なんで共創ゼミナールをやるのか2
【大学生と共創と…】
私の大学での仕事は、学生の教育プログラムを作り、授業や自主活動で実践することである。地域の様々なことをテーマにする。
もう14年目で、学年関係なく行うので、学生によっては大学1年生から4年生まで彼らの成長を間近で見たり、毎年入れ替わる学生のムードというか、気質というかを肌で感じる。
例えば14年前は、ボランティアという単語にピンとくる学生は少なかったし、将来の就職も、金融機関や行政が多かった。
しばらく年数が経ち、学生たちが優しくなったと感じた。明らかに、ボランティアをしたいという人が増えた。
大学でSDGsという言葉をよく見るようになったが、学生は、聞いたことがないという声が多かった。
さらにしばらくして、SDGsは一通り知っており、高校時代に探求活動をしてきた、という学生があらわれ、年々増えてきた。
ここ数年は、休学や卒業しても就職しないとか、地方で暮らすとかいう学生も目立ってきた。
授業でグループワークをしたり、対話の授業をすると、高校時代に一通りやったことがある学生も多いと感じる。以前よりも、正解を必要としなくなったようにも感じる。
中学や高校での学び方が徐々に変わってきたのだなと思える。若者自身の体験、経験も、昔と変わってきている。
正解がない時代、不確実性の時代と言われて久しいが、そんな時代に、学生らはマッチしている気がする。
共創や共生、多様性、協働といった価値観は、すっかり若者の中にはあるのだろうと思う。
そういえば、僕の身の回りの小学生数人の話になるが、クラスがやさしいのだそうだ。何かできない子どもがいても、みんながケアしてくれるという。
こんな子どもや若者らと、私たちは、果たして共創できるのだろうか。
そのあたりに【共創ゼミナール】を行う動機があったりするのだ。