『NIJIROCK NEXT BEAT』長文レポ
『NIJIROCK NEXT BEAT』現地参戦の思い出を書くよ。
現地レポって憧れてたんですよね。念願叶った。
加減が分からず、ライブ本編の前もやったら長く書いちゃってるので、ライブの感想だけでいいやって人は目次から「オープニング」まで跳んでくださいな。
来たぜみなとみらい
新幹線からJRを乗り継ぎ「桜木町駅」に到着。
Googleマップに従い、西口から徒歩で「ぴあありーなMM」を目指した。
(東口から出るのが正規ルートだったらしい……。Googleマップさぁ)
物販並んでたら現地を散策する暇なんてないしなぁと思い下調べをサボっていたので、到着するまでは不安だった。
事前情報がゼロだったため、駅を出て目に入った特徴的なビル群でここが「みなとみらい」であることを認識した。
あっここってもうみなとみらいなんだ……。
あっ会場のMMって MinatoMirai か!と現地に着いてから気がつく私。
インターコンチネンタルホテル、あれ帆の形をイメージしてるらしいね。私は山崎製パンのスペシャルサンドを想起したよ。
12:30
特に迷うこともなくぴあありーなMMに到着。
予想外にも物販は列すらできない空きっぷり。かつて私が参加した「雨天決行」の時は3時間くらい並んだのに……。飢えと渇きでえらい目にあったから、列で食べる食料買い込んどいたのに……。
まあでもスムーズなのはありがたい。
・Tシャツ
・ペンライト
・ラバーバンド
・轟京子作イラストステッカーセット を購入。
12:40
さて、どうしようか。
こんなに早くグッズを買い終わるとは。NO PLANだ。
この辺りで立ち止まらないでというスタッフの呼びかけを受け、とりあえず会場前の通りを離れた。
横断歩道を渡り、対面の歩道からふと会場を見ると、2階の外通路に列が見えた。コラボドリンクの列だ。
コラボドリンク!現地レポをするからには確実に抑えておきたいイベントだ。というか飲みたい。雨天決行の時は現地限定のピックキーホルダーは買い逃してしまった。ここに来た証として、是非コースターも入手したい!
でもまだあんま列長くないし、昼めし食ってからでええやろ。いけるいける。🚩
昼めし
さっさとコラボドリンクの列に並びたいし、ファーストフードでいいや、と思い近場のマクドナルドを検索した。ランドマークタワーの中にあるらしい。
道中そこかしこににじさんじファン。
おお痛バグループだ、すげえ。
緑と赤のリボンを髪に編み込んだペアルックの女性ファンは、緑仙と明那のファンかな?
応援うちわ持ってるファンもたくさんいる。もうにじさんじもすっかりアイドルだなぁ。青色のうちわ?青なんていたっけ?とよく見たらちーちゃんのうちわだった。そうか、前日入りか、或いは連日参加者もいるのか。羨ましい。
ランドマークタワーの下部、ランドマークプラザには色んな店があった。急ぎたい気持ちもあったけど、正直ハンバーガーって気分じゃないし、朝も軽くつまんだ程度だったからこれじゃライブでもたないな。せっかくだからちゃんと食べるか、と思い直した。
多分ほとんどの店はチェーン店なのだろうけど、地元では見ない店も多くて面白い。
パスタは悪くないけど地元にある店だなぁ。サラダメインの店、ロハスを気取るのもいいかもしれない。パンケーキの店、デザート以外のパンケーキは興味があるな、でもこの客層に男一人でトライするのもなぁ……。つけ麺…、カフェ…、茶漬け…、お好み焼き……。
…………茶漬け?
茶漬けの店がランドマークタワーに!?
ジョー・力一のファンとしては捨て置けない。ここにしよう。舞元力一公開録音に行けなかった後悔を濯げるかもしれない。あんまり重くなさそうだし。
来ました。鮭といくらの北海ごはん。
まず丼ぶりとして食べて、お好みでだし汁をかけて茶漬けにするらしい。
なるほど、こういうことか。
あーーー……うまいね。
うまいよ。かなりうまい。わさび茶漬けやのり茶漬けを求めて入店したら、豪華絢爛がっつり茶漬けしかなかったのには面食らったけど……。鮭といくらの他に刻んだたくあんも載ってるから、海鮮丼みたいなこってり感はなくて食べやすい。トッピングの刻みわさびもいい仕事。
副菜2品はポテサラと、ツナと豆の和え物。完璧じゃないか。
ごちそう様でした。
図らずも力ちゃんと縁深いランチを楽しみ、意気揚々とした。
入場まで
ランドマークプラザと会場は2階が外通路で繋がっていたので、茶漬け屋のある1階からエスカレーターを昇って行くと、贔屓のアパレルブランドがあった。
ありがたい。アウターがなかったから現地で見栄えの悪くないものを新調しようと思っていたんだ。なんだかんだ30分弱かけてジャケットを1点購入。ついでに更衣室でTシャツも着替えた。
14:10
さあ、コラボドリンクに並ぼう。行列はそんなに苦じゃない。まあ3時間弱ぐらいだろう。今から並べば買い終わる頃にちょうど開演という寸法さ。うーん我ながら完璧なタイムテーブル。卸建てのジャケットをニコ生に映してもらっても構わんよ?さあ列に着いた。
「コラボドリンクの列は締め切りましたー」
……Pardon?
……。
…………。
………………やっちまった。
いつ並ぶの締め切ったのかなぁ。ジャケット買ってなかったら間に合ったかなぁ。ジャケット買って遅刻するなんて力ちゃんみたいだね……。あっ、力ちゃんは遅刻が確定してからジャケット買いに行ったんだからちょっと違うか……。敵わないなぁ。ウフフ。
めっっっっっっっちゃショックでした。
いくら払えば列譲ってもらえるだろうか、と血迷った考えがよぎりました。謝礼は出すから私の分も買ってと交渉するのはセーフか?とも考えました。しかし無頼に振る舞う度胸もなく、明日もにじロックメンバーのドリンク売ってるんだろうか?と近場の素泊まり宿を探したりもしました。需要と供給のバランスをもっとこう、なんかこう、上手いこといかんかったんか!
