは友人たちと計6人で田舎町の音楽フェスに行く計画を立てていた。しかし出発間際にニコールが苦手としているアレクシスがサプライズで現れ、自分も参加すると言い出す。予約の人数も変わるし、何かと都合が悪くなるためニコールは難色を示すが断り切れずに7人で向かうことになる。彼女らが宿泊するために借りた会場近くの一軒家は電波こそ入らないものの、大家の老人•マーリンは優しく、各々休暇を楽しんでいた。その夜、庭で酒を飲み談笑する一同、そしてその様子を離れから監視する大家。同時刻、入浴中だったエリカは何者かに襲われそのまま引きずり込まれてしまう。
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テンポが良く、謎が謎のまま終わるラストも嫌いじゃないです。
決してつまらないわけではないんですけど冒頭の人喰い洗濯機のインパクトが強すぎて、その後もそういう感じのちょいおバカなB級ホラーを期待してしまいましたが最初以上の盛り上がりはありませんでした。
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ある一軒家に潜む”何か“
家主はその“何か”に人間を食べさせている
という見所を説明するための冒頭シーンで一軒家に泊まった女性が洗濯機に喰われ、あたりは血みどろ、大家夫妻は「丸ごと食べたわね」、「お義父さんが喜ぶ」など意味深な発言をします。
ここまでの数分はめちゃくちゃ面白かったです!
もしかしたら隠れた名作かも!と思いました。
その後はあらすじに書いたように学生たちがその一軒家に泊まり、その“何か”に襲われていく王道の展開でした。
以下ネタバレになります。
主人公のニコールは大家のマーリンの孫で、冒頭の家主夫婦はニコールの両親にあたります。ニコールは恋人のクリスと共謀し、友人たちを一軒家に泊まらせ“何か”への生け贄にしようと計画します。
家に巣食う“何か”はマーリンの妻、つまりニコールの祖母にあたるらしく、なぜかは分かりませんが何かしらが原因で化け物になった祖母が家に住み着き、排水管やパイプなどの水場を移動して人間を食べているということでした。
なんとかして祖母を元の姿に戻したいマーリンは解決策を探しつつ、定期的に人を喰わせています。
やっぱりこの作品も肝心の“なぜ化け物になったのか”、“なぜ人を襲うのか”などの重要な部分は濁しています。この辺りを明確にしないと作品として立体的にならないと思います。
ラストで“何か”を目撃したマーリンが怯えて布団に包まるのも謎でした。あなたの奥さんじゃないの?と突っ込みたくなります。
水道水やオレンジジュースが血に見える幻覚、エリカは飲み会の間ずっと風呂入ってたのか、等など気になる点や粗は多々ありましたが、まさかニコールとクリスがそっち側だったとは!という捻りのある展開は面白かったです。
強引に参加しておいてサプライズなどとほざく最強KY•アレクシスの激強メンタルは見習いたいところです。
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