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子持ちジャニオタがBTSと出会い沼落ちに至るまで①

忘れもしない2020年秋、私はBTSに出会った。
「BTSの人たちって英語の発音いいの?」
生徒たちにそんなことを聞かれて私は戸惑った。BTSかぁ。最近Dynamiteって曲をリリースしたグループのことだよね。曲も聞いたことはあるけど、発音がいいかってどういうこと?あ、ネイティヴじゃないってこと?そんなに違和感は感じなかったけどなぁ。どんな人たちなんだろ。そんな安易な気持ちで夕食後にYouTubeで『Dynamite BTS』と検索してしまった。

それがすべての始まりだった――


え…BTSってK-POPグループなの…!?この人たちって韓国の人?K-POPといえば東方神起、KARA、少女時代くらいしか分からない。それも流行りにのってメジャー曲を聴いていたくらい。その頃娘と一緒にTWICEを聴いていたけど、日本人メンバーもいるし日本語曲も多いしK-POPを聴いているという意識がなかった。私からはもっとも遠い音楽ジャンル…それがK-POPだと思っていた。批判を恐れずに書くと、多少の偏見もあった。

私は中学生の時からジャニーズのあるメンバーをずっと追っかけていた。いわゆる担ってやつ。 まっすー、なんですけど。Jr時代から追い始めてデビューを迎え、紆余曲折ありながらもグループを、ファンを、必死に守り続けてくれた彼を一生応援していきたいと思っていた。担降りどころか、ほかに目うつりするなんてありえないとも思っていた。

自分の好みを人に押しつけるつもりは毛頭なかったけれど、せっかく日本にはこんなに素敵なメンツが揃っている最大手のアイドル事務所があって、かわいい系カッコいい系クール系…あらゆる男の子たちを選び放題なのに、わざわざ他国のアイドルにお金を落とさなくても…と、K-POPにハマった知人を生温い目で見てしまったこともあった。

もちろんジャニーズがすべてとも思っていないし、事務所単位でみると不祥事もスキャンダル起こすグループもメンバーもいるから、呆れることもあった。それでもまっすーには絶対にファンを裏切らないんだと思わせてくれる何かがあった。実際一度も浮いた話を耳にしたことすらない。プロのアイドルとしての彼を人間として尊敬していたし、応援しがいがありすぎる彼の前にはなんびとたりとも敵うはずがない。ましてやK-POPって事務所と揉めたりって話も聞いたことあるし、闇が深そうだし、そもそも、めちゃくちゃお金、かかるっていうじゃん。海外に(しかも韓国に)お金、流れちゃうじゃん。せっかくなら日本の経済、まわしたいしさ。(ここに関しては色々とあるとは思うけど、気持ちの問題ということで)

頭でそう言い訳をしながら、動画を観る瞳と私の思考は止まらなかった。え、え、かっこいい…ちょっと待って…かっこいい…一番はじめに私の心を射止めたのは、青い短髪の三白眼のイケメン…ナムさんだった。ビジュアル、エグすぎんか?なぜこんな二次元みたいな髪色がしっくりきてるんだ?というか本当に漫画から出てきたんじゃないの?この三白眼はずるいだろ?正統派イケメンとはまた一味違う雄みのある風貌から繰り出されるラップに完全にもっていかれた。クオリティ、高すぎない?え?帰国子女か何かなの?私はm-floが大好きなのだけど(ジャニオタでありながら音楽は雑食)この青髪イケメンが繰り出すラップはそこはかとないVERBAL感をまとっていて私の興味をひくのに十分だった。そして、ラップスキルだけではなかった。ダンス、うますぎないか?ラッパーなのにダンサーなの?どういうことなの?あと、いかついのに、笑顔、かわいすぎない?

というか、待って、待って???この青髪イケメン以外もビジュアル、エグすぎないか?歌うますぎないか?

「というか、そもそもBTSって何人おるん?」

おそらく何も知らないところからBTSに沼落ちしたDynamite新規勢の大半が抱くであろう疑問にぶちあたった。出てくる人出てくる人全員、人類の最終形態ではなかろうかと思われた。中には完璧の顔面ってわけではないメンバーもいるけど(おっと失礼。誰のこととは言わないが、後に彼が私の運命の人になろうとは誰が想像したであろうか)それでも全員オーラが半端ない。月並みな言葉だけど、みんなキラキラしている。個性が輝いている。すごいしか言えねぇ。もう、何も言えねぇ。

あ、あれ?衣装変わったら誰か分からなくなった。えぇ…なにこの緑のスーツの人…え、ハリウッド?このクラシカルすぎるネタみたいなセットアップ着こなせるのなんてジョニーデップくらいなもんじゃないの。というか、声、声いいな!めちゃくちゃ心地良い声してるな。え!待って!ぇぇぇえぇ!?この茶色の人何?顔、ちっさ!ちっさ!え!イケメン通り越して人類の宝じゃんなにこれ同じアジア人とは思えないのよ。なにこれ…。

……………気が付けば、過去のMVやメンバー見分け動画などを手当たり次第に観漁り、いつの間にか夜明けを迎えていた。8時間近く動画を観たおかげで、ほぼ完璧にメンバーの顔と名前(さらには愛称までを)一致させられるまでに至った。

これが、私とBTSとの出会い。

そして彼らがかの有名な防弾少年団だということを知るのはもう少し先のお話。

続く。

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