雨天決行に続き、現地限定品争奪戦 2敗目。
一本早い新幹線で来ていればドリンクを買ってから後の予定を消化できたろうにと後悔しながら、あてどなくみなとみらいを彷徨う私。
もうこれでコラボドリンク飲んだことにしようかな……。色味が近いし。
こんなご時世ながら大勢の人で賑わうみなとみらいを散策していたら、気持ちがちょっとずつ上を向いてきた。
まあライブを楽しむだけよ!
ということで入場までの時間は、今回の遠征のサブクエストを消化することにした。サブクエ「アウターを新調せよ」は達成。次のサブクエは「CDショップでにじさんじのCDを購入しろ」だ。
おらの田舎にはでけえCDショップがねえだよ。書店のCDコーナーにはにじさんじのCDが置いてねえだよ。
にじさんじのCDが出る度に聴きたいなぁ……とは思いつつ、今すぐじゃなくていいなぁ……と買う機を逃してたものがいくつかあった。元々音楽にアグレッシブな人間ではなかったからね。そもそも今日のライブに来てるのが私としては革命的なことなのよ。
通販よりも直接店舗に行った方が勢いで買えるだろ、と思って地元の店を探したら見つからなかった。さすがに大都会横浜ならあるだろ。いつになく音楽に積極的になれてる今なら、高い買い物もできるはず。
Googleマップで「CDショップ」を検索し、大観覧車の脇を抜けて「横浜ワールドポーターズ」内の店に到着。
ショッピングモール内のCDショップにはあまりVTuberのCDはないかもしれんな、と不安だったけど声優の棚の横にVTuberコーナーを発見。何でもそろってますとはいかなかったが、委員長とTRiNITYのCDを購入できた。
もう少し足を延ばせば、かの有名な赤レンガ倉庫に行けるなぁと思いつつ、そろそろ事前番組も始まる時間なので会場に戻った。
周囲に合わせ、会場2階の外通路で待機。すぐ傍で高校生招待枠の列ができていた。生まれ年ごとに入場チェックをするらしく、テーブルの張り紙には、2003年、2004年、2005年、2006年と書かれていた、若っけぇ!!
15:35
高校生の列が動き出したのを見て移動。幸いにもFC先行チケットの列のほぼ先頭に着けた。事前番組に耳を傾けながら並んだ。すぐそこに百花繚乱さんがいた。コラボドリンクのレポしてる。いいなぁ……、やっぱ売り切れかぁ。
入場
早々と会場に入り、S席特典の缶バッジセットを受け取る。
会場クッソ広い。天井高っっっけぇ。
ここでやるのかぁ……、すげえなぁ。
まずRENGAを見に行った。
「RENGA」とは、ぴあありーなMM来場者なら誰でもスマホから書き込める、デジタルのウォールグラフティアートである。「にじさんじJAPANツアー SitR」の時もフラッグに来場者がメッセージ書き込めたけど、こういうのっていいよね。
しかし今回はグラフティアートというキャンバス。列待機中も何を書こうか考えてたけど、ROCKなメッセージが浮かばねえよう。せっかくならテキストの打ち込みじゃなくて、スプレーとかペンツールで手で書いた感を出したいけど、クールな縁取りとかできねえよう。
イラストも描けない。フレーズも出てこない。自分の拙いスキルでジョー・力一へのパッションを表現するにはどうすればいいんだ!!!
これしか思いつかねえ!!!!!
他の出演者のファンに何これ?と気味悪がられるのも怖かったので、先に描かれていた素敵な力ちゃんイラストの隣を選ばせていただきました。
画面端を選んだつもりだったけど後になってから、あの位置が書き込みができるサイトに跳べるQRコードの真下で、めちゃくちゃ目に付くと気付いて焦ったね。
さーて、RENGAも描いた。完成が楽しみだ。
後は自分の席で事前番組を見ながら気持ちを高めるかなー。
おお、会場内でフード&ドリンクの販売してるんだ。ホットドッグか。記念に食べるか?でもさすがにお腹減ってないな。
おや?なんか張り紙があるな?
……「コラボドリンクは3階『CLUB 38』で販売してます」
先生!!!事前番組で聞いた話と違いまぁす!!!!!!
良識的に許される上限のスピードで3階に向かった。並んでいる。曲がり角の先にもまだ並んでいる。絶望。
私の入場自体は相当早かった。すぐに向かえば確実に入手できただろう。会場内販売があるという情報を見た覚えはあった。しかし事前番組の売り切れはこの販売分込みで言っていると思ったこと、先ほどの入手失敗から気持ちを切り替えようとしていたことが、会場内販売の確認を遅らせていた。販売がある旨は15:37にツイートされていたようだ。
一応並びはしたものの、開演まで残り45分。列は長い。100人近いか。
列は開演何分前まで粘るかのチキンレースの様相を呈してきた。私の一つ後ろに並んでいる男性ファン(明那ファンと力一ファンのお二人)に「いつまで粘りますか……?」と駆け引き(お喋り)をしている間にも時間は刻一刻と迫ってきた。
もう間に合わないだろうなと思いながらも列を離れられなかったところに、力ちゃんと小夜ちゃんのドリンクは売り切れたとの報を受け、諦めがついた。
開演7分前、私は「もしドリンクを飲めたら感想ツイートをしてくれ」と後方の力一ファンに言い残してアリーナ席へ向かった。
現地限定品争奪戦 予期せぬ3敗目を喫した。
急いで自分の席へ向かう。番号を見ただけでは会場のどの位置かはよく分からない。いい席であってくれと願う。
縦軸!半分より前だ!結構近いぞ!
