ザーサイの正体とは。
バーミヤンで「麻婆チャーハンランチ」を頼んだ。
店員さんが料理を運んできてくれて「最初に漬け物です」と小皿をテーブルに置き「こちらが・・・」とメイン料理のお皿を置いてくれた。
奥さんは、から揚げなんちゃらチャーハンを頼んでいて、さっきとは別の店員さんだったが、やはり最初に「こちら漬け物でーす」と小皿を置いた。
わたしは漬け物が好きなので「糖質より前に野菜を食べねば」と、真っ先にコリコリしていたら、奥さんが「この漬け物はなに?」と聞いてきた。
不揃いにカットされて歯ごたえのあるそれは、どうみてもザーサイだった。
「そうじゃなくて、ザーサイってなに?」
そう聞かれて、人生で初めてザーサイの正体を知らないことに気がついた。
「漬け物は、きらいじゃないけど、正体の分からないものは食べられん」
奥さんはそういってわたしにザーサイをくれた。
たしかに正体が分からんなー、と思いながらコリコリ好きなわたしは、遠慮なくコリコリした。
(「竹の一種かな?」「きのこかな?」)
食べ終わってからスマホで調べると、なんと植物の茎だった。
そしてザーサイとは、本来は野菜の名前。
何十回も食べてきたのに、この事実を知らなかったことになんだか感心した。なんでもすぐにググるわたしの目をかいくぐり、よくここまでバレずにきたものだ。
「キクラゲはクラゲじゃなくてキノコだよ」とか、「ハジカミは竹っぽいけどショウガだよ」とか、そこらへんの知識の引き出しに入れておこう。
ところで、ザーサイって何色?と聞かれたらなんて表現したら良いのだろう。
茶色?薄い緑?
これまた調べてみたら、こんなのが合いそう。
根岸色
根岸色(ねぎしいろ)とは、緑がかった渋い薄茶色のことです。江戸時代、根岸では砂質の上質な壁土がとれたので、その土で上塗りした壁を特別に『根岸壁ねぎしかべ』と呼びました。その根岸壁の色が『根岸色』の由来です。
引用:根岸色|伝統色のいろは
そんなことをしていたら「へー、野菜なんだ。だったら次から食べよー」と奥さんが言った。
ザーサイ業界の皆さま、わたしは今ザーサイを食べる人口をひとり増やしました。褒めてください。