玉手箱
何のために唄ってきたのか
わからなくなった
何をそこまで求めていたのか
わからなくなった
選ばなかった夢物語を描いて
行き場のない感情を持て余しては
目の前の現実を選び取った自分に
これでいい、と言い聞かせている
もし、その箱を開けていたら
違う未来がここにはあったのかな
もし、その箱を開けていたら
僕は君とここに居られたのだろうか
その傷を見ないふりして
その過去をなかったことにして
曖昧な答えを愛しんで
僕は生きることができたのだろうか
夢から醒める 煙の匂いがする
その箱を開けない選択をした僕に
これでよかった、と言い聞かせている
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