読了『IA THINKING』
僕は2006年にWebデザイナーとしてキャリアをスタートしました。
当時は今よりもWebデザイナーになる敷居が低かったなあ…
初めて就職した制作会社のアートディレクターに「君はグラフィック全然ダメなんだから情報設計の方を伸ばしなよ」と言われ、情報設計なんて言葉を知らなかった当時の僕は「あ、これは遠回しのクビ宣告か何かなのかな…」と落ち込んだものです。
それから数年経ち、情報設計という言葉が「IA(インフォメーションアーキテクチャ)」に変わり、世の中に認識され始めた頃に読んだ本が、今日ご紹介する坂本貴史さんの『IA THINKING』です。
どんな本?
この本は知識編と演習編に分かれており、読みながら勉強もできる構成になってます。
ざっくり要約すると、
IAってこういう領域のことだよ〜から始まり、実際にどうやって考えていくのか・作っていくかの説明がありつつ、UXの考えを若干匂わせてアウトプット方法とケーススタディの紹介まで…といった感じでしょうか。
目次はこんな感じ。
Chapter 1:IAというスキル
IAとはなんぞや…というところから、Webサイトを構築する上で必要なプロセスやスキル、そしてUXDの説明が書かれています。
また最終的なアウトプットはこういうものですよーまで書いてあるので、Chapter1を読めばIAってこういう事なのね。というのが理解できると思います。
Chapter 2:情報分類とメニューの最適化
Webサイトを構築する上で必要な、情報収集・情報の整理と分類方法についての説明が書かれています。
Chapter 3:サイトストラクチャの理解
サイトストラクチャについての説明。一般的にはサイトマップと言われてるアレです。サイトストラクチャにも色々なパターンがあり、使用目的によって使い分ける必要があります。
Chapter 4:ナビゲーションパターンと用法
Webサイトを構築する上で重要なナビゲーションについての説明です。
目的やニーズ別のナビゲーションや、ナビゲーションの課題について書かれています。
Chapter 5:ユーザー行動と画面設計
コンテクストを理解しユーザーの最終目的までどうやって導くか…その設計についてのお話です。ここまでやってきた内容をどうやって画面設計に落とし込んでいくか…などかなり詳しく書かれています。
Chapter 6:ワイヤーフレームの設計
ワイヤーフレームがなぜ必要か、画面設計をする上での前提はなにか?効果的なぷろとタイピングとは?について書かれています。
Chapter 7:ケーススタディ
実際のプロジェクトにおいて情報設計がどのようなプロセスを踏んで絡んでくるか…そのケーススタディが載っています。これはすごい勉強になりました。
まとめ・実際に読んでみて
じゃあ、読んでみてどうだったの?というお話なのですが…
この本は、ぜひディレクターさんやエンジニアさんに読んでもらいたい!と思いました。
ディレクターさんとかエンジニアさんがこの本を読んでくれて、「あーこういうプロセスでデザイン作ってるのね」というのをわかってくれるとすごく仕事がしやすくなるなあ…
デザイナーにもおすすめだとは思うのですが、多くのデザイナーさん達はこの本に書かれてる一連の作業を既にやってると思うんですよね。なんだろ、情報設計を抜かしてデザイン出来ないというか…
自分がWebデザインを始めた頃と比べると、IAだUXだとやたら言葉が増えてきましたが、やってることは昔から変わらないんですよね〜
これからUI/UXデザインをやりたい方は、全部をやろう!とするのではなく、興味のあるところから少しずつ伸ばして行くのが良いんじゃないかなーと思いました!
ではでは!
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