子どもたちに「今日学んだことは？」は愚問だって20年前の自分に教えたい

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★日々の考えはSNSで発信しています。フォロー歓迎です。
Facebook ⇒　 shibata.tomoko　（柴田朋子）で検索できます
X　⇒　@tmshibatano
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

どこかで見た話。
いま、学校っていろいろと体験学習とか、見てきたものを踏まえて考えるとか、対話とか増えている。私のころなら考えられないけど小学生のうちからそういう授業がめちゃくちゃ増えている。文科省めっちゃ社会の変化とか考えているのよ。

そのことはよい。
まあ、いろいろいいたいことはあるけど（笑）

でもね、誰かがこんなことを書いていて、それはどうなの？と思ったことをちょっとみんなで考えたい。

「何かについて考えよう」と言って対話を中心にした授業
誰か（外の人とか）が話してくれることをみんなで聞く授業
外の人が「珍しいワークショップ」をしてくれた授業

こういうのをしたあとに、先生が問うやつ。
「今日、学んだことは何かな？」

とかいう私も18年くらい前（45歳のころ）にはこういうスタンスでやっていたことがある。子ども相手でも、そうじゃなくても「自由にやってみたこの時間で、あなたは何を受け取ったの？」を聞こうとしていた。なんだそれ、って今は思う。
この問いがうっかりしているのは、人はその瞬間に常に何かを意識して学んでいるに違いない、という誤解。って書いていると「あほなん？」ってみんななると思う。だってそんなん、その場はその場じゃん、その場が楽しいとか嫌だとかあるけど「学び？はあ？」でしょ、普通。

なのに相手が子どもで、学校という場にいることで「ここにいるすべての時間は学ぶためにある」という誤解が生じるんだなと自分をふりかえって思う。ないやん、自分。昔の自分を思い出せよ、という当たり前に後頭部連打されているよね。

もちろん学びがあることは否定しない。いや、あると思うよ。出会ったり何かを言われたり、そういうすべての刺激は学びだから。ただね、その瞬間に「これを学びました」って言語化できることではなくて、うんとあとに「そういえば昔もそんな話があったなあ」ってくらいの間の抜けた時間感覚で出てくるものなんだと思うの。ってか私はそう。

それなのにその場で「今何を学んだ？」って聞く側に何があるかというと「自分が手渡したもの（講義・ワークショップ・その他）が相手にとって有益であったという証拠」を欲しがっているだけなのだよ。有害だわ。

子どもという存在の「今の発達状況」を理解していない（＝無知）な人が言うことだと断言してもいい。断言するわ。お前、子どものことわかってないって自分で証明してるけど大丈夫？って。そのうえで「お前、自分を承認するために子どもを使おうとしてない？」ともいえるよね。あ？傷ついた？だったらあなたはまともですよ。

その昔、学校がただ一方的に教え込む授業をしていたあの頃、そのとき先生は「生徒のテストの結果」を見て「自分が教えられていたかどうか」を見極めることができた（まあ、いつの時代もダメな先生は、常に自分の教え方ではなく生徒の側の学び方を否定するのだが・笑）。
けれども今は何かとややこしくなっていて、対話的とかアクティブとかなにかと指標が多くて、やっては見るけど何がどうなのかよくわからないことをやらされている現場が多い。そうするとやってる当人がわからないので、ついうっかり、与えている（？）側に聞く。「これで何を学んだの？」って。その答えを聞いて「ああ、よかったんだ」って？は？そのうえ、その「何を学んだ」の答えが釈然としない（小中学生ならあるあるでしかない）と、そこを整えようと「何を学んだか」の答え方まで教えるというナゾの行動をしている人がいるとか、いないとか（笑）←そういうのを教員の評価にする側の問題だよね。

学びって一言でいうけど、
算数の◎◎をわかっていて問題文に答えられる、というのとは違う力を測ろうとするとき、その指標をどうするかを決めていないだけじゃなく、それを本人の「◎◎を学びました」にしちゃうのはどうかと思うよ。

学びはその人のタイミング、その状況によって駆動されるもの、いろいろあるのよ。そういうの、評価しようって考えない方がいいと思うな。
（成績をつけなくちゃならないなら、定量的に測れるものだけでやるといいと思うなあ）

【お仕事の問い合わせ＆ご相談＆お申込みは以下のフォームへ】
◆キャリアコンサルティング　対面orオンライン
キャリアって人生そのものです。仕事も転職も、人間関係も、その他ちょっとモヤっとすること、コミュニケーション課題や起業相談もどうぞ
16500円（60分）　※対面希望はご相談ください
◆伴走コーチング　オンラインのみ
月1度×3回～で、行動を変えていくお手伝いをします。コミュニケーションの具体的な練習をしている方も、「宿題」をやるための伴走者もOKです。
8800円（45分）×3回　
◆その他
【1月の予約可能日】※時間帯によっては以下以外の日程も応相談
20日、21日、22日、23日、25日、26日

メールフォーム