アラフィフ本を読む(2024編)
こんにちは^^ 栞子cacoです
平日は、会社員
休日は、心と体のセラピストをしています
読書の秋ならず、年中変わらず小説を読んでいます。
通勤中に読んでいるだけなので、読書家ではありませんが、
時々1日で読了してしまうこともあります。
今のところ月に2〜3冊ペースです。
今回は2024年に読んだ本を見ていたら、帚木蓬生さんを好んで読んでいたようで、
ご紹介がてら感想を交えつつ、書いていきたいと思います。
個人主観なのでね、、そこらへんはご容赦ください。
🔹白い夏の墓標
帯に書いてあるように1983年の出版。
主人公の教授は、国際会議で出会う老紳士から、かつての同僚の死を告げられる。
そこから過去を遡るストーリー。
彼らは研究所での同僚。その研究所では細菌兵器開発をしていた。そこに潜む闇と純粋な研究者の狭間の出来事、行きすぎる◯◯、偏った正義とは、そんな不条理を考えさせられた。
🔹風花病棟
命と真摯に向き合う10人の医者たち。
医者もまた医療と日々戦う中で、生き方そのものを学んでいるのだ。
患者ひとりひとりにもストーリーがあり、病と向かう。
そんな時の心情、記憶と思い出と情景と。
医者たちは、患者と接している間にも、医師として人として学んでいく姿を、自身の生き方に投影してみてはどうか。
🔹エンブリオ 上下巻
受精後8週までの胎児をエンブリオと呼ぶ。
エンブリオと臓器培養で未来を描く天才産婦人科医がいた。
命の尊厳とは。科学はどこまで許すのか。
男性の妊娠も可能とする高度医療とは。
ジェンダーレスな時代に何を思い感じ、行動とするか、神の域と思えるような高度医療をどう捉え生きるのか---あなたなら何を許し、何を咎めますか。
🔹インターセックス
エンブリオに登場する天才産婦人科医と女医は、ある思いを持って近づいていく。
インターセックスと呼ばれる人たちは、性染色体異常で性器が曖昧で男女に分類出来ない第三の性を持つ人々。
出生頻度は100人に1人。
引き続き 命の尊厳を考えさせられる医学サスペンス。
内容が深く専門的なこともあるが、
女医目線で話が進むところは、共感もしてしまいがちだが、どの正義も存在している。
🔹水神 上下巻
江戸初期の九州、渇水の台地に、筑後川の恵みを届けるために大工事を仕掛ける五庄屋。
60歳を超える老人と、足を引きずる元助が 打桶をするところから物語は始まる。
陽が昇る前から土手へ行き、川の水を汲んでは、淵へ流すが、思うように伸びていかない。
庄屋たちは、命をかけて事業に臨むも横ヤリが何度と入る。
思いを汲んだ老武士もまた命を懸ける。
明日を見るために命懸けの日々は、どんなだったろう。
今の時代からは、想像しても物語の中でしかないような、餓鬼で命を落とす時代背景。
この物語、ぜひ手に取って読んで欲しい。
🔹守教 上下巻
戦国から明治期の三百年、この物語も筑後領が舞台である。
大庄屋と百姓たちは、信仰を守るために命を捧げる。
宣教師たちは諸国を宣教して歩いていて、山を越え谷を越え、海を越え、
何ヶ月、何年と掛けて、巡り戻ってくる。
その間、人々はひっそりと信仰しているが、禁教の時代である。
見つけられれば拷問を受けながら、殉教か棄教か...を迫られる。
祈り信じ、教えを請い涙する。
しかし、どのようにされても信仰のため甘受することは、果たして必要なのか、
年月とともに人々の思いも変わりゆく。
辛く悲しい決断をしながら、生きていかねばならない。
密かに宣教し続けた、福岡県の今村信徒の歴史小説。
📚いかがでしたでしょうか
医療ミステリーは好んで読みますが、
帚木蓬生さんは医師・小説家で、医療と生命とを生きているその場の人の思いも馳せて書かれているようなところが、私は考えさせられもあり、また自身を省みるきっかけになっています。
歴史小説は、読んでいてパラレルに近い感覚があります。
自身と照らし合わせたり、共存するかのように物語に入ることで、
歴史上の有名人物の背景を1つ加えられた、そんな気がします。
それでは〜長くなりました。
ここまでお読みいただき
ありがとうございます😊
またご紹介しますね📚✨✨