横軸!……一番端だああああああああああああああ!!
どうだこれ??大丈夫かこれ??対角線の端ちゃんと見えるか??
若干の不安を覚えながらも着席。会場は既に照明が落ちていて、自分の荷物がよく見えない。バッグからラバーバンドを発掘できず装備しそびれた。ドリンクの列で着けときゃよかった。
ペンライトは購入した1本と持参したSitRのペンライトの2本持ち。
随分ドタバタしてしまったが、いよいよだ。
にじロックが始まる。
オープニング
では『NIJIROCK NEXT BEAT』本編の感想を綴っていこう。
曲名の横のナンバーはライブを通して何曲目かを表しています。
1.Salamander
開幕は全員で来るだろうと予想して、力ちゃんカラーのターコイズを点灯してその時を待つ。生バンドの演奏。一番端の席でも聴こえ方に違和感がないことに安堵しつつ、腹にズンズン響く迫力に、既にこのライブが最高のものになることを確信した。
炎と共に全員が並び立った!私の顔にも熱が届くことに驚き、最前の感じる温度は如何ほどかと案じた。後姿の様になり方が“完成”している力一がいた。ロキちゃんがいる!小夜ちゃんがいる!ロキの3D衣装はそれかぁ……最高じゃん。小夜ちゃんの声はやっぱかわいいなぁ……これを生で聴ける日が来ると思ってなかった。
ライブの始まったこの瞬間は視線の定め方が分からずパニックになる。自分の視力ではステージの反対にいる人は表情までくっきり見えなかったので、最上段のモニターにも度々視線が行った。リアイベ参加も3度目になると、「映像に残らない場所ほど注視すべきでは!?」と思い、敢えてステージ端に目をやったり、その直後に「いや“生”のパフォーマンスを全力で受け止めねば!」と思ってどセンターで歌う人に目を向けたり。
初手英詞オンリーのインパクトはやはり大きく、このライブはROCKのイベントなんだ…!と完璧に理解させる1曲目だった。
2.フルドライブ
ロキとゆめおだ!ペンラの色変えなきゃ!ピンクと…パープルとバイオレット、どっちがどっちだ?力ちゃんと小夜ちゃんも来た!?え?四人?
…からの爆発!!!
マジでびっくりした。そこからロキとゆめお、本公演きってのハイトーンの揃い踏み。スピーディなメロディに早くもテンションがフルスロットルに。
ノリにノリながら感心していた。先にも書いたが爆発の演出は本っ当に不意打ちだったので、心臓ドッキドキになったのよ。その跳ね上がった鼓動が「驚き」によるものから「演奏」によるものにシームレスに繋がってるのが自分でも分かった。演出で強制的にこっちのテンションを引き上げた後で、演奏で更にアゲてアゲていく、その巧妙さに「すげぇ」と唸った。
この1曲で体がロックを聴く用に改造されていく感じがあった。
それとレーザーがやばい。雨天決行のA席(2階)でも綺麗だったんだけど、S席はやっぱりすごかった。視界の右端から放たれたレーザーが左端まで切り裂いていく。目の前の全てが煌びやかで、リアルなのに逆にVRつけてる見たいな気分になったもの。頭の中でもレーザーが乱反射しているみたいで。
力ちゃんと小夜ちゃんの小芝居はストーリーが謎だった。MV準拠なのこれ?力ちゃんが小夜ちゃんのビームに倒れたタイミングではなくて、ロキとゆめおにぞんざいな対応された所で会場に笑い声が上がった。「結構皆さん普通に笑うなあ……」と失敬な心配をしてしまったけれど、ここ以降はみんな頑張って堪えてたので杞憂で済んだ。
3.きらきら武士
きたあああああああああああああああああああああああ(心の声)
いつだっけ?やってみたいライブ演出でレキシ挙げてたもんね!
小夜ちゃんかわいさがやばい。小夜ちゃんの動きを見ている現実に思考が止まりそうになる。
特に「腰ふり」に釘付けになった。
「腰ふり」なんていうとポールダンス然り、女性のしなやかさ、セクシーさという側面の魅力を見せるパフォーマンスと思うでしょ?違うんだよ。
肩幅より少し広くスタンスをとって、腕は自然な感じで下ろして、手首は少し外に折って。そこから棒立ちで腰を横にグラインドさせるのではなくて、ローファーのつま先に体重をかけて、足首から膝、腰まで滑らかに動かしていた。黒タイツの流麗な線、アグレッシブな動きでこそあれ、決して大袈裟には揺れていないプリーツスカートの裾……。魅せる所作である振付と自然体の振る舞いの中間のようなあの腰ふりは、腰ふりでありながら一切の煽情を含まず、どこまでもイノセントでキュートだった。正しく『可愛らしい女の子』の体現だ。
あるはずのない理想が目の前にあるのだ。釘付けになる他あるまいて。
惜しむらくはこの腰ふり、力ちゃんのパートの時の待機モーションとして行われていたため、映像にはあまり残っていないようだ。網膜に焼き付けておいて正解だった。
扇に合わせてペンラ振るの超楽しかったわぁ……。力ちゃんと小夜ちゃんのセクシー&キュートなハーモニーに夢見心地になった。
4.Black Cherry
きゃああああああああああああああああああああああああ(心の女のコの声)
一瞬le jouetと思ったが明那だった。これコラボドリンクのペアか。
これ持論なんだけど緑仙は座りモーションが強いキャラです。雨天決行のミュウしかり、ARライブの階段しかり、座りから放たれる挙動の殺傷力がえぐい。ナーフはしなくていい。
殺傷力といえば緑仙のファンサを生で浴びれて感激しました。かねてより緑さんはファンサがうめえなあ、うめえって言うよりファンに声かけるの好きなのが伝わってきていいよなあ、と思っていました。みんな知ってるね。
イベントでは絶対「後ろも見えてるよ」「ネットも見えてるよ」と言ってくれるけど、手を振ってもらえるポゼッションはやっぱりすごいよ……。
明那もステージの隅から隅まで駆け回ってくれるから超ありがたいんだ。
社長の色気も相変わらずやばいね。ちょっと社長のボーカルには語彙が追い付かないんだよなぁ、悔しいんだけど。この先も社長の記述が薄くなっていたらすまない。
圧倒的Vo力(ボーりょく)に屈服させられたオープニングラストでした。
最初の1曲目はライブという非日常に五感がびっくりして何が起きてるのか受け止めきれなかったけど、オープニングを通して順応できたね。高揚感はそのままに、表現を解釈するための準備もできている状態になれた。
ライブ開幕直後って「衝撃的すぎて処理できない!」って焦りがあるよね。せっかく来れたのにこれじゃ何が起きてるか分かんないよ、みたいな。それも落ち着いて、ノリノリ且つリラックスになれたので一安心。
それと一番端の席のアドバンテージに気が付いた。ペンライトがめちゃくちゃ振りやすい。真後ろの人の視線も斜め前方向を向いているから、誰の視線も遮らずにペンラを掲げることができる。身長がある方なのでいつもは気になってたんだけど、今回は隣の席が空席だったことも手伝って、私はあの会場の誰よりものびのびとペンラを振れていたんじゃないだろうか。
カメラが真横を通っていくのはちょっと緊張したけどね。SitRのペンライトのロゴがカメラの方を向かないようにちょっとだけ気にしていた。
三枝明那ステージ
ここでオープニングムービー!?という驚きのまま1曲目へ
5.モス
明那はグリーンのレーザーが妙に似合う気がする。補色?
