【邦画】テルマエ・ロマエ(2012)
監督:竹内英樹
出演:阿部寛、上戸彩、北村一輝、竹内力、市村正親など
上映時間:1時間48分
「テルマエ・ロマエ」鑑賞しました。前回謎にパート2から観てしまったので、これは1も観ねばと思い連続で観ました。
古代ローマの浴場設計士ルシウス(阿部寛)は浴槽の奥からタイムスリップして現代日本の銭湯にやってくる。そこには古代ローマには未だない先進的な設備の宝庫であった。ルシウスは隣町にやってきたものだと思いつつもその技術に感服し、同時に悔しくも思い、涙を流すと日本から消えて古代ローマに戻る。その技術を古代ローマで応用して斬新なテルマエを作り名声を高めていく。そしてルシウスは皇帝ハドリアヌスのお抱えテルマエ師になる。
ハドリアヌスから新たなミッションを命ざれては日本にやってきて、日本の文化を古代ローマに持ち帰るルシウス。日本に来る際にはなぜか必ず売れない漫画家の山越真実(上戸彩)の前に現れる。彼女は漫画の新たな主人公としてインパクトのある見た目のルシウスに興味を持ち、彼のルーツを突き止めるとラテン語を勉強し、彼と唯一会話のできる日本人となる。その頃古代ローマ北方では属州が反乱を起こして、ローマ軍は苦戦を強いられていた。
2を先に観たのでそちらとの比較になるのですが、1の方がちゃんとしてます。というのも1には設定を観客に飲み込ませる作業が必要なので、物語が丁寧です。そして説明部分が多い分ギャグ要素が控えめで、全体としてのバランスが良く仕上がっています。2は設定の説明がいらない分、ふざけ倒していましたが(笑)
しかしやはり設定がいいですね~。日本人が愛する温泉文化が、古代ローマというミステリアスな世界との掛け橋になるという斬新でおもしろい設定。しかも僕たちの誇る先進技術に古代ローマ人が驚くという構図がまた最高におもしろい。インドでもインスタグラムなどでコンテンツを作る際、インド人の愛する文化に日本人が驚くという構図をよく用いるのですが、このようなコンテンツが跳ねる理由が分かりました。自国の文化を他国の人に驚かれたり褒められたりすると、とても嬉しく感じるものです。
阿部寛はやっぱハマリ役。銭湯で日本人に「外人さん」と呼ばれても観客が何の違和感も覚えないって、普通じゃないです(笑)。それぐらい完全に古代ローマ人になっていました。古代ローマでのシーンでは周りのセリフは日本語吹き替え調になっていて、阿部寛だけ日本語を普通にしゃべっているので、吹替の外国映画に阿部寛が混じってるみたいでおもしろかったです。
あとルシウスが日本の風呂文化や食文化を体験して心の声でナレーションを入れる演出が、「孤独のグルメ」みたいでした。僕もインドでよく一人飯に行くので、あの感じ凄くリアルなんですよね。というか僕が「孤独のグルメ」に寄せているところはあるのですが。
「テルマエ・ロマエ」は古代ローマで働くテルマエ師が日本にタイムスリップして、日本の風呂文化を古代ローマに持ち帰るという話。原作が漫画というだけあって、コミカルで面白いです。