去年心が轢かれた時の話。
母親は自己肯定感が酷く低い人で、本来なら配偶者である父親がそれを支えるべきところを父親がモラハラ気質なものだから母親のそれは悪化する一方で、母親は自身の在り処を僕へ委ねることが多かった。
僕は人が欲しい言葉を投げかけるのが得意で、母親が何を言って欲しいのか、母親がどうして欲しいのか、母親の思考回路がどういう順路を辿っているのかよく理解していて、だから母親の顔色を見て行動するのは容易なことで、ただそれが他人ならともかく親子としては歪で負荷の強いものだった。
僕は家族が好きで、