【詩】 苺ジャムの蓋
結婚しなくても、子どもを持たなくても
幸せになれるらしいこの時代に
愛とかいう形のないもののために
一緒にいられるわけじゃない
ただ、その苺ジャムの蓋が開けられない
3日、チャレンジしているけれど
まだ、その苺ジャムの蓋が開けられない
君は、きっと開けるだろうけれど
ちょっと悔しいから、まだ頼めていない
その蓋が開く頃には痛さと赤さで
何も感じなくなるその手は
愛のような形をしたものを掴もうとして
誰かの背中に爪を立てた感覚を思い出す
好きだとか嫌いだとかを振り回して
空虚な夜にドーパミンを貪り尽くしては
救いのない愛に救いを求めていた
最後まで温かいのは人じゃなくて
さっきまでいた私の温度を
保存した毛布で
起きがけのボサボサ頭のまま
苺ジャムの蓋を開けてくれる
君のその手が必要だから
この関係を続けられるのだ
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