第11話「一度BVEATSを拒絶した」
嘘をつき、見栄を張る人生だった。
名の知れた大企業だから、
そうでない人を下に見た。
頑張らなくていいから
頑張ってる人を嫌った。
それは全部、「自分を見なくて済む」からだ。
頑張ってない自分に誇りを持てないから、
頑張ってない自分が浮き彫りになるから、
頑張ってる人を
「意識が高い人w」とバカにした。
本当は、羨ましかったのだ。
自分の力で、
自分で稼いで、
一度きりの自分の人生を、
命を懸けて、誇りを持って、
かっこよく生きている人間が、
羨ましかったのだ。
僕はそんな等身大の心を隠して生きてきた。
そんな等身大を隠すために、
「趣味」に没頭した。
「趣味」や「スポーツ」に没頭してる時間は、
等身大の自分を見なくて済んだ。
「ワンチャンこの趣味がお金にならねえかな」
そんなことを思いながら、
趣味やスポーツをしていたのだ。
僕はBVEATSと出会って気づいた。
そんな気持ちでビジネスマンに勝てるわけがない。
「趣味」は「趣味」
「スポーツ」は「スポーツ」
「ビジネス」は「ビジネス」だ。
彼らは本気で生きている。
人生を賭けてビジネスをしている。
忙しいフリをして、
お金を稼いでるフリをして、
「稼ぎたい」、「頑張りたい」って気持ちを、
上手く誤魔化して、
なんとなく生きている僕が勝てるわけがなかった。
そんなBVEATSと出会って、
僕は最初、
拒絶した。
「僕とは違う世界だ」
「そんな生き方、僕にはできない」
「僕には、能力がない」
そう思って、突き放した。
等身大で、正直で、かっこいいから、
弱い自分が見えてしまうから、
見て見ぬふりをした。
「強い」ことが正義ではなかった。
本当に必要なのは、
「強く生きる」ことであった。
「強くありたい」という、
等身大の姿勢だった。