真っ赤になる会場。ソロステージだぁ……、と否応なしにワクワクする。
「マイ」「ノリ」「ティー」のリズムに合わせて三度ペンラを振るのが楽しい。ソロ1曲目はノリやすい曲で、明那も煽りがうめえからオープニングの熱がそのまま引き継がれた。
察しが悪いもんで、MC明けて2曲目そのまま明那!となったところで、ああそういう構成か!!ムービーのNEXT ARTISTってのはそういうことね!と気付いた。
6.ライカ
アジカンかと思ったら別のライカだった。
個人的に「三枝明那の歌」の真骨頂と思う要素がふんだんに含まれていて最高でしたね。
明那の歌はかっこいいのも盛り上がるのも魅力なんだけど、真骨頂、三枝明那“だからこそ”の要素は「優しさ」だと思う。小さい子供に対する包容力とは違う、いまにも壊れそうなところに寄り添えるような優しさ。「心做し」とか、バイオグラフィの「シャロウ」みたいな曲調の歌で顕著にそう感じる。ただ、今挙げた2曲や「ラブヘイト」なんかは一人称視点の曲で聞き手がその弱さに共感するような、一緒に涙を流しているようなイメージだったのに対し、今回の「ライカ」はこの優しい声色でもって直接こちらを向いてくれていて、ライブという機会だからこその力強さもある最高のエールソングになっていた。
7.オドループ
もう明那ラスト!?と寂しがる隙も与えないぶちアガりっぷり。カラフルな絵面がたまらん。
自分も聞き覚えのある曲だったので最高に楽しかった。
空席挟んで隣の女性がカスタネットの詞のところの手拍子をきれーに決めてたのが羨ましかったなあ……。やっぱりロックを色々聴いてたらもっともっと楽しめるだろうなー。
轟京子ステージ
SEEDs1期生からにじさんじに入った私にとっては万感の思いでした。
ロキちゃん好きなんですよ。趣味も違うのに何で好きなのかなぁ……って考えてたらなんか恥ずかしくなってきて京子ちゃん呼びができなくなっちゃったくらいには好きなんですよ。ロキ呼びはギリギリ照れずにイケる。青い瞳が素敵。また目の体操したい。
8.足跡
ロキちゃんは割と歌声と素の話し声とのギャップが少ない。だからか空想とか物語とかじゃなくて「自分」を表現してる感じがすごくする。この声色は彼女の感情で、詞は彼女の考えなんだと思える。
音楽ジャンルじゃなく“生き様”としてのロックもあるよね。自分を貫く生き方とかいう意味の。
そういう意味ではギャルってめっちゃロックだよね。オシャレも自分のポリシーがあればこそ楽しめるものだし。
私はオシャレが苦手だから……、そういう面でのリスペクトからロキちゃんを好きになったような記憶。
ヒールブーツで颯爽と歩く姿が最高にロックだった。カリスマギャルってかっこいいわ。
切ないながらも前を向いていく“強い自分”を感じさせる歌に、轟京子の魅力を再認識した。
てか表現力ヤバない?躓く仕草で曲への没入感跳ね上がったんだけど??初ステージ、初3Dのハズでは???
MCパートの方が緊張が見てとれた。曲フリ前の謎の語りも緊張のせいかな?
あれ割と真剣に聞いてたんだけど頭の上にどんどん?マークが増えていったよ。
9.感情のピクセル
これこれこれこれこれぇ!!!!!!!
これなんだよな、これを待ってた。轟京子はこうじゃなきゃ!狂ってなきゃ!!こちらもそろそろぶっ飛びたいと思っていたところだ!!!
