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人の日記を買って読む|「みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに、と聞いたので書いたうつつとうつつ日記」守田樹(読書日記)

先日妹と一緒に行ったブックマルシェにて、生まれて初めて「人の日記」を買った。しかも、書いた本人から直接。(照)

著者の守田樹(もりた)さんのことは1ヶ月くらい前から知っていた。
noteに登録する前「noteってどんな感じで使われるんだろ」とアクセスしてみた時に、もりたさんが書いた「24歳のエチュード」を拝読したのだ。

感動の余韻のまま、私もnoteに登録した。
そのもりたさんが偶然にも私の住んでいる名古屋で日記を売るなんて、驚き桃の木山椒の木。
しかもそのブックマルシェはもともと妹といく約束をしていたイベントだったのです。
やった〜〜!買いに行ける〜〜!
もりたさんのブースへ行こうと誘う流れで、「お姉ちゃん、note書いてんだ」ってバレるという犠牲はあるけど受け入れた。
そのままXのアカウントもバレちゃうけど、まあ受け入れた!(覚悟)

妹には本を読む習慣がない。
「お姉ちゃん見てると本読めるのいいな〜と思って挑戦するんだけどね、1冊読み切るまで興味が続かないの。言葉とか遠回りで難しい。」とのことだ。
そんな妹だけど、ブックマルシェにいくことには乗り気で、私にも面白がれる本が見つかるかもしれない!と期待しているようだった。

当日。妹はタイトルを隠した状態で売るスタイルのお店で、坂口安吾「堕落論」を引き当てた。「これは読めるやつかなあ〜?」ってニコニコしている妹をみて、小学生にフルマラソンを走らせるようなものじゃないかと心の中で心配する。
私も道すがら1冊購入して、もりたさんブースへ到着。少しだけご本人と会話して、「うつとうつつ日記」買えました。

ブースを出て再び歩く。
妹がもりたさんのzineをみたいと言うので貸すと「待って、激オモロやん。私も買うで戻ろう!」とブースへ戻っていった。
「また来てくださったんですね」と、もりたさん。別の著作「ゆらゆらを抱える」を購入し、満足げな妹。なんというピースフルプレイス。

購入した本たち

そして、「みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに、と聞いたので書いたうつつとうつつ日記」
読みながら「フフ…」って笑えて、なんだか穏やかな時間が流れていい感じ。
本を読めないはずの妹が「読める!」と驚いただけある、等身大の言葉で描かれた日常が素敵。妹は「私ってこれくらいライトな読み物を求めていたのだと思う」と言っていた。
わかるよ、ライトっていうのは何かの下位互換なのではなくてそういうジャンルなんだよね。「ライトと上質のマリアージュやでえ…」などと話す。
妹が読む楽しさを体験させて頂きまして感謝。

日記を拝読して思ったのだけど、もりたさんの日常ってバイタリティすごいな。
zine作って文学フリマに出て、kindle本を出版して、note創作大賞書いて、働いて、旅して、英語と資格を勉強して、ピアノを弾き、ゲームをし、本を読む。そして日記を書く。(3ヶ月の間に!)
これを超人としてやっているわけではなく、心があってやっているというのも読みとれて、沁みた。
調子が良い時もそうでない時も、自分らしくいるために書く。
書き続けた時間だけは絶対に在るのだから、その時間を信じて素敵な作品を作っていってくださいね!

私は超未熟者だけど、まずは続けることで景色が変わっていくのを楽しみたい。編み物とかね。

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