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先進国最悪のスラム街「イーストヘイスティングスストリート」歩いてみた【世界一周する慶應生14日目】
こんにちは、世界一周してる慶應生です。
ご覧いただきありがとうございます。
スキしてくださった方の投稿拝見してます︎ ·͜·
とても嬉しいです!ありがとうございます!
現在バンクーバーのMaple Ridgeという場所で住み込みで働かせて貰ってるのですが、今日は日曜日で仕事も休みだったのでバンクーバーのDowntownを観光して来ました。
Downtownを回る中で「先進国最悪のスラム街」とも言われているイーストヘイスティングスストリートを歩いてみたので、その様子を紹介させて頂きます!
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Maple RidgeからDowntownまでは車で1時間弱で着くのですが、Uberするのももったいないので電車を乗り継いで向かいます。
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駅の様子はこんな感じ。日本とシステムはほぼ一緒で、ちゃんと時間通りに電車も来ました。便利だったのがクレカでタッチすればPASMOみたいにそのまま駅の入退場ができたこと!切符を買う手間が省けました。
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Waterfrontという駅に到着し、バンクーバー市立図書館中央図書館という場所に向かいます。
この日、大学の先輩がたまたまバンクーバーでワーホリをしていたため、合流してご飯を食べよう!ということになりました。
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市内にあるとんかつ屋さんSAKUでトンカツをご馳走して頂きました!ありがとうございます🙇♂️
味もほぼ日本のとんかつ屋と遜色なくて美味しく、店員もほぼ全員日本人でまるで日本にいるかのような店内でした。
Downtownに隣接するスタンレーパークという公園が半島のような形になっていて、都心にある公園の中では世界最大級との事だったので、近くで自転車をレンタルしてまわってみることにしました。
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電動自転車を20カナダドルでレンタルし、まずはEnglish Bay Beachという場所に行ってみます
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ビーチには日曜日なのもあってか家族連れなど多くの人で賑わっていました。
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いよいよスタンレーパークを一周し始めます。僕以外にも自転車やスクーターなどをレンタルしてる人が多く、自転車専用の道がありました。
電動自転車でスピードを出すとまあ気持ちいい!!空気がとても美味しく、前から来る風もとても心地が良かったです。
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スタンレーパークはDowntownから突き出た半島のような形をしているため、公園内から街を一望することができました。綺麗!
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半周ほどしたところでLions Gate Bridgeという大橋が見えてきます。
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ちょうど夕暮れ時だったこともあり空がとても綺麗で、自転車から降りては写真を撮ってる人がたくさんいました
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残り4割ほどの地点でビーチ沿いを走っていると、突然太鼓の音が聞こえてきました。
見ると、砂浜で座って民族音楽っぽい太鼓を叩いて演奏している集団が。微かに大麻の匂いもします。
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円を囲むように座って太鼓を叩き、真ん中にはロウソクが10本ほど立ってました。長髪の男性が大麻のジョイントを持って周回していて、叩いてる人や見ている観客にジョイントを回しています。
近くにいたおじさんにこれがなんなのかと聞くと、毎週木曜日にこの公園で太鼓を叩いているコミュニティだそう。しかし、コミュニティのうちの1人が亡くなってしまったため、追悼の意を込めて日曜日に特別に演奏しているのだとか。
確かに叩いてる人の顔を見ると楽しそうではあるもののどこか寂しそうで、そういう文化もあるんだなと学びました。
何重にも重なる太鼓の音色はとても綺麗でした。
ちょうど一周すると1時間ほど経っていたのでレンタル場所で自転車を返します。
そのまま世界唯一の蒸気機関時計があるという「ガスタウン」に徒歩で30分ほどかけて向かいました。
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確かに煙が出ていてそれなりに趣はあったのですが、思ってたより小さく、バンクーバーってあんまり観光する場所がないんだなと思っちゃいました。
そのまま近くのお店で食事を済ませるともういい時間だったので帰ろうかとも思いましたが、最後にどうしても行ってみたい場所があったので行くことにしました。
それが、先進国最悪のスラム街とも言われているイーストヘイスティングスストリート。
驚くほど中心街に近いこのストリートはかつて商業や娯楽の中心地として栄え、劇場やショッピングエリアが多くの人々を引き寄せていたそうですが、20世紀中盤以降、都市の再開発や経済的な変化によってバンクーバーの中心地が西側へ移動し、イーストヘイスティングス周辺は急速に衰退し今では見る影も無い状態だそうです。
多くのホームレスが生活し、薬物依存症や精神的な健康問題を抱える人々が集まる場所となっていて、特に、公共の場での薬物使用や過剰摂取が深刻な問題となっているそう。
知り合いもカナダ初日にノリで友達とイーストヘイスティングスストリートに車で行ったところ、運転手が引きずり下ろされてボコボコにされ、金品を全て奪われたという話も聞きました。
今回はそんなイーストヘイスティングスストリートの夜を散策してみたいと思います。
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夜に絶対に出歩いてはいけないと言われたらついつい歩いてみたくなりますよね。
ガスタウンから徒歩10分くらいで行けたので、そのまま歩いて向かいます。
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この通りを抜けた先から明らかに空気が変わりました。チラホラと路上生活者の姿が見え始めます。
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1個道を入るといつでも殺されそうな雰囲気が漂ってきます。
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驚くことにここら一体のお店や家屋は全て鉄格子がついていて、簡単に侵入できない形になっていました。ギリシャのアテネでも同じような光景を見ましたが、基本的にグラフィティ+鉄格子のある町は危険なことがおおいですよね。
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路上生活者のオンパレード。中にはボロボロの服や靴を売る人、普通に会話している人もいたのですが、体感半分くらいは薬で酩酊状態の人がいました。
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アメリカでは「ゾンビ」とも言われている薬物中毒者達。なんの薬物かは分かりませんが、こうなっちゃうのは怖いですよね。
歩いてるとたまに男性の叫び声が聞こえてきます。聞き取れるものだと「I'm gonna fucking kill you, bitch!(○してやる、この売女が!)」というのがありました。夜で静かな分結構びっくりします。
イーストヘイスティングスストリートはかなり長い道だったので半分ほど行った段階で折り返して安全なゾーンへ戻ります。
驚くことに一度も話しかけられたりすることも無かったため、特にトラブルなどもありませんでした。おそらく半分くらいが薬でハイになっているため話しかける余裕も無かったのかもしれませんが、それはそれで寂しいですよね。
逆に話しかけてツーショを撮りに行こうか迷いましたが、ギリギリで踏みとどまりました。
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イーストヘイスティングスストリートを訪れて感じたのは、バンクーバーの豊かな都市の一部とは全く異なる重苦しい雰囲気に包まれているということです。かつて栄えていた分、大きい看板やお店などが寂れて朽ちた建物が多く、淋しげな印象を受けました。都市の陰影を体感できる、非常に考えさせられる場所でした。
なんでそんな危険な場所に行くの?とよく聞かれるのですが、個人的な意見として主要な観光スポットを数件回っただけでその国のことをわかった気になるのは「旅行」であり「旅」では無いと思うからです。日本で富士山、渋谷、京都に行っただけで日本を知ったような顔をしてる外国人を見ると「え?」って思いますよね。観光スポットももちろん素晴らしいですが、それよりもその国がどのような問題を抱えているかや、どのような生活をしてなにを楽しい・辛いと感じているのかを知れることが旅の醍醐味だと思っています
ということでバンクーバーに訪れた際はイーストヘイスティングスストリート、是非行ってみてね