クソデカうんぱかぶんぶんおなかぽんぽんぽんのやっほーが広いステージを高速で過ぎ去っていく光景が最高。
途中、どうぶつさんたちがヘドバンしてるのに気付いたのでこちらも便乗した。気持ちえー。
それはそれとして激しい曲で精一杯になってるロキが可愛かった。
緑仙ステージ
10.東京
あっかわいい緑仙だ。
と思ったのも束の間、舞い上がるシャボン玉と一緒に緑仙の歌声があの広い広いぴあありーなMMの会場を満たしていった。あれほんっとスゴいんだよ。彼を恋しく思う女の子然とした声から一転、悠々と伸びるロングトーンで空間が埋まっていって、前から来ていた音が後ろからもするように感じて、全身が耳になったんじゃないかと思った。
流石の表現力。個人的には前夜祭の「化身」あたりからライブパフォーマンスが更に強化されてるように思う。やはり今尚“にじさんじの歌”の最前線を張っているライバーだ。
このライブで最も記憶に残っているMCパートがここ。
「たくさん歌うからMCは短め」と聞いてリレー配信もそうだったなぁ……と思った瞬間!「あの頃」と「今この時」が完璧に繋がった。
リレー配信あってのライブということを知ってはいても、特大ステージ、生バンド、超満員のライブはどうしたっても非日常的で、特別で、幸運によるものだった。今まで現地参加したイベントも、ネチケで見たイベントもそうだ。積み重ねの結果と知っていてもどこか切り離していた。
でも緑仙の発言がきっかけで、ソロステージを繋いでいくライブ構成とリレー配信の枠移動がリンクして、過去と現在が地続きになった。その事に気付くまで時間がかかったけど、ともかくこの瞬間、私の胸中に数多の感情が去来し、『NIJIROCK NEXT BEAT』というイベントの“厚み”が桁違いになったのである。ライバーさんの、それを追う私の“これまで”をここまで色濃く実感できたのは初めてだった。
11.絶対的な関係
小悪魔的なかわいさ。滑らかな高音が最高に気持ちいい。どんどんわがまま言ってほしい。赤く描画されたイツライのカットもたまんねーな。
12.Suitability
シェン様光臨。
低くUh-Uh-Uh-と響かせる声に心惑う。遍くファンを魅了する、圧倒的強者感。彼は捕食者で、贄である我々は身も心も差し出す他ないのだ……。
とか思ってたら無邪気に「みんな見えてるよー!」とファンサしてくれるからずるいよなあ。
「絶対的な関係」「Suitability」の流れは緑仙の“変幻自在”っぷりを思う存分堪能出来てたまらなかった。
緑仙のパフォーマンスを見ているときの感想を文字に起こすと、
『うわかっわいい……えっ力強いうわ色っぽいやイケメンかよかわいい何その繊細さこりゃ高嶺の花だわぁいやかっこいいなかわいいめっちゃ親しみ感じる……はぁ~~~~最高!!』
みたいな感じになる。性別不詳がここまでしっくりくる存在ってないよね。
13.おやすみ泣き声、さよなら歌姫
サビで「あっこれかぁ!」となりテンション上がった。
緑仙の歌は抜群の安定感も魅力だけど、この歌にはありったけの感情を乗せてくれて、こう……クるものがあったね。
何でも歌えて器用なだけじゃなくって、自己表現にも貪欲なところが好きだ。
雨森小夜ステージ
14.透明少女
導入から心をわしづかみにされた。小夜ちゃんの語りって引き込まれるよなあ。
1234!からかわいいの洪水。小夜ちゃんは可憐な女の子なんだけど歌声はとっても強い。ポスターカラーで引いた線のような、ものすごく“くっきり”した声。フワフワしてないパワフルなかわいさがダイレクトで鼓膜に届く。「雨森小夜はロックンロールな女の子」というのをありありと感じる1曲目に、心臓を撃ち抜かれた。
15.キャンディ・ハウス
16.ゲット・アップ・ルーシー
アナーキー小夜ちゃん登場。
曲の世界観がすごく小夜ちゃんに合ってて、このバンドが小夜ちゃんの肝入りのバンドと伝わってきた。
後になってこれがかのTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの曲だったと知った。ライブ前後のツイートもこのバンドになぞらえていたのでホントに好きなんだなーと。一通り聴くかぁ、と決めた。
ハチワンダイバー読んだ時からこのバンドが気になってはいたんだ。
曲も特に好みだった。テンポとか好きな感じ。
ところで男子諸君なら共感してくれる人もいると思うんだけど、かわいいへの耐性が低い人っている?かわいいに対しての照れがあって、かわいいものを見てるとなんだかムズムズしてきたり、女性VのASMRとかもあんまり聞けなかったりする人。
私もそういうきらいがあって、かわいいものに対しては憧れつつも及び腰になってました。
でもこのステージでは最高にかっこいいロックと小夜ちゃんのかわいいが一体となってやってくるから、照れとか一切なく全身全霊で「かわいい」を楽しめた。すごい解放感があった。
17.TEENAGER
邦ロック。10代。
……効くなぁこれ。
自分の10代なんてそんな素敵なもんじゃなかったけど、ティーンネイジャーと言うたび、昔を焦がれる気持ちが強まるような気がした。
小夜ちゃんに独特の雰囲気を感じてる人は多いと思う(小夜ちゃん自身は割と身の上話をしてくれる方なのだけれど)。私は何か懐かしさに近いものも感じる。なんだろう。ブラウン管テレビの頃の空気感というか。あの頃のウォークマンが似合いそうな感じというか。
そういう「漠然とした過去」に佇む少女像としての雨森小夜が居る。
その性質と相まってこのTEENAGERは刺さった。小夜ちゃんを見ていると初恋を思い出したかのようなプラトニックな気持ちが湧いてくる。
ステージ右端での歌唱が長くて、真近でパフォーマンスを見ることができたのも幸いだった。嬉しかったなぁあれは。
ステージを去る時の楚々としたお辞儀がトドメになりました。
夢追翔ステージ
ゆめおきた!パープルとバイオレットが分からねえ!
