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20代で経験した7つの仕事|③ゲストハウス編

こんにちは!ライフコーチのひつじです!
今までひつじが経験してきた仕事を5つの軸で点数化し、職業特性を紹介するとともに、適職判断の参考にしていただくシリーズ第三弾です。

この記事の前に”導入編”が先んじて投稿されておりますので、ぜひこちらもお目通しください!特に導入編にさっと目を通していただいてから本記事を読んでいただくと内容が入りやすいかと思います!リンクを貼っておきますね。

導入編


バックナンバー




ゲストハウスの住み込みスタッフ



第一弾、第二弾は消防署内のお仕事について語っていまいりましたが、ここからお仕事の毛色が変わり始めます。
あんなに好きな救急隊のお仕事だったけども、ひつじは退職の決断をしました。

なんでって、、、これ以降に書くお仕事もやってみたかったからですよね、、、、。

そのうちの一つとしてこの記事では”ゲストハウススタッフ”について書いて参ります。

救急隊のお仕事を蹴るほどの職業とは一体どれほどのものだったのか。
まずはざっと概要の説明から。


そもそもゲストハウスって知ってる?


「ゲストハウスってなんですか?」
自分の経歴をお話ししたときにいただく質問です。

ひつじはかつて”ゲストハウス”のスタッフをしていたことがありました。
本記事では当時のお仕事ぶりについて触れていこうと思うのですが、きっとこの記事をご覧いただいている方の中にも一定数”ゲストハウス”をご存知ではない方がいらっしゃるかと存じます。

そりゃそうよね。ちょっとあそこは特殊な環境です。
普通に生きていたらゲストハウスにはあまり出会わないと思う。

ですので、この記事は”ゲストハウスって何?”といった観点から書き進めて参ります。


で、簡単に言うとゲストハウスとは「シェアハウスの一泊バージョン」です。

共用のリビングがあって
トイレ、シャワー、キッチンなども共用。
多くの場合、ドミトリーという相部屋がある。


そんな感じ。
そんな宿での住み込みライフはざっとこんな感じ。


ゲストハウス住み込みの1日


◯6:30起床
◯7:00 自分とお客さんの朝食準備
◯8:30 朝ごはん
お客さんと一緒に朝ごはん。
その日の宿泊者さんが誰かにもよるけども、ほぼ毎日、誰かしらと話が弾んで朝ごはんを一緒に食べる。楽しかった。
◯10:00 清掃
お客さんたちがチェックアウトされるので、ベッドやらキッチンやら隅々まで清掃。
◯11:30 一旦終業
清掃が終わったら、住み込みスタッフは一旦勤務終了。
日勤の方に引き継ぎをして、1日ダラーっと過ごすなり、観光をするなり、別の仕事をするなり。その後は個人の自由です。
22:00 引き継ぎ
日中は日勤スタッフさんが頑張ってくれますが、夜になると再び住み込みスタッフの出番になります。
22:00には帰ってきて、その日の宿泊人数やら朝食の引き継ぎやらをいたします。
◯23:00 戸締まり、消灯
1日が終わります。
鍵を閉めて就寝、、、、。
本来ならね、、、、。
詳しくは後述。

以上。
午前中にそのほとんどの業務が終わるので、時間には余裕があります。
午前中の業務時間の中には、「お客さんと一緒にご飯を食べつつ談笑」なんて時間もあるので、初対面のコミュニケーションが苦でなければ非常に嬉しい働き方です。

1日の流れはイメージできましたでしょうか?
さらに細かく項目ごとにこのお仕事を掘り下げて参ります。


◯総評:21点



【総評】

・人間関係       :5点
・収入と勤務時間    :3点
・好きな業務内容だったか:4点
・能力に合っていたか  :4点
・志望動機に合っていたか:5点

↓↓↓

合計21点】

21点。
総評で特に語れることはなし。
さっさと各論に移ります。


◯人間関係:5点


5点ですね。
5点ですとも。

人間関係については
「お客さんたちとの関係」と
「スタッフさんとの関係」と
「自分自身との関係」にわけて
話して参ります。

サラッとね。
サラッと。


お客さんとの関係

レペゼンアメリカの仲良し兄弟。持ち物おそろ。

ゲストハウスの何がいいかって「多様性を認めざるを得ない環境」なんですよね。
とりわけ私が住んでいた、「亀時間」というゲストハウスは世界各国から、日本全国からゲストさんが訪れるので、常識なんてものは通じない。

