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エッセイ

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2023年6月の記事一覧

「二度と会わない他人」の気楽さ

「二度と会わない他人」の気楽さ

人と酒を飲むのが好きだ。酒を飲んだ状態の人間からしか聞けない話(ぶっちゃけ話もそうだけど、めちゃくちゃ真剣な話とかも)を聞くのが好きだ。
友達と飲むのも好きだけど、1人でふらっとBARに行って飲むのも大好きだ。
知らない人と仲良くなってその場でめっちゃ喋って、はい解散、というサッパリした関係値がとても心地いい。日常においては絶対関わりたくない変な人もいるけれど、その変な人ですら、酒の場であれば「面

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視覚情報特化型人間

視覚情報特化型人間

人の名前をすぐ覚えられる人って、本当に特別な能力を持っているんだと思う。

私は初めて会った人に「はじめまして、○○です〜」と言われた名前を一秒で忘れる。今さっき名前聞いたのに「この人、何さんだっけ?」ということがよくある。
「今聞いたばかりなのにもう忘れたのか、馬鹿か?」と思われそうで聞き返せなくて、名前が分からないまま話していることがよくある。(さすがに何回も会ったり遊んだりしている人の名前と

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「自分が嫌いな人には嫌われてもいい」と切り捨てる強さ

「自分が嫌いな人には嫌われてもいい」と切り捨てる強さ

「誰かに嫌われないようにしよう」と思って生きていた。たとえ自分がその人のことを嫌っていても、自分はその人から嫌われないようにしようと思っていた。「思っていた」という過去形は正しくないかもしれない。「思っている」という現在形が正しいかもしれない。
嫌いな人や苦手な人と、どうすれば仲良くなれるか、仲良くなれなかったとしても「無関心」になってもらうレベルの落ち着き具合までいけるといいなと思っていた。それ

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味が好きなのか、温度が好きなのか

味が好きなのか、温度が好きなのか

「美味しい」と思ったものが「その味が好き」に直結するとは限らないなと思う。
というのも、私は一年くらい前まで紅茶が大好きだった。暇さえあれば紅茶を飲んでいた。ティーポットやティーカップやソーサーを集めて、どこかに旅行に行く度に紅茶の茶葉を買っていたりした。

だが、ある日、悲劇が起こった。
紅茶を飲んだら猛烈に歯がしみた。水を飲むと激烈にしみた。とんでもなくしみた。
小学生のときからずっと通ってい

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