18.フィロソフィー
ズタボロになってもがいてるような歌がやっぱりよくマッチしてる。
ゆめおのオリ曲、カバーを聴いてるうちに、デビューから使ってる雑談枠の背景にすごい説得力を感じるようになった。「夢追翔の音楽」が生まれてくる場所として、あの屋根すらないスタジオほど相応しい場所はないよなぁ、と。
本家MVを踏襲した演出でスクリーンに映し出されていく言葉は、世代としては中高生にフォーカスされていたと思う。中島敦の山月記がぶっ刺さる頃の年齢。自分が高校生の頃にこのパフォーマンスを食らっていたら、もっとすげえことになったろうなと思い、高校生招待枠を少し羨んだ。直撃世代でなくとも、ゆめおの表現力、伝える力によって充分胸打たれてはいたけどね。
なんというか、これまでの曲よりも固唾を飲んで見つめるステージになった。こう……胸に手を当てて考える、って言うように、人間考えに耽る時は、手が体の中心に近づくと思うんですよ。今回のライブはアリーナ席だったので、他の観客の動きを水平な位置から見ることができたんだけど、心なしか皆さんのペンライト、振りは曲の盛り上がりに呼応しつつも、その位置が先刻より体に近いような気がしました。
後は砕け散るガラスと無音。ああいった「静」の演出は他になかったから印象的だったなあ。
MCパート、生で聞くゆめおの声の爽やかっぷりに、すごい「歌のお兄さんオーラ」を感じた。「みどりさんといっしょ」でそういう役どころが似合うのは知っていたけど、想像以上でしたね。
オープニングのきらきら武士あたりから、ペンラの振付ほしいなぁ、B'zの恋心とかポルノのミュージックアワーみたいなのやりたいなぁ、と思っていたので「やったー!」と心の声を上げた。オリ曲に合わせられるというのも光栄だ。
19.カケル
イントロのテーテレテーテレテーテーテが超好き。
拳を突き上げるの楽しい。せっかくペンラ2本あったからダブルパンチした。
ネット初出しの曲で歌詞すっ飛ばして煽りを入れて、裏返ろうが割れようが思いっきり声出し切ってて。
ゆめお、はしゃいでるなぁ~~~~!って思えて嬉しいんだ。
この「嬉しい」はよく後方親面とか言われる、推しが元気で嬉しいマインドとは違くて、日々20代という時間が過ぎていってしまう人間として、こういう29歳がいてくれる事が嬉しくて仕方ないんだよ。
29歳が自分の名前をテーマにして曲作ってライブであんなに明け透けに歌うんだぜ?
「年甲斐もなく」なんて言われて嬉しい言葉じゃないって分かっちゃいるけど、年甲斐もなくて最高なんだよ。いくつになっても青臭いマネしてていいんだ、って勇気がもらえた。
ジョー・力一ステージ
過去2回のリレー配信と同じく、トリ前、ジョー・力一オンステージ。
20.サンフランシスコ
大槻ケンヂ!いきなりの本領発揮!!
荒々しい語りにテンション上がりつつも、直球で「サーカス」というテーマをチョイスしてきたことへの驚きがあった。別に力ちゃんがいつでも逆張り奇を衒いピエロということもないのだけど、あんまりにも真正面から攻めて来られたもんだからびっくりしちゃった。
私の初めての現地イベ「SitR名古屋公演」の「ア・ブラ・カダ・ブラ」でもそうだったけど、力ちゃんのステージ1曲目は別世界に連れてこられた感が半端ない。スクリーンに映し出されたビッグトップと照明の演出も相まって、この空間は紛れもなくサーカステントの中になった。
この辺りでライブの折り返しは過ぎているだろうと、私は両腕のリミッターを解除し、力ちゃんの雄々しい歌声に合わせ、あらん限りの力でペンライトを振るった。柄とライトの接続に若干の不安を覚え、人差し指と親指で直接ライト部分を握りこんだ。あっ……ペンラの品質は問題ないよ?アホほど力を込めただけだから。
キーボードのソロがすげえ。広いステージ、走る力一。珍しいもん見た。
後姿でフィニッシュ。やはり後姿の完成度はにじさんじ随一よなあ。
21.CIRCUS
真っ暗な背景……、火の粉……、情熱的なパーカッション……、
……ケチャか?
と一瞬身構えた。その直後に当たらずとも遠からずな光景を目の当たりにしたが。
眼前一杯の力ちゃん。
「あっ!ここ、りきいちファームでやったところだ!」
やっててよかったりきいちファーム。みんなもやろう。今ならカズーもついてくる。
遂に団員になってしまう観客。フライハーイ!の号に合わせて、力ちゃんを指し示すようにペンライトを掲げ持ち、我らが団長(リングマスター)を称えるのは最高だった。普段は大っぴらにできない、崇めるという行為の快楽たるや。
悔しいのは鞭の存在に気づけず、振りのみと思っていたこと。黒背景の黒鞭……、注視していれば体の前面に持って行ったタイミングで気が付いただろうが、あの時は画面を埋め尽くす力ちゃんズでトランス状態になるのに夢中だったんでな……。火の輪に追い立てられるライオンの気持ちに浸る機を逃したのは本当に惜しい。
迫真の嗤い声と共に去る団長。
ダレン・シャンのような……、大勢のフリークスを率いた怪人団長は、横浜の次はどこの町で興行をしているのだろう。
22.サーカスナイト
私は「声を出せない以上、ペンラでリアクションするしかあるまい。」という考えで、ライブ中は割と一生懸命に、ノリやテンポに注意しつつ意識的にペンラを振っていた。
だけどこの曲中は、意識の10割が曲に向いていた。最初に一瞬だけ揺らす向きを確認して、後は無心でペンラを動かしてた。
恍惚の時間だった。