普通に会社員をしてたら(普通とはなんぞやという議論は置いときます)、染まらないように気をつけていても、組織の習わしや風習に影響を受けるはず。

でも、ゲストハウスでは違う。

それぞれが皆んな自分が生きてきた価値観を持ち寄って宿に集まり、毎日違うルールがその日ごと出来上がるイメージ。

染まり様がない。
毎日新しい価値観の中で生きることになる。

誰かが決まった文化を押し付けずに、その場で最適解を一緒に作っていく関わり方。良い。

で、さらにいいのが距離感が絶妙なんです。
ゲストハウスに来たからって、誰かと一緒に仲良く過ごさなきゃいけないわけではない。

極端な話、一緒に泊まっている方の関わりが鬱陶しいから、隅っこで本を読んで過ごすのもOK。
適当に飲み屋に繰り出すのもOK

付かず離れず。
ゲストさん同士が適切な距離を保って形成する、一晩限りの社会をそこに垣間見ることができる。良い。

で、住み込みスタッフひつじもたまーにその社会の中に入ったりする。
これもまた良い。

ゲストさんを通じて海の向こうの文化に触れたり
はたまたかつての同業者とゲストハウスで出会うことで知らない一面がさらに見えたり。

仲良くなったゲストさんとは今でもインスタで繋がっている。

良い。
本当に良い。


スタッフさんとの関係性


満月の夜にはみんなで写真を撮ります。宿泊者スタッフ一同の図。

上記の通り、ゲストハウスには多様なバックグラウンドを持った方が集まる。
そんな方々を受け入れるスタッフさん達には、ある程度の性格傾向が見受けられる。

もう単純に器が広い方が多い。

割と私は変わり者傾向の強い人間な気がするけども、ゲストハウスが織りなす社会に入っていく上で摩擦を感じたことがない。

そうは言ってもスタッフさん達だって人間だから、行きすぎた事があれば腹を立てるし、その器から感情が溢れたであろう瞬間も見てきたけども、器は大変広かった。

素敵な方々ばかりであった。
この辺りは消防隊パートで触れた「人間関係の閉塞感」みたいなものがクリアされているからかもしれませんね。


自分自身との関係性


当時の人間関係で特筆するべきはやはり「自分との関係」でしょう。
これはちょっと複雑な話だから、詳細を語った別記事を読んでほしいのだけど、、、、


ざっと話すと「多様性を許されすぎて、自分を見失った」のですよ。

いや、ここだけ聞くとネガティブに聞こえるのだけど、この自分を見失う感覚があって初めて「自分ってきっとこんな人間なんだな」だなんて向き合う時間が取れたのですよね。

これを含めて大変良かった。

詳細はこの記事に書きましたのでぜひ併せてご覧ください!




◯収入と勤務時間:3点


まず、前提としてゲウスハウスからいただいた賃金は0円です。

ですから、単純に「労働時間」と「収益性」といった切り口でこの項目を語るならば点数は0点です。圧倒的0点。

しかし、単純なお金以外でリターンをいただくものが多かった。

単純に箇条書きにしてみましょう。

・寝床
・ご飯
・電気ガス水道
・Wi-Fi
・コーヒー

パッと思いつくのはこのくらい。
生活になくてはならないもの(コーヒーとかは微妙だけど)を代わりに賄ってくれるのだからありがたい。

それぞれ自分で揃えようと思うとこのくらいの金額にはなるのではないか?

・寝床(鎌倉、海から徒歩3分)→6万円
・ご飯(朝、晩)→2万円
・電気ガス水道 →1万円
・Wi-Fi     →0.5万円
・コーヒー   →1万円(そんなわけない)

、、、多少ふざけた金額を置いた項目もありますが、ざっと計算すると月々おおよそ10万円分の消費を肩代わりしてくれている計算になる。

で、その収益をいただくための時間は1日5時間程度の労働(と言っても労働らしい労働は掃除、朝ごはん系、戸締りくらい。あとはお客さんと話しててOK。体感の労働時間は2時間くらいのもんだ。)

収益性はそこそこではなかろうか?


◯好きな業務内容だったか?:4点


好きな業務だったか、、、、、、
そりゃあ楽しかったね。
好きな業務でしたとも。


一つ前に投稿した救急隊にまつわる記事で、私は当時の仕事の好きな点について以下の様にに書きました。

救急隊って人の人生の岐路に直面するお仕事なんですよね。
それは人生の終わりかもしれないし、お産という命の始まりかもしれないし、不倫現場に出くわすこともあった。そのまま修羅場、お腹を今にもナイフでサクッといきそうなやつとか(何事もなく終わりました)。

なんて。
ゲストハウスも似ている。
宿直生活はまるで短編のヒューマンドラマを読んでいるかのような気分であったよ。
毎日、何処ぞのどなたか様が自分が住んでいる場所に泊まりに訪れ、ちょっと仲良くなっては去っていく。

