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異業種から「通関業者の通関士」へ転職するために。「元」通関士が語る一つの結論

「通関士試験合格者」が異業種から転職するなら、会社の大小は、あえて考える必要なし。「通関士として働けること」を最優先すべき

 今回は、「現在、異業種で働いている方」が、これから通関士試験の勉強をすることで「今後、通関業界に飛び込んで、通関士やってみようかな?」と、なんとなくイメージしている方に向けたnoteとなります。
 少し「おじさんの昔話」が入ってしまうことで「面倒くさ!!」となるかもしれませんが、あえてお伝えしたいことなので、最後まで読んでいただき、ぜひ参考にしていただきたく思います。

 私、「元」通関士は「通関士試験合格前」は運送会社勤務でした。1日の大半を「トラック」に乗ることで、貨物を配達、集荷していたので「トラックの運転手」に近い仕事内容です。
 就職氷河期世代の私は、「通関士試験合格」時(当時は26歳)においても「バブル崩壊からの一転した雇用控え」が長く続いている時代であり、当時は、一つの決意をもって「転職活動」をしていたことを、今でも覚えています。

 手当たり次第、通関業者に応募書類を送って、「通関士やらせてください」と言って、一番最初に内定をくれたところに、迷わずに行く。

 「せっかく取得した国家資格を活かすんだ!!」ということだけが原動力となって、通関業界に飛び込み、その後数か月で(現在では業界5本指に入っている会社の)「通関士」として従事をすることになりました。
 ここでは、その当時の苦労話をするつもりはなく、以下の結論のみをお伝えしたいのです。

 20年経った今から振り返ってみても、あの当時「全くの業界未経験のトラックの兄ちゃんが通関士をやりたいと言って、業界のことを全く知らないまま無謀と思える挑戦をし、よくわからないまま通関士になったこと」が結果として、正解であったということです。

大手には大手の良さ、中小には中小の良さがある。通関士試験合格者の「あなた」が「入社前」にそれを見抜くことは難しい。

 現在はネットで、「ある程度の情報」は入手できるかも知れませんが、それでも結局のところ「会社依存型資格の通関士」は、その会社に入ってみないと、自分の「通関士」としての業務の範囲はわかりません。

 「通関士」に業務の範囲なんてあるの?通関書類を作るのが業務じゃないの?

と思ってしまうかも知れませんが、一日中「通関書類」と「にらめっこ」している通関士は業界の1位、2位くらいの会社の通関士のみであり、それ以外の会社は「付随する業務を一緒にこなしている」通関士がほとんどです。

 例えば、このような業務を付随して行っています。(※輸入通関士の場合です)
①海外からの輸送状況をメール等で確認
②商品内容がわからない場合の貨物確認作業(内容点検という)
③顧客に対するコンタクト(到着案内、通関書類の入手、納期確認など)
④通関書類の作成や通関書類の審査
⑤エンドユーザーに納品するトラック手配
⑥税関検査に当たった場合の検査の立ち会い
⑦顧客への挨拶や定例会議への出席(輸送計画の打ち合わせなど)
⑧各種料金に関する見積り、問い合わせ対応

など

 会社によって「通関士が行う守備範囲」が違う以上、通関士になりたいと思っている「あなた」が「通関士になる前に、あれこれ迷う」のは、むしろ非効率というべきです。
 よって、私のおススメといたしましては「まずは、通関士になってしまうこと」を最優先し、「自身のキャリアは、その後に自分で選択をしていく」ことがベストであると思っております。
 ※「業界の無限ループで転職に困らない通関士」については、過去の記事も併せて、ご参考にしてください。

 「通関士」は幸運なことに、会社に所属することになるため、誤った選択であったとしても資金ショートなどを起こすことは、ありません。「安定した収入を確保しながら、今後の自身のキャリアを選択していくことも十分可能であるため、この令和の時代に適した仕事の仕方の一つである」と私は今でも、考えております。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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