なんだかとても不思議な感覚になった。この曲ってバックにキーボードで同じメロディがずっと流れてるじゃないですか。大きな変調もないし。ムードはたっぷりでもどこか淡々としている、時の流れのような曲だなあと。
そのおかげで体感時間が妙に……長かった?というか。実際、6分超の長い曲ではあるんだけど、それ以上に濃密な時間がこの曲中に流れていたように思えてならなかった。
ステージラストに相応しい、別れの曲。良く出来た別れの曲というものは、別れるまでの共に過ごした時間も想起させてくれるものなのかもしれない。
私はジョー・力一を知ってからの、これまでの時間を想った。
今夜だけ辿り着きたいと願って1日。今夜だけ生き延びたいと願って1日。そうやって今日まで積み重ねてきてたのかな。魔法が解けないように、描ける限りの夢を、今まさに描き続けているのがジョー・力一というピエロなんだろうな、そんなことを思った。
加賀美ハヤトステージ
みなさまあああああああああああああああああああああ(抜山蓋世)
23.スターフィッシュ
開幕ゴリゴリのハードロックでぶん殴りにくるか?と身構えてたけど、星空を歌うロマンチックなナンバーでスタート。サビで「あっこれかぁ!」と嬉しくなった。リレー配信の時も歌ってたっけ。
これまでソロの1曲目って福岡公演は「WITHIN」、前夜祭では「決闘」、VACHSSステージでは「トレモロムーン」と激しかったんで、改めて今回を振り返ってみると、なんかこう、いつもよりじっくり歌声聴けた気がする。スターフィッシュがおとなしい曲ってわけじゃないんだけど、普段より「社長の声っていいよなー」って声質とか息遣いとかまで意識してしみじみと思った。
社長の歌は初めて聴いた時からそうだけど、「プロだ……」という感想がまず浮かぶ。歌唱も身のこなしも最高で、求めていたものが全部あるから「最高!すき!」以外言えなくなる。音楽やってる人やたくさん聴いてる人なら、選曲やテクニックの妙まで上手く言語化できるんだろうか、と思うと歯がゆい。
ただ幸い今この時に限り、ペンライトという表現方法を持っていたので、普段言葉にできない分、思いの丈を込めて振ってやったさ。満願成就したぜ。
24.ある証明
社長はライブでいつも、ずっとずっと真摯に、いつか雲は晴れると祈り続けてくれている。ネチケ視聴の時もその言葉を聞いて「ありがとう社長」って思ってきたけど、生で聞いて感極まってしまった。
自分もコロナがさっさと終息して、マスク取っ払って、ライブではありったけの歓声を送りたいって思ってるけど、社長みたいに本気でそれを願えているだろうか?いつ来るとも知れないその時を待つのに疲れて、いつの間にか今の状況に順応して、「そのうち来ればいいな~」なんておざなりな期待感で済ませるようになってやしないか?
「今光の中」の詞と同時に会場が照らされた時、同じオレンジ色に染まってステージと客席の境目がなくなったみたいだった。社長が観客みんなからこの時代に対する本当の願いを引っ張り出してくれたように感じた。その願いを一身に受けて、まるで全員の心が一つになったようだった。凄まじい一体感があった。
ありえないと思っていたにじロックのリアルイベント化は叶った。
そのステージの上で、加賀美ハヤトが今尚叶わぬ皆の願いを歌っている。
願いは希望に続いていると信じさせてくれるような歌声。未来を描くのが困難な今の時代を生きる勇気が湧いてきた。
最後の曲と聞いて、もう終わってしまうのかと寂しくなったけど、もう25曲やってると聞いて驚いた。
25.PIERCE
ラテンっぽい情熱的なイントロから……、
生シャウトきたああああああああああっちいいいいいいいいいい
シャウトの衝撃はそう、言うなれば摩擦熱。ざらっざらの声が耳から入って、心のウジウジ、ナヨナヨした部分をゴリゴリ削り落としていく。
布ベルトとかを腕に巻き付けて一気に引っ張ると腕が擦られてひりひりするじゃん。ベルトをデスボイス、腕をハートに置き換えて同じことされてるイメージ。社長のシャウトは目の粗さも長さも半端ないから、ベルトサンダーをハートに押し当てられてるようなもんだ。擦られ続けて摩擦熱がどんどん上がって遂には発火点に達する!
聴いたことない音出てる!??ピッグスクイールってやつか!?
ところどころ上ずった音程が一層の熱を感じさせる。ラストナンバーに加賀美ハヤトの最高火力を食らって無事消し炭になった。
アンコール
アンコール名物の「鳴らし始めも早くテンポも速い手拍子」にだんだんと愛着が湧いてきた。気持ちが逸るもんな、わかる。
個人的には「え、もしかしてアンコールない……?」って不安になってから出てきてくれた時の感情の高低差が好きなので、もう少し登場を引っ張ってくれても嬉しかったりする。
バンドメンバーの紹介。お馴染みになった人もたくさん。
本当に素晴らしい演奏をありがとうございます。
アンコールのMCパートって永遠に見ていたくなるよね。
本編の素晴らしさを反芻しつつ、みんなの感想に笑ったりしみじみしたり。
ロキのステージMCやっぱりネタじゃねーか!と思ったり、力ちゃんの鞭の存在(実在?)を知るなどした。
力ちゃんの「『やりたいことをまっすぐやる』というロックの信念に基づかせていただきました。」という感想で、RENGAに書いていた「SHOW MUST GO ON」の言葉が浮かんできた。
……やっぱりジョー・力一の行きつく先はフレディ・マーキュリーなのだろうか?
ロキの景気のいい笑い声が聞けたり、小夜ちゃんの丁重なMCも堪能出来たりで大満足。
そしてアンコール1曲目は……、ロキと緑仙か!たねいちきた!!何歌うんだろ!