ちょっと仲良くなっては、それまでの彼らの人生がどんなものだったか教えてくれる。

20代女性|日本人
「今日はクリスマスだってのに、彼氏に振られたんです、、、、!もうっ!」

20代男性|アメリカ人
「日本文化にまつわる仕事をしたくて移住してきたんだ。」

30代女性|日本人
「海外に移り住んでCAをしてます。今回は久しぶりの帰国。」

40代女性|日本人
「あ、消防士さんだったの?私、昨日家全焼したよ笑」

とかね。

救急隊時代に触れる人々のドラマもかなりものでした(命を扱っておきながら不謹慎でごめんなさい)。しかしゲストハウスでは、そのもっとドラマのバリエーションが広がったイメージ。

一緒に朝食を食べながら展開していく物語に触れるのは大変に楽しかった。

でもひつじは掃除とか、そういうのめんどくさがるタイプなので4点。
掃除はちゃんと”仕事だから”ってモチベーションで頑張ってました。


ゲストハウス亀時間の朝ごはん
朝ごはん写真2


◯能力にあっていたか?:4点


さて、次の項目は自分の能力との相性です。

結論、”合っていた”と思います。

きっと住み込みスタッフをする上で最もネックになるのは「他者との共同生活に耐えられるか?」なんて観点だと思うのです。

だって普通の日本人の暮らしからしたら(普通とはなんぞやという問いは置いておきます)、通常発生しない他人との距離感だもの。

寝ても覚めても見知らぬ誰かが同じ屋根の下にいる。
もしかしたら他人との距離を離したい人にはこのお仕事は難しいかもしれない。

実際私は1人が好きなタイプだから「みんなでワイワイ系」の職場やゲストハウスは大変苦手です。
しかしながら、幸いにも私が住んでいた宿はそうでもなかった。同じ屋根の下に誰かがいたのは間違いないのだけど、比較的他者の存在を気にせず1人の時間を作りやすかった。

掃除が終わってから、そのままラウンジで一日1人で作業をしたり。
消灯時間が過ぎてから1人で作業したり。
で、たまーに誰かと話したくなったら話しかけに行ったり。
そんな具合。

また、過去に消防学校で共同生活を経験していたのも良かった。
他人と一緒に暮らすことにはある程度慣れていた様です。


また、宿直業務の一つに「SNSの毎日投稿」なるものがあり、これに対して当初は強く苦手意識を持っていました。

何らかの写真に添えて文章を投稿するのだけど、、、、、何を書いていいんだ?
試行錯誤しながらとりあえず毎日書きます。

共同生活への適正と、文章という程よい挑戦要素。
大変あっていただろう。

しかし料理や朝食の盛り付けは永遠に下手くそでした。

よって4点。


↓当時投稿したSNS↓


【まとめ】

<人間関係>
人間関係の閉塞感はゼロ。
スタッフさん達も大人な方ばかり。
自分自身とも向き合えて大変素敵だった。

<収入と勤務時間>
金銭的収入はなかったけども、労働に見合う報酬は
衣食住でいただいていた。

<好きな業務内容か?>
好きな仕事でしかなかった。
短編小説を読んでいるかのように、毎日どなたかと知り合っては人生について語り合って去っていく。
文章を書くのもゲストハウスで覚えたが、大変あっていた。

<能力にあっていたか?>
共同生活は楽しかった。
文章も問題ない。
しかし料理は永遠に苦手。


◯志望動機とあっていたか?:5点


最後に。
志望動機とあっていたか?について

あっていましたね。
これは最高にあっていた。

ゲストハウスに行って欲しかったものは
「幅広い価値観に触れること」でした。

私は小さい頃から消防士になりたくて、ずーと体育会系の世界や消防の世界に触れて過ごしてきました。

しかし、実際に消防士になって過ごす中で、職場が持つ偏った価値観や、違和感のある価値観に染まっていく自分に対して段々とネガティブな感情を持つ様になっていきます。

上下関係からなる保守的な組織の性格。
市民からのクレームに怯え、常に緊張状態にある職場環境。
こうした体制に染まる自分。
とかとか。

そりゃ命を扱う訳だし、市民の血税で食っている訳だから、軽はずみな運営判断はできない。わかります。

業務特性上仕方ない部分があることは理解しながらも、しかし若くして世間を知らないうちに、偏った職場に身を埋める40年間を覚悟することはできませんでした。(消防署を批判したいわkでは決してありません。どんな職場にも思想や価値観の偏りは必ず存在します。
その偏りを1種類しか経験せずに人生を終えることに対して抵抗があったと言うことです。先の記事に書いた通り、消防も救急も素敵な箇所が数多ございました。)

たまたま訪れたゲストハウスで、その価値観の多様さに感銘を受け、実際にスタッフとして働くようになったけども、お客さんとして伺うのと、スタッフとして入るのとでほとんどギャップはありませんでした。

あのゲストハウスのラウンジには、異なる価値観が共存し広い世界が広がっていた。あの光景を見ることができただけでも最高だった。

志望動機と実際に経験したことのマッチ度合いは5点です。

あの頃出会った方々。
素敵な時間をありがとう。

おしまい!





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