26.ジェットにんぢん
二粒の種からたくさんのにんぢんが採れました。
前フリからネタの予感はしてたけど笑っちゃった。
ただこのユニゾンの素晴らしさはネタじゃない。ずっとソロステージが続いてたから、ハモりのインパクトがめちゃくちゃ新鮮。声の相性も抜群。
ロキのまっすぐな声もかわいいんだけどさ!私の座席正面にあるステージにロキがぴょーんって跳び込んできたのがさ!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!ってなったよね。かわいさで泣きそうになった。
元SEEDs1期生の仲良し仲良しー!を見ていられたら基本的に生きるのに事欠かないわ。
27.深夜高速
イントロを聴いた瞬間の衝撃をうまく形容できない。
声が出てしまっていたかもしれない。記憶が定かでない。
私の一番好きな曲だ。
第2回のにじロックでジョー・力一が自枠のトリで深夜高速を歌った。
自分の一番好きな歌をラストに持って来てくれたあの時、感動と共に強烈なシンパシーを覚えた。
力ちゃんの配信はそれより前から好んで見ていたけど、熱心に追い始めたのはこれがきっかけ。多分、あれがなかったら、現地イベまで参加したり、RainDropsの活動まで追ったりはできなかったと思う。
その曲を今から、目の前でやるのか。
ゆめおから、明那、そして力ちゃんと、3人での深夜高速は正しく絶唱だった。
3人なれども、それぞれの魅力が“掛け合わされる”のではなくて、一人一人が自分の全てを晒け出して、絞り出した、“最大級の足し算”のようなステージ。
ゆめおの口から「青春ごっこ」と出た時点で曲との一体感に戦慄したけど、その直後に明那の切ない声で、どこへ行くとも知れない漂流者の焦燥を感じてたまらない気持ちになった。
ジョー・力一が歌っている。いつもエンターテイナーとして夢の世界を見せてくれるこの男が、今は全身全霊で“素っ裸の自分”を見せている。
それぞれが、それぞれに、自分の信念を込めて深夜高速を歌ってくれた。
目の前の全てを全力で焼き付けた。ペンラはテンポに構う余裕はなかったけど、力一杯に振るった。
なんでこの曲は「生きててよかった」という叫びにこんなにも魂が乗るのだろう。みっともないくらい明け透けで、見苦しいほどに泥臭くて、だからこそ純粋で、美しいと思えるような大好きな曲だ。
今日、その曲が更に特別なものになった。
曲終わりにはペンラを振ることが多かったが、この曲には自然と拍手を選んでいた。最後の一人になるまで拍手を送りたいと思った。
28.ぶっ生き返す
社長と小夜ちゃんってことは?もしかしてUSAくるか?
二人とも一礼がきれい……このイントロ!?
ホルモンだあああああああああああああああああああああああああああそっちかぁ!!
この二人のぶっ生き返すはもう完ッッッ璧すぎる!!!!
例えるならそう!プロボクサーの上下のコンビネーション!ボディボディボディと意識させて、がら空きになった顎にアッパーを打ち込むが如く!!
内臓までズンズン響く社長のデスボイスからぁ!!一転!!雨森小夜のかわいさが脳髄に突き刺さるゥゥゥ!!!!
布石と本命じゃなくてどっちもKO級の破壊力だからひとたまりもないぜ!
社長のかっこよさも小夜ちゃんのかわいさも言葉で言いつくせないのよ。とにかく聴けとしか。見ろとしか。
最高にハイになった。頭振るの最高。ラストだから全力で腰からギッタンバッコン振り回してやったさ。
最後に全身でロックに浸れて、もう完璧に思い残すことはなくなったね。
29.BABY BABY
ただひたすらに幸せな時間だった。
わちゃわちゃ楽しく、素敵な歌声で、愛の歌を歌って。ハッピーしかない。
この時、誰か一人を注目ってのはほとんどしてなかったなー。今日のライブの全部に対してのありがとうって気持ちだったり、終わってしまうなあってさみしさだったり、巨大感情がとめどなく湧いてて、どこを見ようとかの思考がなかった。
ただ、この場所に居られてよかったなぁって噛みしめてた。
最高に明るい終演。
緑仙の影ナレに笑って、全力の拍手を打ち鳴らして、席を立った。
あとがき
『NIJIROCK NEXT BEAT』、最高のイベントでした。
「にじロック」は誰かを推すというきっかけになった企画で、今日のメンバーはにじさんじの面々でも特に思い入れがありました。本当に来てよかった。
途中にも書いたように、私はそこまで積極的に音楽を聴いている人間ではありませんでした。実は本公演の曲も、帰りにセトリを見て曲名の分かったものが多かったです(曲名自体は知っていたけど、それと認識して聴いたことはなかった)。
自分の中でそれがコンプレックスでもありました。音楽にあまり興味が湧かないのは、感性が乏しい人間だからではないか?と自問していた。だからこそ数少ない好きな曲である「深夜高速」に強い思い入れがあったのです。ただ、そのことを自分の感性を担保する証拠のように思ってしまっているのが不純だとも感じて…………悶々としていました。
にじさんじはそんな私が音楽に歩み寄るきっかけになってくれました。好きなライバーさんへの興味から、その人の歌った音楽を繰り返し聴きました。するとだんだんと音楽の“良さ”が自分でも感じ取れるようになっていったのです。
それで私は気が付きました。感性が乏しい、感覚が鈍い、とは物事の魅力を理解できないということではなく、「何度も鑑賞することで魅力に気が付ける」ということなのだと。人より時間はかかるけど、私でも音楽を楽しめるんだと分かって嬉しくなりました。
これまで息抜きの娯楽で、根気よく理解できない物事に向き合うなんてしてきませんでした。そのせいでたくさんの「楽しさ」を取りこぼしてきたように思います。
にじさんじはそんな「未知の楽しさ」に向き合う原動力になってくれました。
このイベントを通じて、私が強く思ったのは「自分の好きなロックを見つけたい」という気持ち。
まずはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTから開拓していこうかな。
これからもにじさんじと一緒に人生の「楽しい」を集めていきたい。
最後まで読んでくれた方、2万字近くお付き合いいただき、本当に、本当にありがとうございました。
あなたのにじさんじライフにも幸多からんことを。